《サモナーさんが行く》19
作業は一旦中斷となった。
どうやら休憩していた職人もいたようで、工房にいたメンバーは全員がれ替わるようである。
水を貰ってガブ飲みしながら外に出る。
外の空気が気持ちいい。
職人のニルスさんと雑談しながら々と教えて貰った。
職場は非常に暑く、連続で仕事をするのは危険だと言うのだ。
確かにあの職場環境は厳しい。
そしてオレの作業を見ていくつかアドバイスが貰えた。
曰く、型をよりスムーズに傾ける事に気をとられて息の吹き込みが足りていない、のだとか。
型の中なんて見えてないだろうに何で分かるんですかね。
そっちが不思議です。
ニルスさんはオレに再度一通りレクチャーを與えた後、他の工房のメンバーと打ち合わせを始めた。
れ聞こえる話題はポーション不足の一件だ。
その影響で瓶の注文が増えたのはいいが、このペースが続くとは思えないとか。
人が足りないのに注文をけてしまった工房主への愚癡であるとか。
なんか現世と変わらないです。
その気持ちは良く分かりますとも。
営業が滅茶苦茶な納期で注した一件とかもうね。
おっと。
ここでそんな野暮はなしだ。
「やあ、こんにちは」
余計な事を考えていたら話しかけられた。
工房の中に一人だけいたプレーヤーだ。
頭上に緑のマーカー、なかなかの男子と言っていいだろう。
均整のとれた上半は汗で濡れて輝いている。
ちょっとエロいよ。
「どうも」
「一応、ここでグラスワーカーとして働いているんだ。オレはフェイ」
「こっちはまあ臨時バイトみたいなものかな。サモナーでキースだ」
「サモナー?」
「そう」
「これは驚いた。お互いプレイヤー不人気職同士ですか」
ああ、そういえばグラスワーカーも一人しかいないんだっけか。
よくこの生産職を選んだものだ。
「なんだってグラスワーカーを選んだんです?」
「そりゃこっちも同じ事が聞きたいですよ」
いい笑顔をしやがる。
男子だと何をやらせても様になるな。
正直、うらやましい。
「まあキャラ作で親係累がサモナーだったんでその流れで。そっちは?」
「うん、狙ってこの職に就いたんです。グラスワーカーが選択できるまで苦労しましたよ」
そう言うと腰にぶら下げたポーチから何かを取り出した。
風鈴だった。
「現実でもガラス工蕓品の職人志でしてね。ここでも修行って所です」
そう言うと彼は息を吹きかけて風鈴を鳴らしてみせる。
本のガラスそのものはやや緑がかった明なものだ。
派手な裝飾は一切無い。
縁はギザギザでそこにガラス棒が當たると綺麗な音が響く。
當たる場所によって微妙に音が異なるのが面白い。
「いずれは現世でもここでもオリジナルの作品を殘したいですね」
「その風鈴、ある意味ではオーパーツじゃないかな?」
「ですよね。でも作れちゃう所も面白いですよ」
そこから先は雑談で時間を潰した。
彼もあの暑さには參っていたようで、耐暑は真っ先に取得してたとか。
火魔法を取得していてレジスト・ファイアを取得できるように鍛えているのだとか。
こっちも場當たり的にスキルを取り捲っている事を話題に提供した。
まあ、呆れられましたとも。
「まあこの仕事も代制なのでいいじで時間が余るからなあ。狩りの時間にも不自由はないしね」
「へえ、この仕事は代制なのか」
「まあね。通しで8時間が限界かな。その8時間も途中で休憩を挾まないと耐暑あっても死にそうになるね」
「それで微妙に時間が余るのか」
「殘業はなし。そうしないと本當にNPCに死人が出そうだよ」
なんとなくだが詰んでないか?
プレイヤーが今後も増えるとポーション不足が続くのではなかろうか。
「大変そうだな」
「まあもうちょっと経過したら回復魔法を覚えるプレイヤーも増えそうだし」
「ほう」
「魔法は6つある各屬全てのLv.3に回復呪文がありますから。ボクも火魔法を育ててる所でして」
「程」
なかなか知らない事も多い。
確かに回復魔法が使えるプレイヤーが増えたらこのポーション不足の狀況も緩和されるのだろう。
ゲーム序盤から需要と供給のアンバランスを生むとか運営の罠?
フィーナさんじゃないが、そう思えてしまうのが不思議だ。
暫く経過するとまた代の時間だ。
フェイと並んで空き瓶を作っていく。
そして明らかにフェイが作るペースが早い。
オレが2つ作るうちに3つ作っている。
見せて貰ったが瓶のみの【鑑定】で全てが品質Cで揃っていた。
対するオレのは品質D+か品質C-しかない。
フェイ曰く、量産を気にせず作するなら品質B-をもう作れるのだとか。
むう。
相手は本業なのだが悔しいよな。
魔法で、補助スキルで底上げしててもそこはそれ、どこまでいってもオレはサモナーなのだ。
無理は言うまい。
「じゃあ僕はここで」
工房が出してくれた晝飯を摂り何度目かの代の後、フェイが仕事の時間になったようだ。
隣同士で一方的に挑んでいたのだが、當然ながらその差はまらなかった。
だが果は確実に出ている。
品質Cがぼちぼちと出始めていたのだ。
品質D+も減っていて半數以上が品質C-になってきている。
最後のほうでは品質D+が出なくなってきていたように思う。
「おう、これならもっと仕事しに來て貰っていいな!」
ニルスさんの覚えも目出度いようだ。
時間リミットまで作業をし終えると褒められてしまった。
「これが依頼終了証の代わりだ!出來たら明日も來てくれよな!」
何やら楕円形のガラス塊のようなを持たされた。
緑の半明
多分、冒険者ギルドの窓口に持っていけばいいのだろう。
調子が出てきたのでもうし瓶作もやってみたい気がしたが、労働條件が厳しいのでは仕方が無い。
ここは潔く辭去することにした。
《フレンド登録者からメッセージがあります》
冒険者ギルドに向かう途中でメッセージが屆いていた。
レイナからだ。
『製作終了!素材はカヤにしたよ!暫くはレギアスの村あたりにいるから!素材費用は要相談!』
相変わらずのテンションだな。
同封のスクショには杖でお馴染のサイズの杖を持つレイナが寫っていた。
いや、この世界では杖というよりロッド扱いなのか。
【鑑定】した結果のハードコピーも見てみる。
【武アイテム:杖】カヤのロッド 品質C+ レア度2
AP+2 M・AP+3 破壊力2 重量1 耐久値90
毆ることも魔法発もできる武。
適度に弾力があり手に持ってもり難いので扱いやすい。
風合いがしい一品である。
魔法攻撃力の方が高いのか。
オレの注文にちゃんと応えてくれているのは嬉しいな。
早速メッセージで返信しておく。
今日はもう遅いしけ取りは明日以降にするとしよう。
師匠の手伝いとか、突発的にあるかもしれないし。
冒険者ギルドに戻って早速報酬をけ取ろう。
馬留めに師匠のバトルホースはいなかった。
もうギルドの建にはいなくなっているのだろう。
冒険者ギルドの窓口で緑のガラス塊を渡したら換で100ディネ銀貨1枚をけ取った。
報酬として見たら微妙、なのか。
ポーションで々と稼いでいる金額の方が尋常ではないのだろう。
半日仕事、晝飯付きとして見たら悪くは無いし。
見知ったギルド職員さんはいなかったので師匠の様子を聞くのも憚られた。
さっさと退去して狩りにでも行こう。
夕刻までにはし時間に余裕もある。
黒曜の馴らしも兼ねて草原か森で狩りをしよう。
草原を駆けていく。
オレのMPバーは半分をし超える程度には自然回復している。
そしてある意図があって呪文を使うようにしていた。
フィジカルエンチャント・ウィンドだ。
風魔法は最初に取得していたスキルだし、これまでもそれなりに使っていると思う。
Lv.3になれば回復呪文がある。
今からでもより早く得られるとすればやはり風魔法だろう。
狙いはそんな所だ。
もう一つ、まるで使っていなかった呪文も使って見る。
土魔法のダウジングだ。
この呪文、地面や地中にある役に立ちそうな鉱石を知する魔法のようなのである。
有効な時間は約5分、反応する範囲は周囲10mといった所だ。
今のオレには殘月と言う移手段がある。
歩いて知するよりも遙かに効率がいい。
実際、いくつかの黒曜石を見付けている。地中にあるものは無視、地表にある分だけだが。
馬から降りるのも面倒なので、フクロウである黒曜に取って貰った。
黒曜石を黒曜がとる。黒曜が黒曜石をとる。どっちでも可。
狙っていた訳ではないぞ!
無論、ホーンラビットもワイルドドッグも狩っていく。
何も落とさないワイルドドッグは不人気なのか數が多い気がする。
いや、明らかに多い。
おかげで獲はなかった。草原はちょっと稼ぐには都合が良くないか。
草原での狩りは早めに切り上げて森へと向かう。
暴れ銀鶏(メス)狙いだ。
だがこれが行って見ると凄い事になっていた。
プレイヤー多過ぎ。
いや、普通に狩りをするにはそんなに支障はないのだけれども、ちょっと気を使わないといけない。
だって馬に乗ってるし。
蹄にかけでもしたら怖い。
しょうがなく街道沿いを移しながら空いていそうな狩場を探した。
でも森へ殘月で乗りれるとなると基本的に難しいのである。
オレの乗馬技的に、であるが。
召喚モンスターのれ替えをすべきか、と思っていたら。
奴が來た。
はぐれ馬だ。
馬同士がどんな會話をするものなのかなんて分かる筈も無い。
だがこのはぐれ馬、殘月を見て興しているようだ。
【識別】してみると妙なことになってた。
はぐれ馬 Lv.3
魔 討伐対象 アクティブ・挑発狀態
挑発って。
オレは冷靜だ。
殘月も冷靜だ。
黒曜だって冷靜だ。
うん、全員大丈夫。
次の瞬間、殘月が挑発に乗ってしまったようだ。
はぐれ馬に向けて駆け出した。
暴れ馬になってしまったか。
殘月とはぐれ馬は互いに當たりで何度もぶつかって、馬上のオレも大きな揺れに耐えるしかなかった。
右足にも痛みが走っている。
どうにか態勢を立て直さないといけない。
黒曜にはぐれ馬を隨時攻撃させながら殘月を落ち著かせる。
手綱を引き締めて聲をかけた。
時間はかかったがようやく落ち著かせることが出來た。
あ、危なかった。
特に落馬しなくて良かった。
はぐれ馬はどうなってる。
はぐれ馬は黒曜の嫌がらせみたいな空からの攻撃に足を止めていた。
殘月もはぐれ馬もHPバーは3割ほども減っている。
まったく、奔馬というのは怖い。
ただの當たりでHP削られすぎ。
回復丸を取り出して殘月に與えた。
暫くの間はHP回復が見込める。
こっちはオレも黒曜もいるのだ。
前に遭遇した時には途中で逃げられたのが思い出される。
オレの足が馬より圧倒的に遅いのだから仕方が無いんだけどね。
今は違う。
殘月の腳があれば逃げても追いかけて捕捉することが出來るだろう。
今度は逃がさん。
最初はなんとか出來ると思ってました。
はぐれ馬はHPバーが半分を切ったあたりで挙が変わっている。
逃げ始めたのだ。
以前遭遇した時と一緒だ。
殘月に騎乗しているとはいえ追撃は困難だった。
オレという荷がいるのだから殘月も追っかけるのが大変だったろう。
フィジカルエンチャント・ウィンドを常に有効になるよう支援してようやく追いつけるじである。
そのフィジカルエンチャント・ウィンド、都合3回使ったと思う。
なくとも30分以上、追いかけっこをしていた事になる。
長いよ。
そういえば追いかけっこの間、レギアスの村をチラと見たような気がする。
他のプレイヤーパーティもいたような気がするが、構っていられなかった。
それに騎乗しながらの攻撃も大変でした。
ウサギや犬を相手にロッドを振り回して攻撃するのとは訳が違う。
相手は重量級なのだ。
それなりに重みのある攻撃をしたければ両手を使わないといけなかった。
鐙にかけた両足で鞍を挾み込むようにしてを固定する。
手綱で殘月をコントロールすることもしない。
そうやって両手でロッドをって攻撃を続けた。
魔法も所々で併用してた。
正直、倒しきった時には疲労困憊ですよ。
主に神的な意味で。
《只今の戦闘勝利で【風魔法】レベルがアップしました!》
《【風魔法】呪文のレジスト・ウィンドを取得しました!》
《【風魔法】呪文のウィンド・ヒールを取得しました!》
《【風魔法】呪文のウィンド・カッターを取得しました!》
《只今の戦闘勝利で【連攜】レベルがアップしました!》
おお!
念願の回復魔法を手にれたぞ!
これは目出度い。
一旦、殘月から降りて呪文リストを確認する。
ちゃんとウィンド・ヒールがあった。
殘月のHPバーはまだ8割程度で回復丸の効果も切れているようだ。
オレのMPもそんなに余裕がある狀態ではないが。ここは使ってみるべきだ。
早速ウィンド・ヒールを選択して実行、使ってみる。
「ウィンド・ヒール!」
殘月のHPバーは全快とはいかないが9割を超える所にまで回復したようだ。
ポーション並?
でもポーションのようにクーリングタイムがないのは大きいだろう。
狀況に応じて回復丸も併用するのであれば、々と選択肢も増えて助かる筈だ。
はぐれ馬の死に剝ぎ取りナイフを突き立てると、ちょっと重量級のアイテムが取れた。
【素材アイテム】野生馬の皮 原料 品質C レア度2 重量5
はぐれ馬の部分の皮。厚いがしなやか。一枚で大きいものほど価値は高い。
重たいんですけど!
いや、なんとか《アイテム・ボックス》にりきったから助かった。
黒曜は無傷で済んだ。
まあはぐれ馬の攻撃をけるような場面はなかったし當然か。
こいつも足止めに闘してくれていた。
いい仕事でした。
生をご馳走できなくてゴメンね。
召喚モンスターは食事要らないんだけどお禮は別だ。
ちょっと師匠の家から遠ざかってしまったようだ。
さっきまで大いに駆け回った分、休む覚でゆっくりと戻る事にする。
村との街道を外れて師匠の家に辿り著くまで戦闘らしい戦闘はなかった。
その代わりといってはなんだが、多の傷塞草の採集ができた。
ダウジングも使って黒曜石も採集する。
獲は魔ばかりではないのだった。
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv4
職業 サモナー(召喚師)Lv3
ボーナスポイント殘11
セットスキル
杖Lv3 打撃Lv2 蹴りLv2 関節技Lv2 投げ技Lv1
回避Lv2 けLv2 召喚魔法Lv4
魔法Lv2 風魔法Lv3(↑1)土魔法Lv2 水魔法Lv2
錬金Lv3 薬師Lv2 ガラス工Lv1
連攜Lv4(↑1)鑑定Lv3 識別Lv3 耐寒Lv2 摑みLv2
馬Lv2 作Lv2 跳躍Lv1 耐暑Lv1
裝備 初心者のロッド 野兎の當て+シリーズ 雪猿の腕カバー
布の靴 背負袋 アイテムボックス×2
所持アイテム 剝ぎ取りナイフ
召喚モンスター
ヴォルフ ウルフLv3 お休み
殘月 ホースLv2
ヘリックス ホークLv2 お休み
黒曜 フクロウLv1
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