《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》アリシアの強がり

王都の繁華街は飲み歩く若い兵士たちの姿で溢れていた。

こういう景も王都ならではだ。

ホランドさんとは、繁華街にある食堂の前で合流しようとあらかじめ打ち合わせてある。

店の前に向かうと、すでにホランドさんの姿があった。

「すみません、お待たせしました……!」

「お疲れ様。怪我はなさそうだな?」

「はい。ただ、レイラさんとジェイラスさんの捜索には進展がなくて……」

「そうか。ひとまず中にろう。――て、なんか増えてるぞ……?」

「あ、この子は……」

僕はスライムとの出會いを説明しつつ、店へとり、窓際の席に著いた。

そのままの流れで、山で何があったかを一通り説明する。

「――なるほど。彼らは山には向かわなかったのか……。それがわかっただけでも前進したと思うしかないな」

ホランドさんが新しく僕が連れ帰ったスライムを気にしつつ口を開く。

「それにしても……スライムなんてそこらじゅうにいるのに、なんで仲間にしたんだ?」

「スライムを仲間にしたかったというより、このスライムと友達になったというじで……」

「スライムと友達……か。普通魔使いはしでも強い魔を連れ歩きたがるのに、相変わらずディオ君は変わってるな。そういう部分が次々魔を引き寄せる理由のひとつなのだろうが」

ホランドさんは面白がるような口調でそう言ったが、僕等の會話を聞いているスライムは不安そうにを震わせた。

『アタシ、追い出されちゃう……?』

「まさか。僕等はもう仲間なんだから追い返したりなんかしないよ」

『よかったぁ……。いらないなんて言われたらどうしようかと思っちゃったぁ』

スライムはほっとしたのか、僕の頭の上へ飛び乗ってきた。

そこが落ち著くのか、定位置になりつつある。

やり取りを眺めていたホランドさんが苦笑を浮かべる。

「最強の魔フェンリルとキャスパリーグを連れている冒険者の頭上に最弱のスライム。面白いかもしれないな」

「面白さを求めてるわけじゃないですって。――それより、ホランドさんのほうはどうでした?」

「ああ」

ホランドさんは気持ちを切り替えるように、表を引き締めた。

「魔法電話を用いて連絡をれ、アリシアさんとは連絡がついたよ。……當然ショックをけていたが、それでも取りすことなく気丈に対応してくれたよ。ジェイラスさんの弟にはまだ繋がっていない。今日の夜にもまた何度か連絡をれているつもりだ」

「そうですか……」

「アリシアさんには、王都にきたかったらディオ君が迎えに行くと伝えておいた」

「アリシアはなんて?」

「飛翔魔法を一日に何度も使わせられないと言って斷ってきたよ。『心配しないで、こっちは大丈夫だから。姉たちのことをお願い』だってよ」

「……」

心配しないなんて、そんなことできるわけがない。

僕は急いで食事をかきこみ、水で流し込んだ。

僕の行を見てホランドさんたちがぎょっとなる。

「どうしたんだ? そんなに慌てて」

「アリシアはおそらく乗合馬車か何かを利用して、自力で王都に來るつもりなんだと思います」

僕は口元を拭いながら答えた。

「なんだって!?」

「それに大丈夫なわけないんだ……。絶対に無理をしているはずです。だからほうっておけないんです」

「……これから向かうのか?」

「はい、朝までには戻るので、フェンとキャスパリーグ、それからスライムのことをお願いできますか?」

ホランドさんは、はあっとため息をついて頭をかく。

「止めても無駄なんだろう?」

僕はこくりと頷く。

「わかった、迎えに行ってこい。早めに戻るんだぞ」

「ありがとうございます! アリシアを連れて戻ってきます」

『アタシたちもいっしょにいくー?』

スライムが僕の顔を覗き込んでくる。

「飛翔魔法ですぐ迎えに行きたいから、今回はお留守番しててくれるかな」

『そっか、じゃー待ってる! 早く帰ってきてね』

「うん。スライムは分かりが早くて偉いね!」

スライムは褒められて、飛び跳ね喜んでいる。

『主、大丈夫だとは思うが、夜の闇の中だ。気をつけて飛んでくれ』

「ありがとう、フェン。注意するよ」

『ご主人、おとなしく待ってるから早く帰ってきてにゃ!』

「キャスパリーグも偉いね、出來るだけ早く帰ってくるよ!」

「それじゃあホランドさん、この子たちをお願いします!」

「こっちはまかせておけ! 早く行って安心させてやれ」

僕は急いで店の外へ飛び出した。

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