《【10萬PV!】磁界の王はキョンシーへ撲滅を告げる》⑦ 世界を縛れ
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キョンシー犯罪対策局の研究棟の二階から五階は一直線の通路の北と南側に研究室が配置されていて、通路の端で別の階に繋がる階段とエレベータがあった。
ズキズキズキズキズキズキズキクラクラクラクラクラクラクラクラズキズキズキズキズキ!
ズキズキズキズキズキズキズキズキズキクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラズキ!
ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキ!
ズキクラクラクラクラクラクラクラクラズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキ!
ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキ!
四階から五階に繋がる西側の階段の前、ココミは壁に背を預けて眼を閉じ、ジッと向かいの三階に続く下り階段へ意識を向けている。
ココミの隣には二のエレクトロキネシストが直立している。出力はC-とD+の放出型。霊幻のエレクトロキネシスと干渉を起こさせる事が狙いだ。
それにこの二の視覚を共有する事も目的の一つ。既に自前の眩暈だらけの視界では立つ事もままならないのだ。
パイロキネシストとテレキネシストは北と南の研究室に配置している。ココミの指示でいつでもPSIを放てる勢にあった。
ズキズキズキクラクラクラクラクラクラクラクラズキズキズキズキズキズキズキズキズキ!
ズキズキズキズキズキズキズキズキズキクラクラクラクラズキズキズキズキズキズキズキ!
ズキズキズキズキズクラクラクラクラキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキ!
ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキクラクラクラクラズキ!
ズキズキズキズキクラクラクラクラクラクラクラクラズキズキズキズキズキズキズキズキ!
ズキズキズキズキズクラクラクラクラキズキズキズキクラクラクラズキズキズキズキズキ!
ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキクラクラクラズキクラクラクラクラズキ!
ホムラと離れてから眩暈と痛みが指數関數的に大きくなっている。
――ああ、おねえちゃんに會いたい。
が溢れてしまいそうだった。
【そろそろ突撃の時間ね。霊幻はちゃんと戻ってくるかしら? ……いや、絶対戻ってこないわあいつ。どうしたもんかしらね。眼でも見ておくか】
霊幻が突撃してくるまで五分を切っていた。
次の一戦。対策局の目的は人質の狀況を知る事、ココミの目的は霊幻を追い返す事。
――勝率は……私じゃ、わからないか。
ココミの頭にホムラの様な戦闘技能はインストールされていない。
自分と姉の作り出された目的の違いが、ここに來て不合を起こしている。
ズキズキズキズキズキズキズキ! クラクラクラクラクラクラクラクラ!
ズキズキズキズキズキ! ズキズキズキズキズキズキズキズキズキ!
クラクラクラクラクラクラクラクラクラクラ! ズキ!
ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキ!
「はぁ、はぁ」
息を整えても無駄だ。螺子が頭の中でシッチャカメッチャカな螺旋を描いている。
脊髄にまで螺子がり込んでいる様な錯覚をココミは覚えていた。
――おねえ、ちゃん。
ホムラの姿、聲、眼差し、溫、それらをココミは思い出す。
それと同時に、ココミはホムラへので心を満たす。
世界からのの奔流の中で、このだけが、ココミがこの世界に居る証明だった。
拡散していきそうな自己を、ホムラへのが繋ぎとめていたのだ。
ココミはホムラとの思い出を振り返る。
ホムラと初めて出會った時、ココミはホムラのを浴び、に落ちたのだ。
あの地下室での二人しか居ない時間が幸せだった。
あそここそがココミとホムラの極地だった。
けれど、あの楽園があのまま続いていたならば、行き著く先は別れと破滅で、だからココミはホムラに願ったのだ。
――逃げようって、私が願ったんだから。
確定した破滅へ向かう楽園から、一縷の安寧を求めてココミはホムラに手を握らせたのだ。
ココミは背負わなければらない。手を引かせた者には引かせたなりの責務があるのだ。
だから、終わりはしい姉と共に。
いつか必ずココミは墜落する。その時、ホムラも付いて來るだろう。
付いて來てしまうのだろう。ココミとホムラの終わりは繋がっていて、どちらもどちらかが居なければ世界に存在できない片翼だった。
高く高く高く、を求めて。熱に溶かされ翼は消えて、何処かできっと飛べなくなる。
それでも、それまでは蝋の如き翼を広げると、ココミは決めたのだ。
【撲滅】
聲が聞こえた。霊幻の、最も大きな脅威の聲が。
――來る、か。
ブワアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
ココミの頭からイトの力場が今一度大量にび、フロア一を制覇する。
研究棟を包んでいた翼が大きく羽ばたいた。PSI力場が世界を包んで行く。ありとあらゆるへと絡まって、世界をい止める。
PSI力場を可視化する事ができたのなら、今、ココミが居る階は無數の蜘蛛の巣で覆い盡くされているように見えるだろう。
一本でもにれればをれる。必殺のPSI。
――霊幻が紫電を全に纏えるのは百八十秒。
三分間霊幻の猛攻を凌ぎきればココミの勝ちだ。
ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキ! クラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラ! ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキ! クラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラ! ズキズキズキズキズキズキズキズキズキ! クラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラクラ!
【撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅撲滅】
「ハーハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!」
高笑いが聞こえる。それはドンドン大きくなっていく。
霊幻が二階と三階を高速で走っているのだ。
【むっ。糸の力場を張っているな。紫電を纏うしか有るまい】
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ!
霊幻が紫電を纏った。音が聞こえる。
ココミはゆっくりと瞳を開けた。背後のエレクトロキネシストと視界が重なり、紫の稲妻が見える。
「撲滅だ」
マント姿の霊幻。左腕を失い、左頬の金屬パーツが出していたとしても、その狂笑には些かのりも無い。
ココミは息を深く吸った。
「私のよ、――」
「ハッハッハッハァ!」
ゴロゴロゴロゴロバチバチバチバチバチゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロバチバチバチバチバチバチバチ!
稲妻とった霊幻がココミへと落ちてくる。
ココミは紫の眩さから眼を逸らさない。
「――世界を縛れ」
ブワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
宣言を、世界への宣言を口にして、ココミは無數のイトを霊幻へと放った。
note+ノベルバ+アルファポリス+電子書籍でエッセイ、小説を収益化しつつ小説家を目指す日記
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