《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》ご主人の役に立ちたいキャスパリーグ
僕は早速飛翔魔法を使って、レイラさんとジェイラスさんが調査に向かった可能のある山へとやってきた。
雨は降っていないが、曇りなうえ霧が出ている。
そのうえ、木々が生い茂っているので見通しはかなり悪かった。
「上空からヘンウェンを見つけられたらいいと思ったけど、さすがに無理そうだね。ひとまずこの辺りで降りてみよう」
『主、あっちを見てくれ。し開けた場所がある』
フェンの言うとおり、木や葉っぱが邪魔にならず地上へ降りることができた。
周囲にはスライムやウァーウルフなどのレア度の低い魔たちの姿がちらほら見られる。
僕は研究員たちから預かってきたレイラさんとジェイラスさんの私を取り出した。
嗅覚強化スキルを発させ、私に殘る香りを覚えてから、辺りの匂いを嗅ぐ。
しかし、殘念ながら失蹤から五日も経っているので、匂いをかぎ分けることはできなかった。
「……だめだ。土もっているし、多分雨が降って匂いを消しちゃったんだろうな……。他の方法を考えないと……」
『嗅覚で捜す以外か……。……むっ。主、周囲にいる小型の魔に話を聞いて報を集めるのはどうだろうか?』
「それいいね! フェン、ありがとう!」
『にゃっ、私だって今ちょうど同じことを閃いたところにゃったのに!! 子犬に先を越されたにゃ!!!』
『ふん、主に褒められたくて必死だな化け貓』
『にゃんだとおおおお!?』
「ほらほらふたりとも、ケンカしてる場合じゃないからね。――あそこにいるスライムたちに尋ねてみようか」
『うむ。俺が行ってこようか?』
『私が聞いてくるにゃ! 子犬は黙って見ているにゃ』
キャスパリーグが意気揚々と申し出る。
僕とフェンはし意外に思って顔を見合わせた。
キャスパリーグはあまりこういうときに率先してくタイプではなかったからだ。
キャスパリーグのおかげで研究員の信頼を得られたとき、僕がお禮を伝えたらキャスパリーグはわかりやすく照れながらも喜んでいた。
『役に立てるって悪い気しないんだにゃ……』
そんなことを呟いていたから、もしかしたら今も役立ちたいと思ってくれたのかもしれない。
「それじゃあここはキャスパリーグにお願いしようかな」
試しにそう言ってみると、キャスパリーグは得意げに鼻をあげた。
『任せるにゃ! 報収集なんて朝飯前にゃよ』
『主、キャスパリーグなんかに頼んで大丈夫なのか……? 到底を尋ねるのが得意な格とは思えんぞ……』
「まあまあ、本人もやる気みたいだからね。見守ってあげよう」
キャスパリーグははりきって僕たちのもとから駆け出すと、スライムたちの目の前にタッと飛びかかった。
その勢いのあるきに驚き、スライムたちが一斉に逃げ出す。
「あ……」
僕の口から思わずそんな聲がれた。
フェンも片手を額に押し當てている。
『まったく、言わんこっちゃないな……。あれでは話を聞きに行ったのではなく、脅しに行っただけだ』
『待つにゃ! 逃がさないにゃ!』
『何をやっている、化貓。そんないきなり襲いかかったら逃げるに決まっているだろう』
『う、うるさいにゃ……! 集中できないから黙っているにゃ!』
キャスパリーグはめげることなくスライムたちが逃げた草むらの中に飛び込むが、それも當然逆効果で……。
再びスライムたちは四方八方へ散り散りになって飛んでしまった。
『きしゃああああ! ちょこまかとおおおおっっ、おとなしくするにゃよっっ!!!!』
『おい、遊んでるのか?』
『……こいつらが逃げるからいけないのにゃ!! ええい、面倒だからこうにゃ!」
キャスパリーグはスライムが逃げ込んだ藪に鋭い爪を一振りする。
藪の葉が舞い散ると、隠れる場所を失ったスライムたちが大量に姿を見せた。
『ふっふっふっふっ……。もう逃げられないにゃあ』
スライムたちは舌なめずりしながら近づいていくキャスパリーグの姿を前に、を寄せ合ってガクブルと震えはじめた。
うーん……これは。
なんだか妙な展開になってしまったようだ。
『おまえたち、ここらで最近人間を見たかにゃ?』
怯えまくるスライムたちは、言葉を発することもできないようだ。
『答えなかったら食べちゃうにゃ!』
『馬鹿すぎるなあの貓は……。おい、化け貓、おまえに任せて置いたら狀況が悪くなるばかりだ!』
『……黙っていれば言いたい放題言ってくれるにゃね! 先にそのコロコロしたを屠ってやろうかにゃ!』
「二人とも喧嘩しないで、スライムたちが怖がってるよ」
スライムたちはついに恐怖のあまり泣き出した。
小さなから噴水のような涙が吹き上がる。
「キャスパリーグはひとまずこっちに戻っておいで」
『……わかったにゃ。でも、悪いのはあの雑魚魔どもにゃよ……。後ろめたいことがあるから沈黙を貫いてると思うにゃ。拷問でもしてみるにゃか?』
「拷問!? 何も答えないのは、怖くてしょうがないからだよ」
キャスパリーグとれ替わりに、今度は僕がスライムたちのもとへ向かう。
「脅かしてごめんね。何もしないから安心して」
『……………………プルプル』
僕はスライムたちに向かって何もしないから怖がらなくていいよと聲をかける。
スライムたちはまだ震え上がっている。
僕はスライムの前に座り込こんでみた。
目線が近づいたからか、しだけスライムたちの震えが弱まってきた。
「大丈夫、大丈夫」
泣いてる赤ちゃんをあやすように、そう伝える。
それから靜かに待っていると、スライムたちはお互いを見合った。
こちらに対してしずつ興味がわいてきたようだ。
スライムは元々好奇心の旺盛な魔である。
そのうち群れの中からとくに好奇心の強い一匹が、恐る恐るというじで僕の前に近づいてきた。
『にゃ!? 私の時はなにも反応しなかったくせにどうなってるにゃ!?』
『これが主と馬鹿貓の違いだ』
『にゃ……』
スライムは僕の周りをうろうろしてから、えいっというように僕の膝の上に飛び乗ってきた。
『あっ、こら! ご主人に対して失禮なスライムにゃ! 今すぐそこを降りるにゃ!」
「いいからいいから」
喚くキャスパリーグに向かい人差し指を立ててしーっと伝える。
キャスパリーグはしぶしぶというじで、その場にお座りした。
僕が掌を差し出すと、その上にさっきのスライムがぴょんと飛び移ってきた。
「よしよし、怖がらなくていいんだよ」
『さすが主だな。すぐにスライムの心を摑んだようだ』
フェンがキャスパリーグをちらっと見て、口を開く。
『おまえもしは主の優しさを見習え』
『ご主人がすごいことはわかっているけど、子犬に忠告なんてされたくないにゃ……』
【※作者からの大切なお願い】
皆様のおかげで現在日間ハイファンランキング20位に位置しています。
応援、本當にありがとうございます!
なんとかもうし上を目指したいので、どうか一度だけお力を貸してください……!
下にある☆☆☆☆☆を★★★★★に変えていただけると、ポイントを追加できます。
まだまだ更新がんばりますので、ご支援よろしくお願いします!(๑´▿`๑)
【書籍化&コミカライズ】偽聖女と虐げられた公爵令嬢は二度目の人生は復讐に生きる【本編完結】
【秋田書店様 どこでもヤングチャンピオン様にてコミカライズ連載中】 【2022年 7月 ベリーズファンタジー様にて書籍発売】 「婚約破棄だ!!!」 好きな男性と無理矢理引き離されて、婚約したはずだった第一王子に公爵令嬢リシェルは一方的に婚約を破棄される。 無実の罪を押し付けられて。 リシェルには本來別の婚約者がいた。 心に決めた婚約者が。 けれど少女リシェルに、「聖女」の神託が降り、彼女の人生の歯車は大きく狂ってしまう。 無理矢理愛しい人との婚約を解消され第一王子ガルシャの婚約者とされてしまうのだ。 それなのに現実は殘酷で。 リシェルは聖女の力を使えず、聖女の力が使える少女マリアが現れてしまった。 リシェルは偽聖女の烙印を押され、理不盡な扱いを受けることになるのだ。 愛しい人を聖女マリアに奪われ。 マリアと王子の失策を背負わされ拷問に近い暴力の末。 親しい人たちとともにリシェルは斷頭臺へと送られ殺される。 罪狀らしい罪狀のないまま執行される死刑に。 リシェルは誓う。 悪魔に魂を売ってでも怨霊となり末代まで祟をーーと。 ※番外編はじめました→https://ncode.syosetu.com/n2164fv/ 【注意】以下ネタバレです【物語の核心ネタバレ注意】 ※よくある逆行もの。前世の知識で俺tueeeのご都合主義テンプレ。 ※ざまぁもありますが主軸は一人で何でも背負ってしまうヒロインがヒーローに心を開いていく過程の戀愛です ※人を頼る術を知らなかった少女がヒーローと出會い人に頼る勇気をもち、今世では復讐を果たすお話 ※10萬字ちょっとで完結予定 ※アルファポリス様にも投稿しています
8 84モンスター・イン・エンドアース
ようやく高校受験も無事にパスした栗棲(クリス)は、兼ねてから志望校に受かったらと念願の VRを買って貰えることになった。 一昔に。流行り言葉となったひと狩り行こうぜがぴったり來るCMに魅せられた栗棲は。モンスター・イン・エンドアースと呼ばれるゲームを選ぶ、年齢フリー、VRとは思えない感情豊かなNPC、日常と非日常を楽しむため早速、ログインしてキャラクターデザインしていく、
8 109世界一の頭脳を持つ母と世界一力が強い父から生まれた雙子
かつて、世界最強の頭脳を持っていると言われた母 とかつて世界最強の力を持っていると言われた父の 息子の主人公と、その妹 主人公とその妹は、世界最強夫婦の子供(雙子)ということもあり、普通じゃないくらいに強かった。 主人公が強いのは力ではなく頭脳。 そして、殘念なことにその妹が強いのは當然頭脳ではなく、力。 両親は、それを僕達が14の時にやっと気づいた そして、15になったその瞬間、僕達は異世界にいた... 最後までお付き合いいただけると嬉しいです!!
8 116精霊使いと冠位の10人
今から500年ほど前に世界各地に魔獣と呼ばれる異形な存在が出現し始め、その魔獣は人間を食い殺し、世界人口の約2分の1が魔獣によって殺された。 魔獣は銃や戦車による砲撃などの兵器を使用しても大したダメージを與えることができず、人類はなす術なく滅亡の危機に陥れられた。 しかし魔獣の出現と同時期に魔法という異能の力を持つ人々が現れ始めた。 魔法を扱える人間の數こそ少ないが、魔法による攻撃は魔獣にとって有効なものであるとわかり、各國で魔法を使えるもの達を集め、魔獣の討伐組織が結成された。 その組織の名は魔法省。 中でも最強と呼ばれる上位10人が冠位の10人(グランドマスター)とよばれており、今においてはヒーローのような存在だ。 そして現在、とある高校生入江康太もそんなヒーローに憧れ、魔法省への入るのを夢見る男子ではあるのだが、殘念なことに彼には魔法が扱えない。 世間の人から見れば魔法を使えない=一般人という方程式が成り立つのだが、彼にはそんな常識とはかけ離れた「力」を持っていた。
8 126神眼使いの異世界生活
鳴神創真は女神様の間違いで死んでしまった。 女神様はお詫びとして異世界に転生させてくれるらしい。女神様からもらったスキルは7種類の神眼だった。 超王道のファンタジー物語! 題名はまだ安定しません! 書いているのがただの高校生で初めての作品なので下手くそで読みずらいかと思いますがよろしくお願いします!
8 78『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』
勇者と魔王の戦い。勇者の仲間であるベルトは、魔王の一撃を受ける。 1年後、傷は癒えたが後遺癥に悩まされたベルトは追放という形で勇者パーティを後にする。 田舎に帰った彼と偶然に出會った冒険者見習いの少女メイル。 彼女の職業は聖女。 ひと目で、ベルトの後遺癥は魔王の『呪詛』が原因だと見破るとすぐさま治療を開始する。 報酬の代わりに、ベルトに冒険者復帰を勧めてくるのだが―――― ※本作は商業化に伴い、タイトルを『SSSランクの最強暗殺者 勇者パーティを追放されて、普通のおじさんに? なれませんでした。はい……』から『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』へ変更させていただきました
8 195