「所長、花むっちゃん！　どうでした！」

「おかえりなさい……。遅くなって心配しましたよ」

帰社して即、仁科さんや九寶さんから詰め寄られる。

二人からは著信が來ていたし、かなり心配させてしまったと思う。

「ああ、何とかなったよ。お互いに譲歩しつつ、これから良い関係でいきましょうってね」

「良かった……。所長が頑張っていたプロジェクトも悪い方向へいかずにすみそうですね」

トラブルも客先要因であることが判明、所長が上手く取りなしたおかげでこちらも顧客も次に繋げられる関係になれたと思う。

やっぱ所長はすげぇわ。

「ええ……2人とも、心配かけてごめっ、あらっ」

「危ない！」

所長が突如崩れて倒れそうになったので慌てて、抱え上げた。

所長の手のひらを摑んでゆっくりと引き上げる。

重軽い！　こんな小さなで気丈に振る舞っていたのか。

「花村くん、ごめんなさい。……思ったよりも疲れていたみたい」

「今日は一日出っぱなしでしたし、お晝もちゃんと取ってなかったでしょ」

俺が運転していて本當に良かった。

所長の小さなの手のひらにれ、こんな小さなでずっと大きな仕事をやってきたんだなと思う。

さっきまで大きな背中だと思っていたのに……何て小さい。

確か浜山ＳＯができるまでは1人でこの地區の案件をやっていたと聞く。

俺や仁科さんや九寶さんには対応できないほどの仕事をこなしていたんだろう。

本當にすごい人だ。

「あの……そろそろ離してもらえると嬉しいんだけど」

どことなく顔を紅くした所長が俺を見つめる。

「あれ……顔が紅くないですか？　まさか調不良!?」

「そのどうしようもない所！　あなたも結構鈍くんよね！」

ってことは俺は馴染クンと一緒で嫌われてしまうのか！

せっかくこの中の一員として頑張れると思ったのに！

「お、俺……所長に好かれるようにがんばりますから！」

「ば！　……もう、あなたわりと年上キラーね。まぁ悪い気はしないから頑張りなさい」

「頑張ります！」

すでに時刻は18時を過ぎてしまっている。

殘業をしない方針の浜山ＳＯとしては遅すぎる時間だ。

「花村くん」

「はい？」

「今日は助かったわ、ありがと。また弱音を吐きたくなったらお願いね」

「分かりました。俺で良ければいつでもをお貸ししますよ！」

「うん、期待してる」

そう笑う、作所長はとてもしかった。

見惚れてしまいそうで思わず、顔が赤くなってしまいそうだ。

し……いやほんと所長が馴染だったらなと思うくらい。

所長の馴染の男を羨ましく思い、そしてバカだなとじた。

こんな素晴らしい人を手放すなんてな！

「さぁ！　あなた達……就業時間の終了よ！」

この人が上司ならもっと頑張っていける、そう思える今日であった。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

本作連載2週間で多大な評価を頂き、本當に謝しております。

誤字字報告も頂き、大変申し訳ないと……思いつつもありがたいです。

ここでお願いがあって、もちろん強制ではございませんが、ブックマーク頂けてここまで読んで頂けた読者の皆様に今後の応援と期待も兼ねて下側の「☆☆☆☆☆」を「★★★★★」にして頂けるとやる気アップで嬉しく思います！

もちろん★1つでも構いません！　お気持ちだけでも構いません！

章や作品が完結してから評価される方もおられると思いますが、作品の完結までのモチベーションを維持するためには読者の皆様と一緒に作品を作り上げていきたいと考えております。

現時點の評価を頂き、完結後、改めて評価を頂けると大変嬉しく思います。

他にも想やレビューなども頂けるとすごく嬉しいです。

にゃーんだけでもいいので想を頂けると作者の勵みになります。

想が途絶えると作者の書く話は面白くないのかなと不安になってしまうので応援頂けると幸いです。

改めて今後とも本作を宜しくお願いします。