《50日間のデスゲーム》花火42day

ゾンビに飲まれようとしていたところに囮が2、それはなにかを相談して。なにかを投げる。それは音をたて空へと向かい。パンっと音をたてる。ただのロケット花火だ。そしてそれは、手にしたバットを握りしめ。

「はやく逃げてっ」

「逃げられるかくそっ、何がしたいんだよっ」

「あなた、あいつらに見られながら死ぬのは」

「嫌だよな、菜々

「うんまだ行けるよ、パパ」

よくわからないが、わかることはひとつ、あんな囮に見られながら死ぬのは嫌だと言う共通の思いだ。だから再度力をれる、紗枝を背負う。ゾンビはもう間近に迫っている。だがそいつらは逃げようとしない。理由はすぐにわかった。

「世界のためにっ」

「世界のために」

「世界のためにっ、って多っ」

囮が増えていく。どこからともなく現れ、ロケット花火をあげたり、銃聲を響かせて逃げたり、様々だ。だがそれらは一様に。

「世界のために、大丈夫逃げられますよ」

世界のためにとび、ゾンビと殺し合う、いや殺し合いではなく、ゾンビ1にたいして3人以上で戦う、もはや駆逐と言う所業だ。3対1にならなければ逃げ、3対1、もしくはそれよりも多い數で戦えるときは襲いかかる。そんな小規模な戦いがそこら中で起こる。

「いいタイミングで本に逃げろよ」

「當たり前だ、世界のために」

彼らを見て始めに思ったことを自ら否定する、彼らは、囮ではない、彼らは人だ。自らの意思で戦う、人だ。だからちょっとくらいは頼ってもいいのかもしれない。

「無理だかずかさすがに多い」

「メイン回収ならびに撤収完了」

「BU1撤収」

「BU2撤収」

「BU3忘れを拾いにいく」

「BU4撤収開始」

「みんな助けてよ」

「BU5落ち著け、そっちは帰り道だ、だから撤収する」

全員が。

「誰か火炎瓶持ってねぇか」

「そんな高価なもんあるかよ、槍かバットで頑張れよ」

「いやいやいやいや」

全員。

「BU3到著撃ちまくりだ」

生きようとして。

「BU3無駄弾は撃つなよ」

「當てたら許さないんだから」

手を取り合い。

「そろそろ逃げるぞ、誰も食われてないな」

「當たり前だ」

助けあいながら。

「逃げれますか」

「あなた」

「パパ」

「まだ大丈夫だ」

誰しもが生きていることに、気づかされた。

「まだ行ける、でどこにいけばいい、えっと」

「名前なんていいんですよ、俺たちは世界のために、で繋がってますから」

だからちょっとくらい他人を信じてみようかなと、思い始めた。

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