《【書籍化&コミカライズ】関係改善をあきらめて距離をおいたら、塩対応だった婚約者が絡んでくるようになりました》本當に天才なんですね
勉強會はその後も連日行われた。
ウォルトン邸で行われたときは、休憩時間に邸を案したところ、二人に大変喜ばれた。
ビアトリスが個人的な知り合いを家に招くのは、考えてみればアーネスト以來である。彼は裏の庭園が好きだったことを思い出しかけたが、首を振って頭の中から追い出した。
マーガレットは屋敷の溫室が、シャーロットは図書室がことのほかお気に召したらしい。
シャーロットいわくウォルトン邸の図書室は夢の國だということで、「ああもう信じられないわ、あの作家の初期作品が全巻そろっているなんて! ぜんぶ読みたいけど今は駄目、試験が終わったら、終わったら絶対貸してね!」とビアトリスの手を握って懇願してきた。
お茶の時間にはやたらと気合いのった見事なケーキが供された。先日ビアトリスが「マーガレットのところで出たアップルパイがとても味しかったの」と侍に語ったのが、回り回ってコックの耳にってしまい、彼の対抗意識に火をつけたらしい。
マーガレットに「このらかな口當たりが素晴らしいわね」とお褒めの言葉をいただいたので、あとでコックに教えてあげた。
ベンディックス邸で行われたときは、シャーロットにわれて、彼の従姉妹だと言う雙子の姉妹も勉強會に加わった。なんでも彼らは自宅が改裝中なため、親戚であるベンディックス邸にしばらく滯在しているとのこと。
二人のは最初のうち妙にぎくしゃくしていたものの、そのうち張も解けたのか、問題の解き方について、ビアトリスにおずおずと質問してくるようになった。そして終わるころには「ビアトリスさまのおかげで助かりました」と、はにかむような笑顔で口々に謝の言葉を述べて來た。
「ううん、お役に立てて良かったわ」
ビアトリスが笑いかけると、二人は何故か真っ赤になってうつむいた。
翌日シャーロットは學校で、「あの子たち『ビアトリスさまがあんなに親しみやすい方とは思わなかった』ってびっくりしていたわ。二人とも貴方が帰ったあと『ビアトリスさまの笑顔が綺麗』とか、『聲が優しい』とか、延々と貴方のことばかり喋ってて、すっかりファンになったみたい。私が『ほら、私の言った通りでしょう?』と言ってやったら、『誤解してて申し訳なかった』ってそろって反省していたわ」と楽しそうに報告してきた。
もしかするとシャーロットが彼らを勉強會にったのは、ビアトリスのためだったのかもしれない。ビアトリスは彼の気遣いが嬉しい反面、「私っていったいどんなイメージを持たれていたのかしら……」と々複雑でもあった。
朝の時間は相変わらずカインとのおしゃべりを楽しんだ。その時間も勉強に充てようかと迷ったものの、やはり息抜きは必要だろうと思い直した。ただカインが來るまで読んでいた本は、教科書や授業ノートに変更した。
ある朝、カインに勉強會での出來事についてあれこれ語っているときに、ビアトリスはふと思いついて問いかけた。
「そういえば、カインさまは過去の試験問題をどなたから手にれてらっしゃるんですの?」
「過去の試験問題? いや、そういうのは知らないな」
「まあ、カインさまもご存じなかったんですの?」
ビアトリスは「仲間がいた!」という喜びで一瞬高揚したものの、カインはそれでもトップだったことに気づいて、一気に気持ちが沈靜化した。
「カインさまって本當に天才なんですね……」
「どうした急に、なにを落ち込んでいる」
「いえ別に。大したことではありませんわ。あ、そうですわ、天才のカインさまにぜひ教えて頂きたいことがあるんですけど」
ビアトリスは先ほどまで読んでいた教科書とノートを引っ張り出した。
「ここがよく分からないんです。教科書の方はさらっと書いてあるだけだし、授業のノートを見返したのですが、なんだか分かり辛くって」
「ああ、この科目はモートン先生だろう。あの先生の授業は、真面目に聞くほど混するから、適當に流した方がいいぞ」
「そうなんですの?」
「そうなんだ。あの先生は悪い人ではないんだが、本的に教えるのに向いてないからな。ついでにやる気もないんだよ。本人はもともと大學に殘って研究を続けたかったらしい」
悪い人ではないが、悪い教師ではあるらしい。
カインが授業をさぼるのは、もしかするとそういう教師を選んでいるのかも知れない。だからといってビアトリスが見習う気にはなれないが。
「ほら、ここはこういう風に考えたらいい」
「あ、分かります。これなら理解できますわ。ありがとうございます。カイン様」
「他に分からないところはないか?」
「あるんですけど、今は手元にないので、明日持ってきますわね」
ビアトリスは思わぬところで優秀な家庭教師を見つけた幸運に謝した。
そしていよいよ定期試験が始まった。
マーガレットにもらった過去の試験問題と、カインの丁寧な指導のおかげだろうか。どの問題も読んだ瞬間に解き方が頭に浮かんできて、ほとんど迷うことなくすいすいとペンが進んでいく。
(でもちょっと簡単すぎるような気もするわ。今回の試験はいつもより簡単なのかしら。平均點が上がるわね、きっと)
そして試験が終了して數日後、結果が校に張り出された。
そこで発表された容は、ビアトリスのみならず、全校生徒にとって衝撃的なものだった。
【書籍化】竜王に拾われて魔法を極めた少年、追放を言い渡した家族の前でうっかり無雙してしまう~兄上たちが僕の仲間を攻撃するなら、徹底的にやり返します〜
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