《【完結】処刑された聖は死霊となって舞い戻る【書籍化】》二の魔
カールが持ってきた知らせを聞いて、アレンはすぐさまき出した。
戦力として、アレンはそれほど大きくない。口さがない言い方をすれば、いてもいなくても変わらない。ギフトもなければ実戦経験もほとんどないため、兵士よりも數段劣る。だが、私とコミュニケーションを取れるのは現狀アレンだけだ。半信半疑かもしれないけど、ある程度信じてくれているらしい。
「セレナ、行ってくる。カールが戦えるやつをありったけ集めてくれるだろうから、外で合流しよう」
「あはは!」
手を上げて了承、そして街道の方向を指さし、次に目の位置を示す。確認してくるね、というジェスチャーのつもりだけど、伝わったかな?
「頼む」
アレンはそう言って、カールとともに出ていった。
數日空いたとはいえ、予想より早い。今回も様子見なのか、それとも本気で滅ぼす気で來ているのか。
だが王國だって、黙ってやられるわけではない。先日の侵攻、そして悲しいことにいくつかの村が被害にあったらしく、人間側の警戒心もかなり高まっている。日和見の貴族たちはいてくれないが、冒険者と兵士はすぐに出撃できるようにしてくれているのだ。
(私も頑張らないと!)
急ぎ足で街道へ出て森の方へ進む。
侵攻が始まるなら夜の間かと思っていたが、今は晝前だ。ファンゲイルの目的が分からないが人間にとっては好都合だ。
見晴らしのいい舗裝された街道は、馬に乗った冒険者や兵士が慌ただしく駆け回っていた。険しい表を見るに、魔は本當に來ているみたいだね。
今は斥候によって魔の種類や數の確認が行われている。迂闊に出ていって驚かせては申し訳ないので、街道からそれた雑木の中を移する。自分の目でも見ておきたい。
(全力で行くよ!)
といっても、移するのに力はいらない。空中を高速で飛び、障害も無視して急いだ。
『不死の森』にほど近い場所まで移すると、魔の軍勢は探すまでもなく視界にった。
(うわぁ、いっぱいいる。前回の比じゃないね)
舗裝された街道は、魔にとっても歩きやすい。人型の魔のほとんどが、街道に所狹しと並んでいた。スケルトンやゾンビがほとんどだ。左右にを揺らし、黙々と歩き続ける。気の弱い者なら見ただけで失神しそうな景だ。
カラスやイノシシ、犬のスケルトンやゴーストの上位種と思われる灰の魔(私が選ばなかったサイレントゴーストかもしれない)は街道から外れた場所を素早く飛んでいる。
(二百……三百くらいいる? もっとかも)
いったいどれほどの數がひしめいているのか。
見ただけでは判斷できないくらい、次々と魔が溢れ出してくる。広い森とはいえ、どこにこれだけの魔が潛んでいたのだろうか。あるいは、ファンゲイルがその気になれば魔などいくらでも作り出せるのかもしれない。
しかし、やはりエアアーマーはない。スケルトンなどの雑兵はいくらでも増やせるけど、高位の魔はそうもいかないみたいだね。
それでも見えるだけで十以上はいるから、本気度が窺える。他にもDランクと思しき魔が複數いる。
何より、先頭を駆ける二の魔。
「ふはは、人間程度、斧の一振りで殲滅してくれるわ!」
「今回ばかりは同意しよう。ファンゲイル様のお手を煩わせるわけにはいかぬからな。我らだけで片を付けようぞ。なに、人間など恐れるに足らん。」
「幹部のいないうちに功績をあげ、幹部に取り立ててもらうのじゃ!」
人男の背丈よりも大きな斧を肩に擔ぐ、牛の頭を持つ大男――ゴズ。
馬の頭に知を滾らせ、指先で用に槍を回す大男――メズ。
(やばい、かも)
私が今まで見た中でトップクラスの実力者が、ついに姿を現していた。
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