《お薬、出します!~濡れを著せられて治療院から追放された薬師さんが辺境で薬屋を開きました。極めたポーションは萬能薬と呼ばれて回復魔法を超えるようです~【書籍化コミカライズ企畫進行中】》村の進化
五大領の一つを統治するワンダール公爵との契約にこぎつけた功績をメディが盛大に稱えられる。
後日、運送されてくるレスの苗木に加えて大量のレスの葉も持ち帰る。これにより質が高いポーション、浴剤の量産が可能になった。
村中に広まり、祭りでも始まりかねない賑わいだ。
「メディちゃん! まさかのまさか! やってくれたな!」
「ワンダール公爵っておっかねぇ人なんだろ?」
「どうやって認めてもらったんだ!?」
薬屋の前でメディはみくちゃにされる勢いだった。エルメダが間にって牽制して、カノエがクスクスと笑う。
メディが一言、話すたびに大盛り上がりだった。そもそもメディが來る前は何の話題もなく、仕事に費やして一日が終わるような村だ。
メディの薬は怪我や病気を治すだけではなかった。村が活気づく要因となり、やがて話題となる。
狩人が怪我から復帰して山からの脅威を取り去って、ついには薬湯だ。村人の間では気がつけばメディの話題で持ち切りだった。
「こらこら、皆の者。し離れんか」
「村長!」
「メディ、そちらの仁はどなたかな?」
「こちらは……」
ロウメルが自己紹介を済ませると村長が頷く。治療院での一件の話を聞けば、村人達も怒りに駆られる。
特にメディの濡れに対して怒りを燃やす。ここにいる誰もがメディの世話になっている以上、その熱は凄まじい。
「なんて野郎どもだ! ぶっ殺してやりてぇ!」
「メディに敵わないから嫉妬して陥れたに違いない。そんな事をしたって何にもならねぇよ」
「でもその治療院にだってメディに助けられた連中は大勢いる。どっちが正しいか、必ず証明されるはずだ」
過激に怒りをぶちまける者の他に、冷靜に分析する者もいる。
それはメディへのめもあった。その心の傷を察したからこそ、言葉を選んでいる。
彼らは誰かを助けることに必死になるメディを知っているのだ。中年の男がロウメルに笑いかけた。
「ロウメルさんとかいったな。災難だったけど、あまり気に病むな」
「……ありがとう」
「この村でよけりゃゆっくりしていきな。言っておくが、メディちゃんがいるからって楽できると思うなよ?」
「誠心誠意、腕を振るわせていただきたい」
やがて溫かく迎えれてくれる村人達にロウメルが涙ぐむ。
村長の采配でロウメルはメディとは別に小さな治療院で働いてもらう事にした。
ロウメル一人での運営となれば、大きな規模とはならない。完までは村長の家に居候する事で落ち著く。
薬屋と治療院の二つがあれば、どちらかが不在でも備えられると村長は言う。小さな病が命取りになった以前とは比べものにならない環境となった。
更に薬湯の完も近づいている。アイリーンが資材を搬したおかげで、工期の短が見込めた。
「なかなか素敵な村ね。メディちゃん、そろそろいい?」
「何がですか?」
「あなたの薬屋に行きましょ。いろいろ聞きたいことがあるの」
「毒の事ならダメですよ! それにこれから薬湯を見に行くんですから!」
「あら、薬湯?」
メディが暴漢に噴したものがカノエは気になって仕方ない。メディは毒に懐疑的な姿勢を見せながら、いざとなれば殘酷になる。
ただ癒やす為の知識ではない。そのあまりに通した知識の源泉を想像した上で一つの仮説に行きつく。カノエはエルメダを小突く。
「ねぇ、話があるの」
「なに? 私も薬湯が気になるから後にしてほしいよ」
「後でいいわ。メディちゃんの事よ」
「……メディの?」
カノエの真剣な眼差しにエルメダが察する。
「わかった。じゃあ」
「私も薬湯は気になるもの。さ、行きましょ」
「へ? 話が先じゃ」
「いいの、いいの。薬湯、薬湯」
場所も知らないカノエがエルメダの背中を押す。メディが元気よく走った先に薬湯はあった。
* * *
「メディ。帰ったのか」
「アイリーンさん! これ薬湯ですか!?」
三角屋の巨大ログハウスのような建がメディ達の前に姿を現した。り口が広く取られており、數人同時にる事ができる。
それだけでも村人にはものだった。口の上にはカイナ湯の看板が掲げられており、外からのけれ態勢を彷彿とさせる。
しかしオーラス達によれば、まだ裝は完していない。
「メディの姉ォ! お勤めご苦労様です!」
「マジ気合いれて建ててるんで楽しみにお待ちを!」
「こりゃ確実に村のシンボルになりますぜ!」
汗だくになったアンデ、ポンド、ウタンがメディに大きく頭を下げて迎えた。
初めてこれを見るカノエは當然、メディを見る目が変わる。
「あら、大人しそうに見えて意外とそっちの筋なのね」
「はい?」
「カノエさん! メディに変な事を吹き込まないでね!」
「はいはい……あら?」
カノエとアイリーンの目が合った。互いに直したかのようにかない。
カノエ、アイリーンの両名の頭の中で攻防戦が始まっていた。初手、次の手。脳シミュレーションの結果に終わりはない。
つまりこの瞬間、二人は直観したのだ。
「あなた強いわね」
「只者ではないな」
こんな辺境の村にいるべき人ではない。二人の見解は一致した。
エルメダといい、この村に引き寄せられる人は知ればどの組織や國もしがる特級戦力ばかりだ。
カノエもまたその一人なのだが、自分を棚に上げてその要因に目をやった。
「浴槽がたくさんあるなら、いろんな薬湯があってもいいかもしれませんねぇ」
「さすが姉ォ!」
「一つ、二つくらいレスの葉を浮かべたら面白いかもしれません」
「痺れるゥ!」
カノエはエルメダだけではなく、やがてアイリーンにも聲をかける。その議題はやはりメディだった。
応援、ブックマーク登録ありがとうございます!
おかげ様で総合ランキング、今回は17位!
ジャンル別2位!
超!! 謝!!
現在、ジャンル別ランキングの表紙に載ってます!
おかげ様でより多くの方々の目にれております!
凄まじくありがとうございます!
総合表紙(5位以)に載ればもっと多くの方に読まれると思います!
実はおかげ様で一瞬だけ5位になったのです!
「粘ってるね」
「粘ってるし面白い」
などと、ほんのしでも思っていただけたなら
すこぶるモチベーションに繋がりますので
ブックマーク登録と
ここから下の広告の更に下にある☆☆☆☆☆による応援のクリックかタップをお願いします!
ぜひ!!!! お願いします!!!!!
「魔物になったので、ダンジョンコア食ってみた!」 ~騙されて、殺されたらゾンビになりましたが、進化しまくって無雙しようと思います~【書籍化&コミカライズ】
ソロでCランク冒険者のアウンはその日、運よく発見したダンジョンで魔剣を獲得する。しかし、その夜に王都から來たAランク冒険者パーティーに瀕死の重傷を負わされ魔剣を奪われてしまった。 そのまま人生が終わるかと思われたアウンだったが、なぜかゾンビ(魔物)となり新しいスキルを獲得していた。 「誰よりも強くなって、好きに生きてやる!」 最底辺の魔物から強くなるために進化を繰り返し、ダンジョンを形成するための核である『ダンジョンコア』を食い、最強を目指して更なる進化を繰り返す。 我慢や自重は全くせず無雙するちょっと口の悪い主人公アウンが、不思議な縁で集まってきた信頼できる仲間たちと共に進化を繰り返し、ダンジョンを魔改築しながら最高、最強のクランを作ることを目指し成り上がっていきます。 ※誤字報告ありがとうございます! ※応援、暖かい感想やレビューありがとうございます! 【ランキング】 ●ハイファンタジー:日間1位、週間1位、月間1位達成 ●総合:日間2位、週間5位、月間3位達成 【書籍化&コミカライズ】 企畫進行中!
8 121【WEB版】高校生WEB作家のモテ生活 「あんたが神作家なわけないでしょ」と僕を振った幼馴染が後悔してるけどもう遅い【書籍版好評発売中!】
※書籍化が決定しました! GA文庫さまから、好評発売中! 書籍化に伴いタイトルが変更になります! (舊タイトル「【連載版】「あんたが神作家なわけないでしょ」と幼馴染みからバカにされたうえに振られた) 陰キャ高校生【上松勇太】は、人気急上昇中大ベストセラーWEB小説家【カミマツ】として活動している。 ある日勇太は、毎日のように熱い応援を送ってくる幼馴染が、自分のことが好きなのだろうと思って告白する。しかしあえなく大玉砕。 「ぼ、ぼくが作者のカミマツなんだけど」 「はあ?あんたみたいなオタクと、神作者カミマツ様が同じわけないでしょ!?」 彼女は勇太ではなく、作品の、作者の大ファンなだけだった。 しかし、幼馴染みはのちに、カミマツの正體が勇太と気付いて後悔するが、時すでに遅し。 勇太の周りには、幼馴染よりも可愛く性格も良い、アイドル聲優、超人気美少女イラストレーター、敏腕美人編集がいて、もはや幼馴染の入る余地はゼロ。 勇太は自分を認めてくれる人たちと、幸せ作家生活を続けるのだった。
8 61ロング・ロング・ラブ・ストーリーズ 4度目のさようなら that had occurred during the 172 years
昭和38年の春、高校1年生の少女が林 の中で、突然神隠しに遭った。現場には、 血塗れとなった男の死體が殘され、偶然 その場に、少女と幼馴染だった少年が居 合わせる。そして男は死に際に、少年へ ひとつの願いを言い殘すのだった。 20年後必ず、同じ日、同じ時刻にここ へ戻ってくること。そんな約束によって、 36歳となった彼は現場を訪れ、驚きの 現実に直面する。なんと消え去った時の まま、少女が彼の前に姿を見せた。20 年という月日を無視して、彼女はまさに あの頃のままだ。そしてさらに、そんな 驚愕の現実は、彼本人にも容赦ないまま 降りかかるのだ。終戦前、昭和20年へ と時をさかのぼり、そこから平成29年 という長きに亙り、運命の糸は見事なま でに絡み合う。 そうしてついには100年後の世界へと、 運命の結末は託されるのだ。 172年間にわたって、時に翻弄され続 けた男と女の物語。
8 971分の時があれば
主人公の永合亮は超美人な同級生に好かれている自覚なし!?そして、ふとした事で同級生を悲しませてしまう。亮は謝ろうと決心する。だが、転校してしまう同級生。亮はどうするのか。
8 123最強転生者の異世界無雙
勉強もスポーツもそくなくこなす高校生、悠馬。 そんな彼の人生は、唐突な事故で終わりを迎えてしまう。 だが、いろいろあって彼は異世界に転生することとなった。 悠馬の才能は異世界で発揮されるものだった! 悠馬改めユーマの二度目の人生が今、始まる! ※主人公は基本的に他人を助けようとするけど、どうでもいいことで面倒臭いと感じたら冷たくなることもあります。 ※殘酷な描寫は保険です。 ※アドバイスを下さるとうれしいです。 ※主人公は苦戦するかも怪しいレベルでチートにしたいと思ってます。苦手な方はご遠慮ください。 ※主人公はヘタレ系ではありません。
8 66ランダムビジョンオンライン
初期設定が必ず一つ以上がランダムで決まるVRMMORPG「ランダムビジョンオンライン」の開発テストに參加した二ノ宮由斗は、最強キャラをつくるために転生を繰り返す。 まわりに馬鹿にされながらもやり続けた彼は、全種族百回の死亡を乗り越え、ついに種族「半神」を手に入れる。 あまりにあまったボーナスポイント6000ポイントを使い、最強キャラをキャラメイクする由斗。 彼の冒険は、テスト開始から現実世界で1ヶ月、ゲーム內部時間では一年たっている春に始まった。 注意!!この作品は、第七話まで設定をほぼあかしていません。 第七話までが長いプロローグのようなものなので、一気に読むことをおススメします。
8 70