《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》え? 普通は魔力を消費するものなんですか?
奈落の底の窟の中へろうとしたところで問題が発生した。
キャスパリーグが通れないのだ。
フェンは小型犬サイズだからいいけれど、キャスパリーグはライオンぐらいの大きさをしている。
人が橫になってすれすれで通れるほどのを進むには無理がありすぎた。
おそらく別の場所にもっと大きな口があるのだろうけれど、探すのも骨が折れるな……。
『……私、デブじゃないにゃ……。むしろキャスパリーグの中ではスリムなほうにゃ……』
尾の先をいじりながら、キャスパリーグがブツブツと呟く。
完全にいじけてしまっていた。
「攻撃魔法で壁を吹き飛ばすから大丈夫だよ」
『にゃ! ……もう置いて行かれる流れかと思ったにゃ……』
「そんなことしないよ」
キャスパリーグを勵ますようにそのをでてから、僕は攻撃魔法を発しようとした。
「おいおい、ちょっと待て! 外の壁を破壊したりしたら、中の窟が崩れるかもしれない。俺が道を作ってやる」
彼の使う魔法がどんなものなのか興味があったので、場所を譲る。
「変形魔法、発」
壁に左手をついたホランドさんが詠唱すると、突然、周囲の壁がぐにゃっと歪みはじめた。
壁はみるみるうちに形を変えていく。
石だらけのそうな壁が、まるで粘土のようにらかくなっているのだ。
ホランドさんは自在に壁の形をり、あっという間に、キャスパリーグでも問題なく通れるほどの道を作り出してしまった。
「面白い魔法ですね」
「だろ? 地形だけじゃなく、れたものならなんでも思い通りに変形させることができる」
使い方次第で、かなり応用が利きそうな魔法だ。
「こんな魔法を使えるということは、あなたもなんらかの冒険者ライセンスを持ってるんですか?」
「ギルドの職員は冒険者上がりの人間が多いし、出世するには必須條件になっている。とくに本部で働く場合、Sランク以上の冒険者ライセンスが必要だ」
「そうだったんですね……」
「君は魔に関する知識以外は、まだ頼りないようだな」
たしかにホランドさんの言うとおりだ。
「すみません、勉強します」
「十五歳じゃ仕方ないが、田舎者のくせにだとか、賢者のくせにだと言われて馬鹿にされたくなかったら、努力するんだ。――俺がさんざんそう言われて苦労したからな」
「え?」
ホランドさんは窟の中を進む道中に、自分の生い立ちを話して聞かせてくれた。
田舎の領主の三男坊であるホランドさんは、十八歳になって人するのと同時に、自力で生活しろといって家を追い出されたらしい。
仕事を探して大きな街へ移り住んだはいいが、當時のホランドさんは加護を上手く使いこなせていなかった。そのうえ、世間知らずだったため、何度も騙されたり、死にかけたという。
「失敗するたびに學習し、悔しさから多くのことを學んで、ようやく今の地位までり上がったわけだ」
……意外だな。
都會人っぽい見た目をしてるから、そんな苦労をしてるようには全然見えないし。
そう思ったことが顔に出てしまったのだろう。
「君は俺のことを、苦労をしらない厭味な都會人のように思っていただろ?」
すっとぼけても仕方ない。
「……後半ははい、確かに思いました」
正直に打ち明けると、ホランドさんは愉快そうに笑いだした。
「そういう純粋さは若者の特権だな」
ギルドマスターに対する態度から第一印象はあまりよくなかったけれど、ただ嫌な人というわけではなさそうだ。
「――それにしても、全然魔が出てこないな」
話が途絶えたところで、ホランドさんが不思議そうに來た道を振り返った。
「あ、當分何の魔にも遭遇しないと思います。この辺りで出くわした魔は全部、僕の加護が食べちゃったので」
「は……!? 全部だって……!? 加護を発するたび、魔力を消費するだろ? 君の加護だったら、その消費量も尋常ではないはずだ。一どうやってもたせたんだ……?」
「え? 加護だけは魔力を消費しなくても発できるんじゃないですか?」
他の魔法を使うときは、僕ももちろん魔力を消費する。
だから水竜から得た強力な水魔法を試した直後、魔力不足で気絶してしまったわけだし。
ただ、これまで加護を使っただけでは、魔力が減る覚をまったく覚えなかった。
だから、加護を使うのに魔力は必要ないと思っていたのだけれど――。
「……まさか君は、魔力を消費せず、その強力な加護を発させられるというのか……?」
「はい」
信じられないものを見るような目で、ホランドさんが僕に尋ねてくる。
「それが事実なら……前代未聞だぞ……」
……うっ。
またその言葉か……。
前代未聞とか、異例とか、言われるたび気まずくなる。
自分ではそんなすごいことをし遂げてるじが全然しないんだよね……。
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