《包帯の下の君は誰よりも可い 〜いじめられてた包帯を助けたら包帯の下はで、そんな彼からえっちで甘々に迫られる高校生活が始まります〜》第4話、生徒會長①
つい先週までは至る所に綺羅びやかな裝飾が張り巡らされ、はしゃぎまわる生徒達で溢れていた校には、いつもの穏やかな學校生活を送る生徒達の姿がある。彼らの話題は文化祭で行われた生徒會のバンド演奏で持ちきりになっていた。
特にユキへの羨の眼差しはより強くなっている。
以前はユキを見に來る生徒達というのは同學年ばかりだったのだが、今日は階の違う2年生や3年生までもが彼の姿を見ようとクラスに集まっていた。あの歌聲と輝くようなユキの姿を見て、やはりあそこにいた誰もが心を奪われていたのだろう。男子だけではなく子も集まっているのを見ると、ユキの人気というのは別の壁を越えているように思える。
ユキの人気も凄まじいものだが、同じクラスにもう一人とてつもないが居ると、集まった生徒達は秋奈にも熱烈な視線を浴びせる。俺もこのクラスになりたかった、生まれるのがもう1年2年遅ければ、なんて悔やむ聲も聞こえてきた程だ。
集まる生徒達へ丁寧に返事をするユキと多くの生徒を前に困する秋奈。そんな二人の人気ぶりを窓際の席から眺めていると、多くの生徒の向こう側にいる人に目が止まった。
不機嫌そうに教室の中を見るその人。
その人とは虻崎だ。
學校一のイケメン王子として子からの人気を集める男。ユキには暴な事をして、眼鏡をかけていた頃の秋奈にはブスだの酷い言葉を浴びせ、球技大會の日には俺へラフプレイをかました後に鼻で笑いながら走り去ったあの男だ。
他の生徒達とは明らかに様子が異なる。
何かが気に食わないように見えた。そして鋭い目つきで何かを睨んでいて、俺は気付いてしまう。
彼はユキや秋奈を見ていたのではなく、教室の隅に居た俺をじっと睨んでいた。目が合った瞬間、虻崎は舌打ちをしたように見えて、その後に何処かへと消えていく。
どうして俺を睨んでいたのかその理由は分からない。ただ虻崎からまるで敵意のようなものを俺はじ取っていた。
「一何なんだ……あいつ」
授業の開始が近付いてくる。
戻っていく生徒達。そして校に始業を告げるチャイムが響き渡った。
※
午前中の授業が終わり、晝休みが始まりを告げる。
今日も晝休みはユキと屋上で弁當を食べながらのんびりしていようと、そう思って席を立った直後の事だ。
「晴くん」「ねえ晴」
隣の席のユキと前の席の秋奈。
二人が同時に話しかけてきて俺は驚いていた。
一どう反応するべきか困っていると、ユキが秋奈に先を譲る仕草を見せる。
「ありがとう、白鳩さん。それじゃあ先に話させてもらうね」
「はい、秋奈さんどうぞ」
頷く秋奈は聲をかけた続きを話し始める。
「実は生徒會長が晴とお話をしたいらしくって。それで今日のお晝に生徒會室にどうだろう? というお話なんだ」
「生徒會長が俺に? どういう用件なんだ?」
「キミに興味が湧いたような話を聞いている。けれどそれ以上はちょっと分からないかな」
「俺に興味が湧いた?」
俺は生徒會長と話した事はない。この前の文化祭の日に、ユキと話をしようと顔をしだけ合わせた程度。それなのに興味が湧いた、とはどういう風の吹き回しなんだろう。
「ユキからの話を聞いてから決めるよ。ユキの方はどうしたんだ?」
「秋奈さんが話した容と同じです。あたしも生徒會長から頼まれて、晴くんを生徒會室に來るよう話を付けてくれないか、って」
「ユキも同じ話だったのか」
わざわざ秋奈に伝えたり、同じことをユキにもお願いしたり、よっぽど俺と話がしたいようだが、その理由がさっぱり分からなくて困してしまう。生徒會長から気にられるような心當たりは全くないのだ。
「安心してください、晴くん。あたしも一緒についていくので」
「ボクもついていく。面識のあまりない生徒會長と話をするとなれば、二人きりじゃキミも張してしまうだろうし」
「それじゃあお願いしようか。二人ともよろしく頼む」
生徒會長は學したばかりの1年生の頃から生徒會選挙で當選し、それからずっと當選し続けている學校のエリート。相がないよう気をつけなければ。
今から服裝を整えて、俺はユキと秋奈と一緒に生徒會室へと向かった。
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