《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》新しい展開

次の日。

僕らは朝一でギャレットを出発した。

アリシアの用意してくれた栄養ドリンクと、十分な休養を取れたことで力を取り戻した僕は、行きのとき以上に安定したスピードを維持することができ、午前中のうちに王都へ到著できたのだった。

「著いたよ、アリシア。ここが王都だよ」

「えっ、もう……!?」

「ほら、あそこに見えてるのがお城だよ」

「……! お城なんて初めて見たわ……!」

アリシアは初めてこの街を訪れた僕と同じような反応を見せた。

そんな彼とともに、王都の街中へ降り立つ。

王都は今日もまた、様々な人々で溢れ返っていた。

見慣れていないからか、軽裝の騎士たちや腰から剣をぶら下げた傭兵たちの姿が特に目につく。

「王都ってこんなじなのね……。なんだか圧倒されちゃうわ。ギャレットとは街の大きさが全然違うのね……。姉さんはこんな大都會で働いていたんだ……。これだけ人がいれば、事件や事故も毎日のように起こるんだろうな……」

レイラさんのことを考えたのだろう。

アリシアの表が曇る。

「アリシア……」

「あ、ご、ごめんね。大丈夫。悪いことばかり考えていたらだめだよね……。姉さんを探すことに集中しなくちゃ……!」

アリシアは慌てて目を拭うと、ぎこちなく微笑んでみせた。

「フェンたちと一晩離れるなんて初めてのことでしょ? きっと心配しているわ。早く合流してあげましょう」

「うん、フェンもキャスパリーグもアリシアに會ったら喜ぶよ。それに一人紹介する子もいるんだ」

「え!? もしかして、また友達が増えたの?」

しだけアリシアの表が明るくなり、ホッとする。

「それは會ってからのお楽しみかな」

僕は微笑んでそう返した。

◇◇◇

僕らは多くの人達が大通りで買いを楽しんでおり、人々の間を通りフェンたちの泊まっている宿屋へ向かう。

一階にある食堂の脇から階段を上がって、宿になっている二階へと向かう。

ホランドさんがフェンたちと泊っている部屋は、二階の最奧だ。

ノックをすると、ホランドさんの返事が聞こえてきた。

「ディオか?」

「はい、僕とアリシアです」

扉を開けてくれたホランドさんは、僕とアリシアを部屋の中へ招きれた。

「連れてきたか。嬢ちゃん、大変なことになっちまったな……」

「私の姉がご迷をおかけしてすみません……」

「水臭いことを言うな。俺もディオ君と一緒で、なんとかあんたの姉ちゃんを見つけ出したいと思ってる。なあに、きっと何らかの行き違いがあっただけだ。そんなに心配しなくたって大丈夫だよ」

ホランドさんが勵ますようにアリシアに笑いかけた。

アリシアはホランドさんの思いやりを察して頷き返すと、フェンたちが塊になって伏せをしている部屋の隅へ歩いていった。

フェンの前にアリシアがしゃがみこむと、フェンは心配そうに顔を上げた。

「フェンたちにも心配をかけちゃってるね」

アリシアの言葉に応えるように、フェンが彼の鼻先をペロッと舐める。

「わっ。フェン、ふふっ、くすぐったいよ」

きっとアリシアをめたいのだろう。

フェンはそのままアリシアの顔中を舐めまくった。

キャスパリーグはその隣で、アリシアにりつけている。

「ふふっ。キャスパリーグも心配してくれてるのかな。ふたりともありがとう」

そのとき、ベッドの下に隠れていたらしいスライムが、ひょこんと顔を覗かせた。

スライムは、フェンたちの反応を見て、アリシアを危険人ではないと判斷したのだろう。

そのままぴょこぴょこ外に出てくると、アリシアの頭の上に飛び乗った。

「あれ、あなたは初めましてだね……!」

スライムはアリシアの頭の上で跳ねて喜びをあらわす。

「この子が新しく友達になったスライムだよ。とてもなつっこいんだよ」

「かわいいね、初めて會ったのにこんなに喜んでくれて」

フェンたちに囲まれているアリシアを見た僕は、張していた表らかくなったことに気づいた。

ホランドさんが僕にだけ聞こえるように、小さな聲でささやいてくる。

「やっぱりディオ君の判斷が正しかったようだ。あの子を連れてきて正解だったな。あの狀態で一人にさせておくのは可哀そうすぎる」

「そうですね……。みんなと會うことで、しでも不安が緩和されたのならよかったです。――この後のことなんですが、どうしますか?」

「ディオ君がギャレットに向かった後、研究員たちがレイラさんの下宿の場所を地図に書いてもってきてくれたんだ。昨晩はさすがに時間が遅すぎたし、尋ねていくことはやめておいたが、このあと行ってみないか?」

「それはすぐ行ってみましょう。何か手がかりが見つかるかもしれません」

アリシアにも今のやり取りが聞こえたらしく、彼はこちらを振り返って立ち上がった。

「ディオ、姉さんの下宿に行くのなら私も連れて行って……!」

「ホランドさん、アリシアもいいですか? アリシアにしかわからない事もあると思うんで」

「そうだな。ディオ君が構わないのなら、俺に異議はないよ」

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