《私たちだけ24時間オンライン生産生活》35. ブドウ狩り
13日目。今日のお晝にリアルでは丁度48時間が経過する。
味しい朝ご飯、パンとウサギを沢山使ったシチューだった。
しばらくこの宿でもいいわ。
朝から暇なので、付近を3人で散歩をする。
塀の側なのに小さなブドウ畑があった。
そのり口におばあさんが椅子に座って畑を眺めている。
「おばあさん、おはようございます。おばあさん家(ち)のブドウ畑ですか?」
「そうだよ。前回まではおじいさんと2人で収穫していたんだけど、そろそろきつくてね。今回からはあきらめるよ」
「私はミケといいます。私たちで良ければ、収穫のお手伝いをしましょうか?」
「ほんとうかい。それは助かるね」
サクラちゃんとクルミも名乗って同意してくれる。
おばあさんは「フラン」という。
おばあさんの家に帰って、収穫用ハサミを取ってきた。
ブドウ畑は日本式の棚になって天井になる方式じゃなくて、ヨーロッパ風の地上にブドウの木が直接生えてるタイプだ。
地球というか現実ではブドウを収穫用のカゴを持ってそれをいっぱいにする。
私たちはストレージ、別名アイテムボックス、インベントリ、魔法のかばんを使うことで、カゴなしでも収穫できる。
おばあさんは、ブドウの収穫をデモしてくれて、私たちがまねしてみる。
採取スキル補正はかかっているんだろうか。良く分からない。
とりあえず、収穫時期になっている房を選んで次々と収穫していく。
「本當。助かるね。若い人たちはパワーがあっていいね」
狹い畑とか思って、すみませんでした!
3人で取っても、かなりの重労働だと思う。
まだ半分しか終わっていなかった。
「どれ。し休憩にしよう」
おばあさんは途中で居なくなっていて、戻ってきて休憩を告げた。
私たちの分も含めて、サンドイッチをくれた。
それは、ブドウジャムのサンドイッチで、フルーティでとても味しかった。
「このジャムは、自家製ですか?」
「もちろんさね。ここではほとんどのブドウはこうやってジャムかジュースにするさね」
この町にはワイン工場がないので、ワインにはしないそうだ。
ブドウジュースもいただいた。
ちょっと確認してみたところ。スキル「園蕓:Lv1」が付いていた。
なるほど、これは「採取」ではなく園蕓扱いか。
ゲームによっては、農業、栽培、などと呼ばれるスキルだ。
結局、朝から夕方までずっと働かされた。
日も沈みかけたころ、システムメッセージが流れた。
『南西の森のエリアボス「オオオオカミ」が討伐されました。ゲーム時間で2週間、夜の森のオオカミが群れなくなります。』
ボスは複數いた。
このゲームでは村が東西南北にある。そして森は北東と南西に広がっている。
ボスは両方の森に生息していて、それぞれの森を支配している。
もう一方の森もようやく4日遅れで退治されて、夜の森を平和にするだろう。
3人でなんとか畑全を収穫し終えた。
ものすごい疲労がある。うそです。ゲームなのでそこまで疲労はなかった。
達はあった。
「みんな、よくやってくれたわ」
おばあさんに大変謝されて、私たちは夕食をご馳走になった。
夕食はパンと野菜たっぷりのスープ、またウサギの串焼きだった。
それから、おばあさんは「しばらく家に泊まっていきなさい」と命令口調で言い、おじいさんも「そうだそうだ」といい、斷り切れず、ご厄介になった。
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