《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》君のおかげで目が覚めた
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僕は早速、レイラさんともう一人の失蹤者であるジェイラス・ヘザーさんについての質問をはじめた。
「侯爵からは得られたのは、紙切れ一枚分の報だけだったんです。基本的なことから尋ねる形になるかとは思いますが、よろしくお願いします」
「侯爵の報なんてそんなところだろうな。あの方はごく稀にしか研究所に顔を見せないうえ、普段は一介の研究員と會話をかわすことなんてまったくなかったから」
アリシアのお姉さんの名前を尋ねたときに、書類を確認しなければ答えられなかった侯爵の姿を思い出す。
侯爵がこの件を仕切っているのがそもそもの間違いだという気がした。
「今回、こういう騒が起きたから対面する機會が何度かあったけれど、侯爵が僕らを個別に認識しているとは思えないよ」
「侯爵は僕らが行っている研究自にも興味がなさそうだしね……」
「えっ、そうなんですか?」
「ここだけの話だけど……、人のベルモンド夫人に勧められて、世間の評判をよくするために研究所に出資をはじめたともっぱらの噂なのよ。あの方は、世間から善人だと思われることや、貴族としての面ばかり気にしているのよ」
たしかに僕とホランドさんも、侯爵の獨善的な善人自慢に散々付き合わされて困させられた。
本當の善人は、自分がした善行の自慢なんてしないと思うけど……。
まあ、あの人の人となりについては置いておこう。
「侯爵は、レイラさんとジェイラスさんが駆け落ちしたと言っていましたが、二人は人同士だったんですか?」
「本人たちから人同士だと聞いたことはないね。ただ、二人とも似た境遇なこともあり、話が合うようで休憩中はよく一緒に過ごしていたよ」
「似た境遇というのは?」
「ジェイラスもレイラと同じで、両親がすでに他界していて、年の離れた弟の面倒を見ていたのよ」
……ということは、アリシアと同じようにジェイラスさんの失蹤を悲しむ男の子がいるのだ。
年下の兄弟を可がっていた二人。
やっぱり、彼らが自分のことしか考えず、自発的に行方をくらましたとは思いにくい。
僕は気が滅るのをじながら、質問を続けた。
「ジェイラスさんとレイラさんの人柄を知りたいです。お二人の印象を教えてもらえますか?」
「うーん。ジェイラスはあまり口數は多くないけれど、真面目でよく気の利く人だったわ」
「そうだな。逆にレイラは明るく快活で、ジェイラスとは対照的にかなり熱的な格だよ」
「研究に夢中になって夜中まで気づかないなんてことがしょっちゅうあったわね。そんなレイラを心配して、ジェイラスが差しれの夜食を持ってきたりしていたわ」
なるほど、人かどうかはわからないが、親しい間柄であったのはたしかなようだ。
「二人のにとって障害になるようなことはありましたか?」
研究員たちは顔を見合わせて首を傾げる。
「これといって思い當たらないなぁ、研究所でのを止されているなんてこともないし……。だから僕たちは駆け落ちの可能に最初から疑念を持っていたんだよ」
「なるほど……。矢継ぎ早に質問して申し訳ないんですが、レイラさんとジェイラスさんがいなくなった狀況について知っていることを教えてください」
「四日前、研究所の休みの翌日から二人は出勤してこなくなったんだよ」
「私はレイラがその數日前から山に行きたがっていて、ジェイラスが休日が晴れだったら一緒に行ってみようとっているのを聞いていたの。それが関係しているんじゃないかしら?」
「山の捜索はしたんですか?」
「……」
研究員たちは気まずげに黙り込んでから首を橫に振った。
「え……? 山で遭難しているかもしれないのに、まだ一度も捜索していないんですか?」
「……所長が侯爵に連絡したところ、自分がギルドに依頼を出すので任せるよう言われたんだよ。でも侯爵は急いでいる様子なんて微塵もなかったんだ」
「そんな……」
侯爵は今回の一件をまったく深刻に捉えていないのだ。
人の生死が関わっているかもしれないのに……。
僕は一息ついて、無責任な侯爵に対する憤りをなんとか飲み込んだ。
「アリシアにレイラさん失蹤の連絡がいっていないようなんですが、まさかそれも侯爵が止めているんですか?」
「……も、もちろん変だと思ったよ。ただ、今回の件は、すべてにおいて勝手にくなと言われているんだ……」
「に危険が迫っているかもしれないのに、家族に知らせることすらしない。あなたがたはそれをおかしいと思わないんですか?」
僕は我慢できず、問いただすような口調で言ってしまった。
研究員たちはびくっと肩を揺らす。
彼ら自自分たちの判斷を恥じているらしく、まるで叱られた子供の様に項垂れてを小さくしてしまった。
「すみません……的になったりして……」
「いいや……責められても仕方ない。悪いのは僕らのほうだ……」
「侯爵に逆らったり意見したりして、今まで數人の研究員がその場でクビになっているんだ。研究所の給料は破格なので、侯爵を怒らせて辭めさせられたらすごく困るんだ」
「中には子供がいる人もいるし、貧乏人もいる……。研究員て本當に薄給なのよ……。だから、侯爵の対応がおかしいと思いながらも見て見ぬふりをしてしまっていたの……」
そこで研究員たちは恐る恐ると言うように顔を上げた。
意思をかわすようにお互いの瞳を見てから、頷き合う。
「……でも君のおかげで現実と向き合う勇気をもらえたよ。仲間が大変な目に遭ってるかもしれないのに、保ばかり考えていた自分をけなく思う」
「そうね、行に起こさなかった私たちだって、侯爵と何も変わらないわ……。たとえクビにすると言われたって、自分たちで二人の捜索を始めるべきだったのよ……」
「このまま何もしなかったら、一生後悔する所だったよ。目を覚まさせてくれてありがとう……」
研究員たちは申し訳なさそうに、深々と頭を下げてきた。
中には目を潤ませている人もいる。
彼らがっからの悪人でなくてよかった。
僕はほっとしながら、研究員たちに向かって笑いかけた。
「皆さん、顔を上げてください。僕に謝なんてしなくていいです。――今はとにかく急ぐ必要があります。二人が向かった可能のある山の場所を教えてください。今すぐ捜索に向かいます」
ところがそのとき――。
突然、扉が暴に開け放たれた。
「何を勝手なことをしている!?」
振り返ればそこには激怒した侯爵の姿があった。
やれやれ。
せっかく研究員たちが協力してくれることになったのに。
これ以上邪魔されたくはないし、先にこの侯爵の存在をなんとかしたほうがよさそうだ。
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