《【最強の整備士】役立たずと言われたスキルメンテで俺は全てを、「魔改造」する!みんなの真の力を開放したら、世界最強パーティになっていた【書籍化決定!】》第49話 侵(2)——side待ちぼうけ組

本作品の書籍化が決定しました!

詳しい報は、追って告知いたします。もしよろしければ、ブックマークをしていただけると嬉しいです。

「ねえ、あなたたち。こんなところで何をしているの?」

「誰!?」

は、びくっとして振り向いた。

アヤメを見ると、そのは目をぱちくりとさせる。

「あ、アヤメ……い、いったいこんな所で何を?」

「それはこっちのセリフよ。もう……ティアったら風の大霊(シルフィード)を踏み臺にするなんて信じられない!」

アヤメは大げさに両手のひらを空に向け、ふるふると首を振った。

そこにリリアとキラナが駆け寄ってくる。

「アヤメさん、こちらの方は?」

「ああ、こちらはティア……魔法學園の同級生よ」

アヤメはリリアとアヤメを、ティアというに紹介する。

「あら、皆様こんにちは。ティアと申します。ええと、アヤメ……それでこんな所で何やってるの?」

「そ、それは……お兄ちゃんがこの中にいるから、中が見えないかなって思って」

「へえ、お兄さんが……あれ? お兄さんって貴族じゃないわよね。アヤメはあまりお兄さんの話をしてくれないけ

ど……どうしてれるの?」

アヤメはティアの問いに、心底面倒くさそうに言った。

「どうでもいいでしょ。だいたい、ティア……あなたこそ何してるのよ。だいたい、あなたなら、こんなコソコソしなくても堂々とればいいじゃない? まあ、その格好はどうかと思うけど」

ティアは、何やら怪しげな呪師のような姿をしている。

に何やら文字が描かれていて、服は出度が高めだ。

シルフィードはうんうんと頷いて言った。

「そうなんですよ、アヤメさん。私は格好を変えても意味がないって言うのですけど」

「そんなことはどうでも良いの! 私もアヤメと同じで、中を覗きたいの。何かよい案はない?」

「どうして中を覗きたいのよ?」

「そ、それは……私の憧れの人が參加者のリストにはいっていて……」

「へえ、それは誰?」

「フィ……い、言わない!」

フィ……。フィーグお兄ちゃんのことじゃないよね?

まさかと思いつつ、アヤメは空を見上げ周囲を見渡した。

ここは、館の門の反対側で、周囲は薄暗く衛兵の目は屆かない。

周囲には人影もない。

手っ取り早いのは、キラナに竜化してもらってひとっ飛びすればいいのだけど。

そう考える

「やあ姉ちゃんたち、こんな所で何しているんだい?」

見るからにチンピラといった風の男が二人。

ニヤニヤとして話しかけてきた。

一人は刺青を見せびらかすように半で、もう一人は、これまた大きな剣を背負っている。

「こんな夜更けにだけで何しているんだ? ってへえ、なかなか上玉じゃねーか」

そう言っていやらしくリリアに視線を這わす男。

「マジか……ガキは放っておくとして、ふうん……お前は學生か? 二、三年したらさぞいいになりそうだな。學生がこんな時間に何してるんだ?」

「キャッ!」

もう一人の男は、アヤメの腕を摑む。

それを見て抗議をするティア。

「何するのよ!」

「へんちくりんなカッコをしたもいるが……こいつもなかなか」

「離して!」

アヤメが手を振り解こうとしたとき、男とはチッと舌打ちをして腕をギリギリと締め上げた。そして、どんと突き飛ばす。

「痛っ」

アヤメは涙目で地面にしゃがみ込んだ。

「なあ、痛い目にあいたくなかったら、大人しくするんだ」

「アヤメママ……」

涙目でアヤメに駆け寄るキラナ。その瞳には、こぼれそうなくらいに涙が浮かんでいた。

「アヤメママ……いじめた……」

「ん? おいガキ、何か文句でもあんのか?」

刺青の男は十歳くらいにしか見えないキラナにさえ威嚇する。

その様子に、途端に焦り始めるアヤメ。なんとかキラナの怒りを靜めようとする。

りむいた手のひらをキラナから隠した。

「大丈夫よ、キラナ……ちょっとビックリしただけだから。だからね……落ち著いて」

「アヤメママ……いじめた!!」

キラナの怒りは収まらない。瞳にいっぱいの涙を溜めている。

その瞳には、二人のチンピラが映っている。にっくき、アヤメを傷付けたチンピラの男たちが。

これはマズい……。アヤメは咄嗟に後ろからキラナを抱き締める。

「大丈夫だから、ねっ、ほらあたしは大丈夫!」

しかし……。

「すぅっ」

キラナが息を大きく吸い込むのを聞いて、「あ、終わった……」とじるアヤメ。

もうこうなると誰にも止められない。

フィーグが心配した「愚か者」が現れて、キラナの機嫌を損ねてしまった。

アヤメは聖職者ではないが……つい、祈りを捧げてしまう。

【作者からのお願い】

この小説を読んで

「面白い」

「続きが気になる!」

「この先どうなるの!?」

しでも思ったら、ブックマークや、↓の★★★★★を押して応援してもらえると嬉しいです!

まだ★評価されてない方も、評価で応援して頂けると嬉しいです。

    人が読んでいる<【最強の整備士】役立たずと言われたスキルメンテで俺は全てを、「魔改造」する!みんなの真の力を開放したら、世界最強パーティになっていた【書籍化決定!】>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください