《【書籍化】【SSSランクダンジョンでナイフ一本手渡され追放された白魔導師】ユグドラシルの呪いにより弱點である魔力不足を克服し世界最強へと至る。》7.無限回路
「うむ、この泉の水こそユグドラシルの迷宮に眠る寶のひとつ、【世界樹の涙】。 死者すら生き返らせると言われておる、寶じゃ。 ちなみに、おまえがもたれ掛かっていた樹がこのダンジョンを形している本【世界樹】じゃよ」
これが、寶......なんか凄いってるなと思った。そうか、このダンジョンの寶は、この後ろにある一本の樹木、【世界樹】から生された泉だったのか。
「これが、SSSランクダンジョンの寶......」
「え、わしの庭SSSランクなの!? すげ!? まじかぁー!」
おおっ、と両手をあげ驚いて見せる。ダンジョンの寶についてはわかるのに、ここがSSSランクダンジョンだと言うことは知らなかったのか。
「んまあ、そんな訳でー、おまえはこの世界樹に呪われた」
......ん?なんて?
「呪われ、え? なんで? 僕、呪われたの?」
「うん、ばっちり呪われとるよ。 その証拠におまえにユグドラシルのオーラが供給されておるし」
ばちーん!とウィンクを決める。そのVサインはなんなんだ。
「そうか、だから......回復魔法を使っても魔力が盡きなかったのか......」
「うんうん、そゆことー! おまえの目にある魔力回路の代わりにユグドラシルの魔力回路が使われとるんじゃ。 無盡蔵なオーラが使い放題! やったじゃん!」
人が呪われたって言うのに軽いな......しかし、ユグドラシルの莫大な魔力が自由に引き出せるだって?
眠っていたこの寶はとんでもなく馬鹿げたお寶だったな。
魔力は強さの源。それが無限に引き出せる......すごい。
そういえば、名前はなんていうんだこの子?
「そういえば君は誰なの?」
「わし? わしの名はノルンというぞ」
ノルンか、どこかで聞いたことのあるような。
「ノルン......君はいつから此処にいるの? ここは、世界で最も危険な場所とされている、SSSランクダンジョンだ。 そんなところに君はどうしているんだ?」
「うーむ、この場所にいる理由か。 それはあんまり言いたくはないが......とりま、いつからかという答えは、ずっと前からかの」
言いたくないか。もしかすると僕の様にダンジョンへ捨て置かれた子なのか?
いや、それは考えにくい。ユグドラシルの迷宮は規定で15歳以上でなければることはできない。この子は見たところ10~12歳くらいだろう。まずこの子を連れてダンジョンにることはできない。
魔族の類いかとも思ったが、見たところオーラの量も普通の人間と変わらない。
それに著ているもダンジョンへ來ているとは思えない程の軽裝。
黒のフリルがついたワンピースに、同じく黒のブーツ。特別魔力が込められているモノでもない。
それどころか、武らしきものすら持っていない。
みればみるほどこのダンジョンで異様な存在だな。
「なんじゃ、じろじろと。 おまえ、もしやあれか、にするタイプの変態か? ま、まあ、わしくらいの可さであれば無理もないのう」
「君は一人なの?」
「いや無視かい! ......このダンジョン、わし以外の人間はおらんぞ」
「......君一人で生き延びてきたの? ずっと?」
「うん、ずっと! わし強いし」
マジでか。強い......このが強い?とてもじゃないが信じられない。確かに強さに年齢は関係ないが、それは強力な魔力や神力があっての事だ。
どちらも無いこのノルンがここで生き延びれる程強いなんて思えない。
「あー、なんじゃその目は! 信じられんのか! ......まあ、このでは無理もないの」
「あ、うん、子供だしね」
「お前だってまだ十代半ばくらいじゃろうよ。 まあそれはよいわ。 だいぶ話がそれたが......お前は外に出たいのか?」
外に......外へ出るにはあの魔を倒さなければならない。
あれらS~SSレートの魔を倒すとなると、どれ程の年月が必要なんだ?
ましてや、僕はただのヒーラー。戦闘力のある剣士や魔師ならともかく、ヒーラーにここの魔を倒せるとは思えない。
たとえとてつもない魔力が引き出せるようになったとしても。
それに考えても見れば、こんな子供が生きていけてるんだ、もしかしてこの最下層、B200は案外暮らしやすいのかも?
この付近には魔の気配もないし。
それに、たとえ外に出られるとして、出て......どうすれば良いんだ?
冷靜になってみると地上へ帰れたとしても、僕はもうAランクパーティーから追放されてしまった。多分死亡屆けも出されていて冒険者としての資格は剝奪されてしまっているだろう。
とすれば今の僕はただの捨てられた奴隷。捨てられた奴隷ってのは買い手がつかない。
それでどうやって生きていくんだ?
......ここにいたほうが々な意味でずっと楽なのかもしれない。僕はもともと人間関係だって苦手だった。
嫌な人との関わりを絶ち、このダンジョンの中で生きて、壽命を迎え死ぬ。
それが一番幸せなんじゃないのか。
僕にもう人は救えない。
なら、もう自分がどうすれば辛くないかを考えれば良いんじゃないか。
「ちなみに」
「ん?」
「ここで暮らすっていうのは有り?」
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