《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》悪喰お披

※依頼人の名前を変更しました

ゴア渓谷に到著した僕らは、警戒しながら谷の間の細い道を進んでいた。

――グォオオオオッッッ……。

まただ。

の遠吠えが木霊となって響き渡る。

「奈落の谷のことを思い出すね」

僕は寄り添うように歩いているフェンに話かけた。

『うむ。懐かしいな、主。とはいえ、この渓谷に生息する魔は、奈落の谷に比べて弱い。人間のいうSSランクの魔は、この場所のヌシぐらいだろう。きっと主には退屈な道のりになる』

「でも僕、ちょうどレアリティの低い魔の知識もほしいって思ってたところだったんだ。運よく遭遇することができたら、悪喰の力で吸収したいな」

最後尾でそんな會話をしていると、ルカ試験の後ろを歩いてもらっているウォーレンさんが誰にともいわず尋ねてきた。

「と、ところで、萬が一魔と遭遇したときのことなんですが……、戦闘はそのぉ……試験様がなさるんですか?」

「いいえ。基本的に私は今回、手出しをしません。私が倒してしまっては試験にならないので」

「えっ!? ではディオさんが請け負うのですか!? ……でも賢者様は後衛職ですよね……? 今まで私を護衛をしてくれた賢者様は安全な最後尾から指示を出して、仲間の前衛職の方が賢者様を守りながら戦っていましたよ!?」

「僕も前衛職ではないけれど、バトルもできる魔使いを合わせて験してるので。戦闘は僕が行います」

「戦闘もできる賢者様……。……例外中の例外じゃないですか……!」

「すみません、不安ですよね。でも、あなたを危険にさらさないよう全力で守ります」」

「い、いえ……! ただ驚いたっていうだけで……! こちらこそ、能力を疑うようなことを言ってしまって申し訳な――」

『主』

ウォーレンさんの聲にかぶせて、フェンが迫した聲を上げる。

僕もすぐ気配に気づいた。

「うん、何か來るね。ウォーレンさんは僕の後ろへ」

「は、はいっ……」

渓谷の谷間をうようにして、グリフォンの群れが飛んでくる。

威嚇するような鳴き聲をあげていることからも、こちらに襲撃をするつもりなのは間違いなさそうだ。

「グリフォンは危険度Aランクの魔です。ディオさん、あなたの実力を見せてもらいますね」

ルカ試験の言葉に、頷き返す。

危険度Aランクの魔グリフォンの群れが襲い掛かってくる。

ルカ試験の模擬試験で、弱い魔報も集めないとって思っていたので、初めて遭遇する魔はありがたい。

ということで、數日ぶりに加護を使う時がきた。

「悪喰、発

掌から飛び出したが、巨大な口の形に変化しながらグリフォンに襲い掛かっていく。

グリフォンは鋭い爪で応戦しようとするが、僕の加護に対してきが遅すぎる。

『ギアアアアッッゥ!?』

捕食される直前の斷末魔のびが響き――。

――バクバクバクッ。

の口は、小さな魚を飲み込むクジラのようなきで、グリフォンの群れをひとまとめに飲み込んでしまった。

おっと……。

一匹食べれればよかったんだけど。

まあ、よしとする。

すぐさま、いつもの流れ通り、の中にグリフォンの報と能力が流れ込んできた。

グリフォンから手にれた能力は、【引き裂き】【幻:漆黒の羽】【馬殺し】のスキルだ。

名前だけみても騒な魔法ばかりである。

これ使う機會あるのかなぁ……。

首を傾げつつ、ルカ試験たちのほうを振り返る。そこには、茫然として立ち盡くしているルカ試験と、へたりこんでいるウォーレンさんの姿があった。

「……っ……。………これが悪喰の加護の能力……。これほどまでに凄まじいものだったのですね……」

「た、たべ……食べ……ええええ……魔をばくって……ええええええ……」

ごくりと息を呑むルカ試験と、指先を噛みながらガタガタ震えるウォーレンさん。

二人とも顔面蒼白だ。

……しまった。

僕は慣れちゃったからすっかり忘れていたけれど、悪喰って結構グロテスクな能力だったのだ。

二人には先に忠告しておくべきだったよね……。

「すみません。初めて見る人は驚きますよね……」

僕は苦笑いをしながら、後頭部に手を當てた。

ああ、もう。

二人とも怪を見るような目で僕を見上げてきてるし……!

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