《俺+UFO=崩壊世界》命を張る理由
※連続更新分です。注意してください。
「こ、これで全部だ。噓じゃねぇ、許してくれ……」
「安心しろ。言われなくても、もう一人が起きたらソイツにも同じ事を聞くからよ。もし言う事が食い間違ってたら……わかんだろ?」
相手から報を全て聞き出すと、コープは凄みのある口調でそう脅す。
まるっきりDQNだな。
ただのチンピラにしか見えないぞ、コープ。
しかし、そのチンピラ効果は抜群だったようであり、相手の男はそれをけて顔を青く染める。
それを眺めていると、カークスさんが顎をりながら唸り聲を上げ始めた。
「敵方の數はおおよそ二百人近くか……予想以上だ。しかも、マックスなんて賞金首の名に覚えが無い。無名の奴がこれ程の大人數を纏め上げたのか?」
「隊長、偽名と言う線は?」
「それも當然としてあり得る。奴のふざけた態度を見るに、搦め手が得意そうだったからな。くそ、PDAがあれば記録しておいた賞金首の畫像をチェックできるんだが……」
「しかし、テラノ住民の子供達を人質に取られてるとは參りましたね……。おい、お前!! 本當に子供達が何処に居るか分からないってのか!?」
當初の俺の予想通り、テラノの人達は子供達全員を人質にされており、無法者達にいい様に使われてるらしい。しかし、肝心なその子供達の居場所はハッキリとしておらず、それを疑ったクルイストのメンバーが恫喝する。
「ほ、本當に知らねぇんだ!! マックスは人質が解放されてテラノの住民達が反抗しない様にと、注意を徹底しているんだ。俺みたいな下っ端にはそこまでの報は伝わってこねぇよ!!」
「拙いな……。我々の走がバレてしまえば、マックスは子供達を餌に自分の部下のみならず、テラノ住民も我々の捜索に送り出してくる可能が高い」
「參りましたね、隊長。これじゃ本當に隠ありきの作戦だ。バレずに無法者達の大半の無力化をするか、或いはマックスを捕まえるかをしなければ勝利はあり得ない……」
こうして言葉にするだけでもその難易度は計り知れない。
相手は二百人、それ等に気取られない様にしながら行するしかないのだ。
「とりあえずやるしかないですよ。早く行して、ラビィ達と合流しないと……。おい、俺達の裝備は何処に保管してある?」
俺がそう聲を掛けると、拘束された男は答える。
「取り上げた裝備や車両なんかは、何時も街のり口近くの倉庫に運ぶ。そうしないと、出しれが面倒だからな」
「まぁ、その意見には素直に賛同できる、恐らく噓じゃないだろう。問題なのは……」
「ラビィ達が捕まっているホテルとは、反対側って點ですね……」
男から聞き出した報で、自分達の現在位置とラビィ達が連れて行かれた場所は既に把握済みだ。倉庫は街のり口近く、ホテルは街の奧地側に存在し、俺達は大その中間地點と言った所である。
「仕方ない……三組に別れるしかないだろう。數で此処に殘って代の人員を待ち伏せする班、倉庫を占拠して戦力を確保する班と、フィブリル殿達を助け出す班だ」
「でしたら、俺はラビィが居るホテルへと向かいます。そして、此方側の戦力は極數で構いません。自分で言うのもなんですが、俺とラビィが數の差を補います」
「あぁ、それが最善ではあるだろうが……本當に任せていいのか?」
カークスさんがそう問いかけてきたが、俺は力強く頷いて見せた。
それを確認し、彼は各所に指示を飛ばし始める。
「よし、チーム『ラウル』はこのまま木津君と行を共にしてくれ! 我々クルイスト、並びに隊商の方々で此処で見張りの代を待ち始末する班と、倉庫へ向かう班を結する!」
『了解!!』
その指示をけ、各々がき出す。
まずは皆で倒した男達の中から裝備を漁り、それをカークスさんの指示の下で配っていく。
しかし、俺は差し出されたハンドガンのけ取りを拒否し、辭退する。
「裝備は道中で奪います。大量の裝備を保管している倉庫の警備は厳重な筈です、其方で使用して下さい」
「しかし……いや、分かった。コープ達も、それで構わないか?」
「へっ、コイツの馬鹿力っぷりは嫌と言う程知ってる。別にいいぜ、木津一人でたっぷりと働いてもらうからよ」
「テメェも働くんだよ。 なーに、ちょっと大人しく俺に擔がれてくれればいい、盾にするから。それとも足でも持って振り回して武として使おうか?」
「お、お前が言うと灑落になんねぇよ……」
コープの震え聲をさらりとけ流しつつ、俺は覚悟を決める。
これはこの世界に來てから最大の戦いだ。
俺達の命のみならず、この街に住む人々の命運も掛かっている。
當然、失敗は許されないし、失敗は恐らく死を意味している。
俺達が捕らえられていたのは元は警察署と思われる廃墟の地下だ。
しかし、此処の電源は死んでおり、源が無い。
だが、隠で行するには最適である。
何よりもセキュリティが起していないのが大きい。
その後は無理矢理目を覚まさせたもう一人の男にコープが尋問を施し、先程手にれた報の真偽を確認し終えた。
これで俺達は準備を終え、捕虜二人は縛り上げて放置し、俺達は出口を目指す。
途中、何名かの歩哨を確認できたが、奴等は數でカンテラを持ち歩いており、此方から容易に位置を特定できた。戦力の無力化も必要である為、歩哨を見つける度に俺が自ら率先してそいつ等を始末した。
人の急所と言うものは正中線に多く存在している、即ちの中心から上下末端までの大半が急所と言い換えてもいい。
人中、間、鼻骨、ならば金的を狙えと習う事も多いだろう。
しかし、間を攻撃すると言う事はだ、その位置関係からどうしても咄嗟に蹴りが必要となる。
実戦において蹴り技は多様するものではない。
しかも、大多數を相手取る時には特に注意が必要だ。
蹴り上げた足を摑まれれば、此方側が容易に倒されて形勢が決定的に不利になる。
俺の様に一撃必殺が可能であれば蹴りは選択肢にるが、そうでない場合はまず放たない方がいい。が、金的以外でもですらが攻撃を當てれば上手く致命傷となり得る箇所、もしくは威力が足りなくとも致命的な隙を作れる場所が人には存在する。
「な、なに……ッえ!?」
右手で手刀を形作り、俺は男のを突いた。
すると男は顎を引き、後頭部を愚かにも曬す形となる。
俺はその曬された頚椎を斷ち切る様に左拳を叩き込む。
人には反と言う機能が存在する。
そして、大多數の人間がを攻撃された場合に取る行が、顎を引いてを防する事である。
しかし、それが致命的。本來なら縦位置に屬している頚椎が、顎を引いた事で橫位置になってしまうのだ。
人間はの構造上、真っ直ぐに拳を打ち込むよりも、振り下ろすと言う作の方が力を強く発揮できる。それは空手の瓦割り等を見た事があれば、納得できるだろう。
そして威力を増した拳で頚椎を攻撃すれば、當然ながらそれは致命的なダメージとり得る。
そして、それは俺も例外ではない。
俺は今のたった二作で男の命を奪った。
その証拠に、床に倒れた男は既にく気配を見せない。
無論、そんなの関係なしにしてもただ全力で俺が拳を叩き込めば、殆どの人間は死亡するだろう。
しかし、それをやってしまえば大半の相手が吹き飛ばされる形となり、大きな音を立ててしまう。
今回は隠が鍵となる為、この様な技が生きてくる。
『にしても……おっかねぇな。どこでそんな殺し方を習ったんだ?』
俺が何人も敵方を屠っていると、コープが靜かに問いかけてきた。
俺は集中を切らさない様にしながらも、言葉を返す。
『……漫畫やドラマだ。特に漫畫の影響が強いな』
『はぁ? そういうのって娯楽作品じゃねぇのか? しかも高いんだろ?』
『あぁ、DVDは特にな。たった二話ぐらいで何千円もしやがる。學生のだと辛かったよ』
『エン……? よくわかんねぇよ。ボタだと幾らするんだ?』
『ボタだと買えないだろうな』
『マジかよ……』
こっちは元居た世界基準で勝手に話を進めているので、どうにも噛み合わない。
とは言え、今はコープとの軽口が俺の救いとなっている。
覚悟を決めたと言え、こうも短時間で次々と人の命を奪っているのだ。
勤めて気にしないように努力はしているが、完全に振り払う事はできない。
そうこうしているに建の出り口が見つかり、俺達は此処で別れる準備をする。
「よし、私はマークとタケルとこの建に殘り、此処へ來た連中を始末する。バスク、倉庫襲撃の指揮は任せたぞ! 失敗は許されん」
「了解です。任せてください、隊長」
「木津君、君達はフィブリル嬢達との合流を優先してくれ。そして見事救出に功したら、此処か倉庫へ向かうといい」
「はい。けど、その後はどうします……?」
今の所、敵対勢力の十名以上は始末している。
しかし、それでも敵方の數はまた二百名近く殘っているのだ。
ラビィ達と合流し、裝備を整えても此方が不利であるし、何よりも人質の件がある。
「……もし上手く合流できれば……そのまま出する。テラノの人達は……一先ず後回しにする他ないだろう」
その言葉をけ、俺はハンマーで後頭部を毆られた気分になる。
俺は自然とテラノの人達全員も救うものだと決め付けていたが、カークスさんはそうはしないと言ったのだ。
しかし、そう思っていたのは俺だけじゃなかったようであり、バスクと呼ばれているクルイストの福リーダーが聲を上げた。
「お、お言葉ですが隊長!! 我々が此処を去れば、奴等は間違いなく気付きます! そうなれば、奴等は証拠隠滅の為にどうくか……!!」
「我々がここを去り、ヤウラ……もしくはバハラへと撤退し、街に協力を呼びかけ討伐隊を編し、そのまま戻ってきたとしても……マックス達は既に居ないだろうな。テラノの人達も……恐らく無事では済まないだろう」
「それが分かっているのならば!!」
「だったらどうすればいい……!?」
食い下がるバスクに対し、カークスさんが唸る様にしてそう返す。
「こうして無事に出できただけでも奇跡なんだ!! 木津君が居なければ我々はあのまま殺されていただろう!! 違うか!? たった……たった一つの切欠がなければ、我々は全滅していたんだぞ!?」
當初の発端、俺がクルイストの戦車を破壊し、依頼へと參加したその流れ。
確かに、アレが無ければ俺は間違いなく今回の護衛依頼に參加していない筈だ。
たった一つのその切欠が、カークスさん達の命を救う事となった。
それがどれ程の幸運なのかは、今の狀況を考えると言うまでもないだろう。
「幸運は……長くは続かない。我々が今すべき事は、自分達がけた依頼を完遂する事だ。我々はハンターだ。……間違っても、ヒーローではない。それを忘れるな」
そうカークスさんが呟いたのを最後に、沈黙が場を満たす。
しかし、暫くすると後ろ頭を掻きながらコープが溜め息を零しつつ口を開いた。
「はぁ、なんつーか……。"だせぇ"よな、カークス」
「……なんだと?」
コープの言葉をけて、カークスさんが眉を潛めた。
周囲に居た面々も、コープの言葉を聞いて表に疑問符を浮かべている。
「だせぇっつたんだよ。それはお前に限った話じゃねぇ、俺達は間抜けにも奴等に出し抜かれ、包囲され、達に言う事を聞かせる為っつー下卑たの為に殺されもせずに捕まったんだ。これがどういう事か分かるか……? "舐められてる"んだよ、俺達ぁ!!」
そう最後に怒聲を上げたコープ。
しかし、今は靜かにしないといけない狀況であるにも関わらず、誰もそれを止めようとはしない。
「そのまま依頼主を毆られ、は連れて行かれ、此処を抜け出すのにも木津一人に頼りっぱなしでよぉ! 悔しいと思わねぇのか!? あいつ等をぶちのめしてぇと思わねぇのか!? いいか、カークス! これは"善悪の問題"じゃねぇ。"気に食わねぇかどうか"の問題だ!! ここで尾巻いて逃げ出して、テメェはそれでも男なのか!? あぁ!?」
「そんなの……言うまでも無い」
歯軋りしつつ、カークスさんはそうから聲を絞り出す。
しかし、それでもコープは止まらない。
「いいや、言う必要があるね!! あいつ等をぶっ殺してぇって!! ほら、聲に出して言うんだよ!! それとも何だ?! カークス、お前はそんな事も口にする度もねぇってのかよ!?」
ヒートアップしたコープはカークスさんの元を摑み上げ、彼に唾が飛び散る程の勢いでぶ。
それをけて、遂にカークスさんも目を見開き、コープの元を摑み返して怒號を飛ばす。
「――――ぶっ殺してやりたいさ!! あぁ、お前が言う様に私の足を撃ち抜いたマックスとかいうふざけた中年野郎をこの手で叩きのめし、奴が許してと懇願するまで毆り、蹴り、最後には足だけと言わず両手足をこの手で撃ち抜いてやりたい!!」
「そうだ!! それでいいんだよ!! 理由なんざどうだっていい、ハンターだ組合の勇士だの大層な肩書きなんか必要ねぇ。俺達が男である以上、やられたらやり返すだけだろう?! なぁ、そうだろうがぁ!!!」
『うおおおおおおおおおおおお!!』
歓聲が上がる。
気付けば、俺も聲を荒げていた。
殺意で塗り固まっていた心に、それとは別の火が燈るのが分かる。
やる気だとか、気合だなんて言う生溫いものではなく、正しく火が宿ったのが分かる。
それが活力となり、の隅々にまで染み渡る様な錯覚さえ抱く。
そうだ、今この瞬間、俺達は依頼だとかそんなの関係無しに正しく一つとなった。
目的はただ一つ……借りを返す。
それだけの為に、それだけの為だけに、男ってのは命を張れる生きなのだ。
今日の更新はこれで終了です!
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
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