《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》再び奈落の底へ

ライセンスが発行された翌日。

さっそく僕はホランドさんとともに港灣都市ギャレットを発った。

道中はホランドさんが馬車を手配してくれたので、半日ほどで奈落の底のある森まで辿り著けた。

またこの森に帰ってくるなんて思いもしなかったなぁ。

奈落の底に続く谷を見下ろしながら、そんなことを考える。

「どうした? 怖気づいたか?」

からかうようにホランドさんが聲をかけてきた。

「いえ、さっさと降りましょう」

「だな」

ホランドさんが背負っていた荷の中からロープを取り出す。

「ロープを使うと時間がかかるので、僕に任せてもらえますか?」

「他に方法があるってのか?」

「はい。ちょっと雑なことをするので、一応先に斷っておきます。――キャスパリーグはフェンを連れてついてきてくれ」

『ご主人の命なら仕方ないにゃ』

キャスパリーグがフェンのをかぷっと咥える。

フェンはめちゃくちゃ嫌そうにゲエエといた。

『我はこいつではなく主に運んでもらいたい!』

「ホランドさんを運ぶのに両手を使うからね」

『頭の上にしがみついていく』

「それだと危ないからね」

「おい、ディオ君、俺を運ぶってなんだ……?」

訝しそうにしているホランドさんの隣で飛翔魔法を発させる。

「じゃあ行きますよ」

ホランドさんの服を両手で摑み、宙に浮かぶ。

「なっ……!? 君は飛翔魔法使いなのか!?」

「暴れると持ちづらいのでおとなしくしていてください」

「……っ」

僕はホランドさんをぶら下げたまま、谷の底へどんどん下っていった。

「……っっっっ。ちょっとスピードが速すぎるぞッッッ……!!」

「そうですか? でもこの谷、結構深いので、ある程度スピード出さないといつまでも著きませんよ」

「それでも限度がぁあああッッ……」

途中からび聲に代わってしまって、何を言ってるのかわからなくなった。

ホランドさんのことは放っておいて、あとからついてくるキャスパリーグたちを振り返って確認する。

『おい、こら! 力をれてかむな! 貓野郎!!!』

『うるさい!おとなしくしていないと口を放すにゃ!』

やれやれ、あの二匹は相変わらずだ。

もうし仲良くできないもんかなぁ……。

そんなこんなで谷底へ到著した。

ホランドさんを下ろし、飛翔魔法を解除したところで、し遅れてキャスパリーグも地面に降り立った。

『我の艶やかなが、よだれでベトベトになってしまったではないか!』

フェンが降りてそうそう、キャスパリーグに絡んでいる。

キャスパリーグはそんなフェンをまったく相手にしていない。

その橫で、ホランドさんは膝に両手をつき、れた呼吸を整えてる。

「まさかこんな手段を取られるとは予想外過ぎた……」

「ロープを使うより、このやり方のほうが全然早いですよね」

ホランドさんがあっけにとられた顔で僕を見あげてくる。

「……ぷっ。ははっ。まったく……。飛翔魔法持ちとは便利でいいな」

「持ってないあなたは不便そうですね。もし迷でしたら、帰りは置いて行くので、ロープで戻ってきてください」

そう返すと、一瞬きょとんとした顔のあと、ホランドさんは明るい笑い聲をたてた。

「すまなかった。今のは馬鹿にしたわけではないんだ」

絶対に謝ったりしない高慢な人かと思っていたので、この一言は意外だった。

「君の能力には確かに期待できそうだ。君と一緒に奈落の谷の調査に向かえるのがなかなか楽しくなってきたぞ」

「はぁ……」

気のない返事をする僕のことなど気にせず、ホランドさんは打ち解けた態度で僕の肩をぽんぽんと叩いてきた。

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