《反逆者として王國で処刑された隠れ最強騎士〜心優しき悪役皇様のために蘇り、人生難易度ベリーハードな帝國ルートで覇道を歩む彼を幸せにする!〜【書籍化&コミカライズ決定!】》【91話】叛意の代償
新皇帝ヴァルトルーネ=フォン=フェルシュドルフ。
新たな皇帝として君臨した彼を祝す者もいれば、疎む者もいる。
俺からしてみれば、輝かしいヴァルトルーネ様の門出を誰よりも喜び、より一層彼のために盡くしていこうと決意する出來事であった。
「おめでとうございます」
「ありがとう、アル。でも、ここからが私たちの本番よ」
ヴァルカン帝國全土への影響力を手にれたヴァルトルーネ様。
その影響力は確かに増大したが、未だに彼のことを敵視している者たちはいる。
「それで、ルーネ様。反皇派の貴族のことなのですが」
話を切り出すとヴァルトルーネ様の顔が一変した。
依然として存在する反分子。
彼が皇帝となった今もなお、その態度は変わらない。
ヴァルトルーネ皇の優しさによって、変わらずその地位を確立し続けられるとでも思っているのだろう。
──そんなことを許すはずはないんだがな。
「反皇派貴族の粛清……いつ頃から始めましょうか?」
彼の歩む長い長い旅路に反皇派の貴族は害でしかない。
例えそれが、すべき自國の民であろうとも、時には殘酷な判斷を下すことが必要なのである。
「そうね……貴族の買収はどのくらい進んでいるの?」
「はい、反皇派に屬していた下級貴族の大半はこちら側に流れてきました。しかしながら、上位貴族は未だにルーネ様を敵視する者が大半かと」
「そう、分かったわ。猶予は十分に與えた。これでダメなら、仕方ないわよね……」
反皇派の上位貴族。
ヴァルトルーネ様が皇帝となったことから、発言力の低下は著しいものの、それでも影響力はまだ大きい。
彼らを長く放置すれば、國が荒れるのは明らかなことであった。
「できれば、穏便に全てを済ませたかったわ。爭いが好きなわけじゃないもの……」
「心得ております」
「でも、慈悲の心だけで國は回らない。アル、粛清の準備を始めてちょうだい」
ヴァルトルーネ様の決意と共に俺は床に膝をつき、頭を垂れた。
「かしこまりました。それでは、特設新鋭軍一部の指揮権限、それからリツィアレイテ將軍、ファディの同行をお許し頂きたい」
「許可します」
「ありがとうございます」
深々とお辭儀をした後、俺は顔を上げ、ヴァルトルーネ様のことをじっと見た。
「どうしたの?」
「いえ、なんでもありません」
自分でもどうして彼のことを見つめていたのかよく分からない。完全に無意識にしていたことであった。
端正な顔立ちと綺麗な青い瞳がそこにある。
そして、皇であった頃とはまた違う裝いが彼の可憐さをより引き立てているようでしいとじた。
皇帝となっても、彼は変わらない。
ただひたすらに真っ直ぐで、とても誠実だ。
苦難が訪れようとも、彼は決して屈したりしないのだろう。
「アル、貴方にはこれから先も頼ることが多いと思うわ」
専屬騎士として、これからも彼のために一杯の忠義を盡くそう。
ヴァルトルーネ様の言葉を聞き、俺は今日も誓いを思い出す。
彼の理想の実現。
俺の剣は、そのためだけに振るわれる。
「貴に俺の一生を捧げます。貴の抱く崇高な理想が葉う時まで、そのお手伝いをさせてください」
「ええ、私と一緒に歩いてね?」
「はい、いつまでも」
理想の前には必ず非な現実がある。
多くの人の死と悲しみの上に築かれるものがある。
しかし、ヴァルトルーネ様の手が汚れてしまうのは、個人的に容認することはできない。
だからこそ、俺が専屬騎士である存在意義を見出せる。
邪魔者の排除も。
障害の打破も。
世界から向けられるあらゆる悪意を俺が全てけ止める。そして、その全てを跳ね返すことを誓おう。
「では、俺はこれで。……ルーネ様」
部屋を出る間際、俺は背中越しにその名を呼んだ。
「どうしたの?」
「その裝い、とてもお似合いです」
先程言えなかった言葉を贈るとヴァルトルーネ様は赤面した。
「ありがと……」
彼からの言葉を聞いてから、俺はゆっくりとその場を離れた。
自然と心が溫まるような不思議な覚をじながら、次の仕事へと向かう。
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