《【書籍化】中卒探索者ですけど今更最強になったのでダンジョンをクリアしたいと思います!》第9-11話 用意の踏破者!
朝、ホテルで目が覚めてすることもなく適當にそこら辺をぼちぼちと歩き回って東京を散歩した。遠出するには微妙になって、ホテルのレストランで晝食を取るとすぐに約束の時間がやってきた。ハヤトはスーツに著替えて、ホテルのラウンジで待っていると15時ちょうどに昨日駅まで迎えに來てくれた黒服のお兄さんがやってきた。
「こちらです」
案されるままに車に乗り込むと、
「やっほー!」
「元気そうだな」
和服を著たツバキが既に座っていた。
「うん。今日は、ね」
1年の中でもツバキの誕生日というのは彼が最も張する日の1つだろう。數々の財界の重鎮、だけではなくこの國をかしている権力者たちが一同にやってくる重要パーティーである。
當然、“八咫”も“草薙”もこれを無視は出來ない。恐らく“八咫”からはあの當主がやって來るだろう。“草薙”も咲桜(さくら)さんが直々にやって來るのではないだろうか。仲がクッソ悪い事で有名な“三家”だが、仲が悪いからと言ってこの日をすっぽかすことなど出來ないからだ。
本音と建て前を使い分けることが大人への第一歩である。
「じゃ、行こうか」
「隨分、速いな。パーティーはいつから始まるんだ?」
「20時だよ」
「うん? 5時間も先なのか」
「そだよ。誰よりも真っ先に現場にって々と見ておきたいものがあるからね」
「俺も一緒にか?」
「そりゃ、現場りするんだから。それに、あの手紙」
「誕生日に迎えに行くってやつだろ」
「うん。私の誕生日は明日、けど“伏見”の狐さんはパーティーに來るって言ったんだよね?」
「ああ。俺の聞き間違いじゃなけりゃな」
「なら、パーティーの最後。午前0時付近を警戒した方が良いのかも知れない。けど、パーティーは5時間近くやるから、そこのどこで出てくるか分かんないから」
「え、5時間もやんの?」
初耳である。長すぎない?
「うん。來てくれた人全員に挨拶をしなきゃいけないからさ」
「そっか。大変だな」
「だからね、ハヤちゃん」
そっと、運転手に見えない位置でツバキがハヤトの手を握った。久しぶりに握るツバキの手はひどく震えていて、
「お(・)願(・)い(・)。私を守って」
だから、ハヤトは
「任せろ」
即答で、返した。
車でしばらく走った先の會場でツバキとハヤトは車から降りた。ハヤトが車から降りるときにツバキに手を差しべると、彼は笑いながらその手を取った。
「どうぞ、お(・)姫(・)様(・)」
「嫌味に言うね。そういうのは嫌いじゃないよ、ハヤちゃん」
黒服のお兄さんは俺達が降りるのを見て、そのまま駐車場へと向かった。
「じゃあ、行こっか。ハヤちゃん」
「ああ」
俺達は巨大なビルに吸い込まれるようにしてった。中にると同時に、ツバキの近くにスーツを著た初老の男がやって來る。彼はちらりと俺を見て、再びツバキに視線を戻した。
「お早い到著ですね。お嬢様」
「リハーサルの準備は?」
「既に終わっております」
「今日の來客のリストはもう作ってある?」
「はい。こちらに」
そう言って初老の男はツバキにタブレットを手渡した。
「ありがとう」
3人でエレベーターに乗り込むと、初老の男が最上階のボタンを押した。
エレベーターの加速をにじながら、ハヤトはちらりとツバキを見た。彼はタブレットに記された來客の顔と名前、所屬する會社を一瞥(いちべつ)しながら、どんどん読み進めていた。
最終確認と言っていたし、この容を全て覚えているのだろう。それでも念をれて読んでいるのだろうか。
エレベーターはすぐに最上階についた。
最上階がそのまま1つの空間にでもなっているのだろう。ビルの中だというのに、笑ってしまうような広さでハヤトはわずかに戸った。天井にはシャンデリア、床は大理石だろうか? 詳しいことはハヤトには分からない。
だが目にるのはその壁! なんと壁一面が全てガラス張りなのである!
ツバキはタブレットを初老の男に返すと、テーブルのセッティングが終わった中を和服姿で実際に歩いて距離を確認。何か引っかかるところがあったのか、先ほどの男を呼んで距離を調整するように指示をしていた。
それはほとんどツバキの第六に近いものだ。だが、経済というものを起點に人間の伝子を組み替え続けた“八璃(やさかに)”の第六は外れない。時折、ハヤトに護衛としての視點で距離を聞かれることがあったが、天日(あまひ)や“九尾”が仕掛けてくるのであればこんな會場は狹(・)す(・)ぎ(・)て(・)話にならない。
そのことを伝えると、ツバキは笑って「おっけー」と返してきた。
どちらかと言うと、ハヤトとしては外(・)へ(・)の(・)アクセスの方が気になる。ハヤトはツバキにそのことを伝えて、壁一面の巨大な窓ガラスから外を見た。近くの建までの距離を目測で測る。
もし向こうの襲撃が突然やって來た場合、エレベーターで降りているような時間は無い。窓ガラスを斬って、外に逃げ出すのだ。そう思って外を見たのだが、幸いにして周囲は天樓。逃げ出す場所は幾らでもあった。
「ハヤちゃん、どうだった?」
「うん。大丈夫そうだ」
「どっから來るんだろうね」
ツバキはテーブルの位置関係を調整させるのを見ながらそう言った。
「常識的に考えれば、忍び込むんだろうな」
「常識的に、ね」
そんなわけないだろ、と言わんばかりにツバキが言う。ハヤトとしてもあいつらが黙って忍び込むようなやつらには思えない。
「“八璃(やさかに)”のセキュリティはしっかりしてるんだろ?」
「うん。今日は來る人が來る人だからね。しっかり警備員を用意しているし、その警備員も生認証で本人確認やってるよ」
「なら、警備員に紛れ込むとかはないか。客としてってくる可能は?」
「あるかもね。どっちかっていうと、そっちの方が可能としては高そう」
ツバキはそう言って、微妙な顔を浮かべた。
「けど、お客さんだからどうしようもないよ。こっちでチェックできるのは武とか金屬の持ち込みくらいだけだし」
「なるほど」
なら、こちらから打てる手はほとんどないわけだ。
《いつも通りだな》
(そだな)
ヘキサの言う通りだ。全くもっていつも通りだ。
「じゃあ、ハヤちゃん。私が最初のスピーチやってるときにはそこに立っててね」
「あ、ああ」
ツバキに連れられて、ハヤトはパーティー中の居場所を確認する。ツバキは暗記してきたのか、スピーチをよどみなく言っていく。
そうして、時間は流れる様に去っていき、
――激のパーティーが始まる。
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