《《書籍化&コミカライズ決定!》レベルの概念がない世界で、俺だけが【全自レベルアップ】スキルで一秒ごとに強くなる 〜今の俺にとっては、一秒前の俺でさえただのザコ〜》伝説の聖剣
パルア・ヴァレスタイン……
殘念ながら、俺はその名を聞いたことがない。
うちは生まれながら貧乏だったし、特別なを引いているなんて……考えもしていなかったのだ。ましてや《剣聖》だなんて、まったく遠い世界の話である。
だが、パルアのやや細い目や、き通った鼻筋は――どことなく、父に似ている。
「ふう……」
俺がそんな思考を巡らせていると、パルアが呆れたようにため息をついた。
「せっかく大事な我が子孫(・・・・)に映像をしているんです。しょうもない話をするのはやめていただきたい」
「むむ……それもそうか……」
え? 我が子孫?
なんだ? どういうことだ?
俺が戸っているうち、初代國王のクルーガー・ディ・レベルオンが、なんと俺に向き直った。
「こほん。あー、あー。パルアの子孫(・・・・・・)よ。そなたはいまごろ、我ら二人の會話を見させられて困していると思うが……大事な言伝があってな。何千年ものときを超えて、こうして邂逅(かいこう)を果たさせていただいた」
「大事な……言伝……?」
「だが申し訳ない。そなたが見ている映像は大昔のものだ。実際に會話のやり取りをすることはできない。そこだけは了承しておくれ」
なるほど……やはりそうか。
パルアもクルーガーも、俺の目の前に存在しているようで存在していない。
まるで……俺のことなど、最初から見えていないかのように。
「は……はははは……」
すごい。本當にすごい。
何千年もの前の映像を、こうして現代に殘すことができるなんてな。詳しいことは不明だが、昔の魔法は、現代よりも優れていると聞いたことがある。俗に言う《古代魔法》っていうやつだな。
そしてやはり――さっきの俺の推測は、たぶん間違っていなかった。
俺の遠い遠い先祖は……なんと、パルア・ヴァレスタイン。
かつてクルーガー・ディ・レベルオンとともに戦場を駆け抜け、現在のレベルオン王國を築き上げた超偉人。
俺には教養がないから不明だが、現代には《剣聖》という名前でしか語り継がれていなかった気がする。
なにかしらの理由があって、クルーガーがパルアの名を後世に殘さなかったのだとか。
その家名が「ヴァレスタイン」だったなんて……さすがに予想外だったけどな。
「ふふ……すまんな。さすがに驚きを隠せぬだろう」
ふと、パルアが諦観の笑みを浮かべて言った。
「ごく簡単に説明すると、私は後世に名をさぬことを決めた。きたる《闇の軍勢》との戦いに備えてな」
「闇の……軍勢……」
「そなたもきっと、見たことがあるんじゃないのか? 闇のオーラを攜えた、謎の魔たちを」
「…………」
「それが《闇の軍勢》の力だ。魔の力を通常ありえないほどに強化し、兇暴にさせる……。きっと心當たりがあるかもしれんな」
そう……だな。
たしかにそうだった。
ブラックタイガーとかかなり巨大だったし、しかも兇暴だった。
自分で言うのもなんだが、あのとき自分が駆けつけることができなければ、エリたちも死んでいたかもしれない。
「私たちの力で、できる限り《闇の軍勢》を倒そうとしたのだがな……。殘念ながら、一部の敵だけは逃がしてしまうことになりそうだ。だから敵に気づかれぬように……私の名を殘さないことにしたのだよ。優秀な子孫の存在を隠すためにな」
な……なるほど。
誰も知らない歴史の裏側が、あっけなく語られてしまっている気がするが……
だが、俺はすくなくとも《闇のオーラ》を見ているからな。まったくの噓八百ではなさそうだ。
むしろ例のブラックタイガーは、《なにか別の力》が働いているとしか思えないほど……異常な力を誇っていた。
「そして……その《闇の軍勢》が再び暴れだす前に、我が子孫に最強スキルを託すことにしたのだよ。《闇の軍勢》に対する、唯一の対抗策としてな」
「唯一の、対抗策……」
「だが、スキルだけでは々心許ないところだ。私の名を後世にさぬ以上、そなたがまったくの戦闘未経験者である可能さえあるからな」
そう言うと、パルアは腰に掲げていた剣をなんと俺に手渡した。
「聖剣レヴァスタイン。これをそなたに授けるとする」
「え……。え!?」
う、噓だろ!?
聖剣レヴァスタインといえば、それこそ昔話で何度も登場する伝説の剣だ。剣を振る余波だけで多くの魔が散り、一振りだけで敵軍の多くを蹴散らしたという。
そしてそれだけでなく――
邪悪な気を一瞬であぶり出し、一部の敵にはかざすだけで大ダメージを與えることができると聞いたことがある。
「私たちの力を結集して創り上げた聖剣だ。《闇の軍勢》のオーラにはとりわけ、大きな力を発揮する。どうかこれを持って……私たちがなしえなかったことを、なしとげてくれ……」
パルアがそこまで言った、その瞬間。
「うっ……。ま、またか……」
俺の視界はまたしても強烈なに見舞われ――なにも見えなくなるのあった。
☆★ 大切なお願いです!! ★☆
ここまでお読みくださり、ありがとうございます!
しでも面白い、次が気になると思っていただけたのなら、
ぜひ【評価】と【ブックマーク登録】をお願い致します……m(_ _)m
久しぶりに日間ランキングに載れたので、この勢いを削ぐことなく、面白い語を書いていきたいと思います。
【評価】も【ブックマーク登録】も、たった數秒の作で終わります。
評価はこのページの下(広告の下)にある「☆☆☆☆☆」の箇所を押していただければ行えます。
今後の更新のモチベーションにもなりますので、ぜひ【評価】と【ブックマーク登録】をお願い致します……!m(_ _)m
よろしくお願いします……!
吸血鬼作家、VRMMORPGをプレイする。~日光浴と料理を満喫していたら、いつの間にか有名配信者になっていたけど、配信なんてした覚えがありません~
機械音癡の吸血鬼作家、仕事の事情でVRMMORPGを始めてみた。 最初は仕事の為にお試しだったけど、気付けば何百年ぶりの日光浴に、これまた何百年ぶりの料理。日々満喫していたけど、いつの間にか有名人になっていて……? え、配信ってなんですか?え、システムメニュー?インベントリ? そんなことより、心音監視やめてもらえませんか? 心臓動かすために血を飲むのが苦痛なんです……。
8 951分の時があれば
主人公の永合亮は超美人な同級生に好かれている自覚なし!?そして、ふとした事で同級生を悲しませてしまう。亮は謝ろうと決心する。だが、転校してしまう同級生。亮はどうするのか。
8 123血染めの館
私たちの通う學校の裏の館では昔、殺人事件があったそう。館の中は血だらけだったけど、遺體はいまだに見つかっていない。その館は「血染めの館」と呼ばれ、人々に恐れられていた。 ある年の夏、私たちの學校の生徒が次々に消える失蹤事件が起きた。と同時に、奇妙な噂が流れ始めた。 「血染めの館で殺された館の主人の霊が現れる」と。 そんなわけないじゃいかと、私たちオカルト研究部が調査に入った。まだそこでなにが起こるかも知らずに…
8 109見える
愛貓を亡くして、生き甲斐をなくした由月。ひょんなことから、霊が見える玲衣と知り合う。愛貓に逢いたくて、玲衣に見えるようになるようにお願いする由月だか、、玲衣には秘密が、、
8 198最強転生者の異世界無雙
勉強もスポーツもそくなくこなす高校生、悠馬。 そんな彼の人生は、唐突な事故で終わりを迎えてしまう。 だが、いろいろあって彼は異世界に転生することとなった。 悠馬の才能は異世界で発揮されるものだった! 悠馬改めユーマの二度目の人生が今、始まる! ※主人公は基本的に他人を助けようとするけど、どうでもいいことで面倒臭いと感じたら冷たくなることもあります。 ※殘酷な描寫は保険です。 ※アドバイスを下さるとうれしいです。 ※主人公は苦戦するかも怪しいレベルでチートにしたいと思ってます。苦手な方はご遠慮ください。 ※主人公はヘタレ系ではありません。
8 66完璧超人がスライムに転生した結果
完璧超人の轟純也は自分が嫌いだ。 何をしても目立ち、自由が無い自分。 死ぬ間際に「不自由でもいいから、自由に生きたい!」と願いを言うと、謎の聲と共に意識が浮上し、気がつくと體がスライムになっていた! これは、元完璧超人のスライムとしての冒険の物語である。 息抜きと言いつつ、本編よりハイスピード!
8 176