《【書籍化決定】拾ったギャルをお世話したら、〇フレになったんだが。》第52話 ギャルと決意
◆
あの後、ソーニャの後を追うように悠大も部屋を出た。
殘されたのは俺と、微妙な顔をしている清坂さんと天さんだった。
その前に……え、俺、今ソーニャに告白された?
告白……スキって、好きって言われた?
え、でもあいつ、いつも気軽に好きって言ってるけど……それと同じじゃないのか?
わからなすぎて混している。
好き……好き、て……。
呆けてしまい、ソーニャが二人に何か話しかけているのを聞き逃してしまった。
何か重要なことを言っていたような気もするけど。
振り返ると、二人はじーっと俺を見ていた。
「えーっと……二人とも、ソーニャが俺に言った言葉……聞こえた?」
「え? ……あ、いえ。それは聞こえなかったっすけど……」
「ツキクラパイセン、パイセンに何言ったの?」
「あー……き、聞こえてなかったなら大丈夫だ」
なんかどっと疲れが……。
ソファーに座ると、と心が沈むような覚に陥った。
ソーニャに膝枕してもらって仮眠はできたけど、全く寢たりないな。
「……あれ? そういえばなんで二人ともここにいるの? 帰ってくるのって明日だったよね?」
「あ。私が忘れものをしちゃって取りに來たんす。……けど、まさかセンパイがを連れ込んでるとは思わなかったっす」
連れ込んでるって、人聞き悪いな。
家に來たいって言うから連れてきただけだし。……あ、でもいきなり遭遇したら、そりゃ驚くか。
しかも、なんか知らないけど二人とソーニャって仲悪いし。
「ただ遊んでただけだって」
「本當~? そーやって、ツキクラパイセンの腳にすりすりしてたんじゃないの?」
「センパイのえっち。へんたい」
「濡れだ。それに、仮眠は取れたけどちゃんとは眠れなかったんだよね。やっぱり清坂さんじゃないとダメっていうか……あ」
な、何言ってるんだ、俺は。これじゃあ清坂さんに甘えてるみたいじゃないか。
「あー、ごめん。先輩なのに、こんなこと言うなんておかしいよね」
「そ、そんなことないです! むむむ、むしろ嬉しいです、はい!」
そ、そう? ……それはそれで子供扱いされてるみたいで、ちょっと複雑。
ほら、天さんもにやにやしてるじゃないか。
「あ、そうだ。二人とも今日は予定があるんでしょ? 俺のことは気にしないで、行って來ていいよ」
「え、でも……」
「純夏」
天さんが清坂さんの肩を叩いて、意味深に頷いた。
何かの合図だったのか、清坂さんもハッとした顔で頷く。
「そ、それじゃあセンパイ。行ってくるっす」
「うん。いってらっしゃい」
「私たちがいない間に、連れ込んだら怒るからね、パイセン」
「連れ込まんわ」
確かにそう見えたかもしれないけどね。でもソーニャの件はマジで違うし、俺にそんなことが出來る度も、友達もいないから。
……言ってて悲しくなってきた。
「それじゃあセンパイ、また明日の朝帰ってくるっす!」
「いい子で待ってるんだよ」
「いってらっしゃい」
二人を見送ると、また部屋の中が靜かになった。
まさかソーニャに告白されるとは思ってなかった……全然そんなじしなかったし。
……いや、してたか? まさか俺が気付かなかっただけ?
「そんなラノベ主人公じゃあるまいし」
どんだけ鈍なんだ、俺。
そっと嘆息し、ちょっと橫になるべく寢室に移した。
◆純夏side◆
「……ねえ、深冬。ツキクラ先輩のせんせーふこくって、どういうことだと思う?」
センパイの家から出てしばらく歩いて、黙っていた深冬に聞いた。
深冬も同じことを考えていたのか、「むーん……」と首を捻る。
「まー単純に考えたら、ツキクラパイセンもパイセンのこと好きで、私たちとライバルになったって意味だと思うけど」
「だよねぇ……」
ちょっと前はせんせーふこくなんて言葉知らなかったけど、勉強のおかげで意味もわかる。
つまりツキクラ先輩もセンパイのことが好き、で……。
「うぅ、どうしよう……!」
「どうしようも何も、ツキクラパイセンは學校でしか會えない。でも純夏はソフレなんだよ? だったらどうどうとしてればいいよ。ね?」
「……そ、うだよね……うん。確かにそうかも」
ツキクラ先輩は強敵だ。凄く距離が近いし、超人だし、あと雰囲気がなんかえっちすぎる。
普通なら、あんな人とライバルって言われたら絶対負けるって思うけど……でも、大丈夫。大丈夫のはずだ。
私だってセンパイを想う気持ちは負けない。
絶対、負けないもん。
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