《外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。》雑魚の地球儀 その③
※※※
首都シュルルツと言えば、ろくな思い出がない。
魔導學校だって親に無理やりれられた場所だし、學校では魔法もにつかず、ほとんど無意味に三年間を過ごしたようなものだし。
卒業後も路上生活だったし、挙句の果てにミアみたいなのにも會っちゃうし。
【異能者処理統括機関(ファーバ)】とかいう妙な組織にも目をつけられて、ひどい目にあったし。
ラフィさんにのせられて參加した継承戦では何回死んだか分からないし、エヌに余計な因縁をつけられるし。
最後にはヒガに捕まって、ニヒトに『固定』されて―――三年。
なんだか々なことがあったなあ。
……どうして急に、昔のことを思い出したんだろう。
多分、終わりが近いことをどこかでじているからだ。
もうすぐすべてが終わる。
僕がニヒトを倒すか―――僕らが全滅するか、そのどちらかの結末が、僕らを待っている。
「……思い出に浸っているのかい、えーくん?」
「まあ、そんなところ。それにしても靜かだね。とても反軍との戦闘中だとは思えないよ」
「ニヒトの能力でシュルルツの全てが靜止しているからね。靜かなのも當り前さ」
言われてみれば確かにその通りだ。
窓から建の中を覗き見れば、今にもき出しそうな様子で人々が固まっている。
鳥でさえ、飛び立とうとする勢のまま微しない。
街自が死んでいるみたいなものだ。
恐らく、ほんのし前――壁が破壊されるまでは、この街でもいつも通りの生活が送られていたのだろう。
それが、一瞬で『固定』されてしまう。
改めて凄い能力だな、ニヒトのスキルってやつは。
そんな敵を相手に―――いや、今はそれを考えても意味がない。
敵だから、倒す。
それだけでいい。
余計なことを考えていると、死ぬのは僕の方になる。
「さあ、えーくん。中央省庁區だ」
僕の前を走っていたシロが立ち止まり、僕も立ち止まった。
そして、見た。
中央省庁區の荘厳な建の前に立つ、痩せた一人の男を。
黒いローブをにまとい、白髪の――それでいて奇妙に若々しい顔つきをした、一人の男を。
男は僕に気付いたように顔を上げ、視線をこちらへ向けた。
その視線に込められた深い憎悪に、僕は思わず息を呑んだ。
「やはり余の平穏を脅かしたのは貴様か」
「久しぶりですね――ニヒトさん、でしたっけ?」
「貴様の顔は二度と観たくないと思っていたのに、こうして再會してしまった。殘念だよ。本當に殘念だ。そして、そっちのお前は政府機関に居た人間だな? 裏切りを許すことになるとは……これだから人間は信用できないんだ。余は一人なんだ」
「あなたの口から信用なんて言葉が出るとは驚きだな」
シロが薄く笑う。
「余の能力が通じていないところを見るに、何かしら細工を行ったようだな。しかし、あのは許せん。あろうことか外國の蠻族を我が神聖なる王國に招きれるとは。貴様たちを処分したのちに対処を考えるとしよう。――ああ、嫌だ。どうしてヒガは余を裏切るような真似をしたんだ!? 貴様たちもだ! 余の王國に何の不満があった!? 平穏な余の王國に混をもたらしたのは貴様たちだ。もはや多くは語るまい。……余の王國に波をもたらした罪、死を持って償うがいい」
「えーくん、行くよ」
「分かってる」
僕とシロは同時にいた。
シロは正面から、僕はニヒトの背後に。
一方のニヒトはかない。
僕らを迎え撃つつもりだろうか。
だとしたら甘く見られたものだ。
僕は魔導學園時代から、護だけは得意だったんだから……!
ニヒトの視線がシロに集中し、僕に対するガードが甘くなる。
よし、完全に背後を取った。
いくら千年生きているとはいえ敵も人間だ。心臓を貫けば死ぬだろう。
ガラ空きのニヒトの背中めがけて、僕は思い切り右手を突き出し―――。
「甘い」
気が付けば僕のは宙を舞っていた。
遅れて、顎に強烈な痛みが走る。
まさか本當に返り討ちにされたのか!?
ニヒトがいたようには見えなかったけど!?
「えーくん、それ以上はマズい!」
シロの聲に我に返る。
そうか、シロのスキルの効果範囲外に出ると僕も『固定』されてしまう。
僕はをよじり、無理やり著地した。
……まだはく。ギリギリ間に合ったらしい。
肩から落ちたせいで関節が鈍く痛むけれど、『固定』されるよりはマシか。
「余のスキルを封じれば勝てると思ったか? それとも、二人掛かりなら勝てると? 余とて伊達に千年生き続けているわけじゃない」
シロもまた、僕と同じようにニヒトにやられたらしく、の端からはが流れていた。
黒いローブを翻しながら、ニヒトは僕の方を振り向いた。
「……簡単に死んでくれれば、僕も苦労しないんですけどね」
「戯言を言ってくれるじゃないか。しかし、やはりアルパとは似ているだけのようだな。貴様は余が恐れたあの男ほどではない。……余の能力を無効化したとは言っても、どうやら制限があるらしい。例えば、範囲の制限だな……。そこから出たら貴様も『固定』されるというわけだ」
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