《【書籍化】【SSSランクダンジョンでナイフ一本手渡され追放された白魔導師】ユグドラシルの呪いにより弱點である魔力不足を克服し世界最強へと至る。》37.ゆらゆら (アトラ 視點)
俺にはする妻がいた。彼は馴染みで、病弱だった。そんな彼を守りたくて俺は聖騎士となることを決めた。
聖騎士となるには己のに『神力』を宿さねばならない。それは強力な力であり、それ故に命を落とすこともある。
死亡率38%。しかし、俺は彼を守れる力がしかった。聖騎士となれば騎士だった頃より安定した収が見込めるし、なにより強さが手にはいる。
その力で大切な人を守る。
そして、地獄のような苦痛の果て、俺は神力を宿すことに功し、聖騎士となることが出來た。
やがて、そんな妻との間に二人の子供を授かった。
男の子と、の子。
心の底から嬉しかった。最の妻との間に授かった二人は、何にかえても守り抜かなくてはと、心に誓った。
三人の笑顔と、幸せな生活。しかし、それは長くは続かなかった。
「――そなたを神木主に命ずる」
地方にある村への派遣が決まった。それは、家族との別離が決まったと同じで、神木主は名譽な事だとわかってはいたが、素直に喜べなかった。
「家族や親族は連れて行ってはならない、か......」
理由としては守る対象は平等でなければならない、との事で家族や親を連れていけば萬一魔の襲撃が起こった場合、優先して守ろうとしてしまうからだという。
俺は家族の側で家族を守る為に、この力を手にした。命がけで手にした......と言うのに、それは難しいようだ。
「なにいってるの、アトラ! 大丈夫だから、子供たちは私がいるから、安心して」
妻は俺の心を見かしていた。その不安をぬぐうようにいつもの笑顔をみせてくれた。
けれど、やはり複雑だった......俺はこの子ら二人の長を見ることは出來ない。
神木主は十年は代出來ない。出來てもまた他の町や村に派遣されるとも聞く。
俺はなぜ、聖騎士になったのか?村での暮らしが數年経ったあたりで、もうわからなくなってきた。
そして、それは起こった。
家族のいる町が魔によって襲撃された。報によれば聖騎士が十數人投されたとあり、襲撃の報を聞いた時は手が震え、目眩がする程に揺したが、なんとか耐えた。
だ、大丈夫だ......強い聖騎士は多くいる、十人もいれば大概の魔は討伐できるさ......大丈夫、大丈夫、大丈夫だ!
――そして、その後の知らせが來た。
聖騎士の生存者は二名。
町民も半數以上殺され、その殺された中には
俺の家族三人の名前があった。
現実味が無かったが、確かに現実だと認識していた。
後に聞いた話だと、その戦いに投された聖騎士は隊長の一名を除き、全てダイヤになりたての新人だったという。
生き殘った二名は劣勢と判斷し、応援を呼びに戦場を出て生き延びることが出來た。
そして後に判明した任務の容。
実は、その任務は実戦訓練とされ決行されたらしかった。なぜそれがわかったか?
ワーウルフを討伐に現れた聖騎士、その中にそいつらがいたからだ。そして、彼らはまるで武勇伝のように、面白おかしく、あの日の慘劇を語っていた。
『いやあー、焦ったっすよあんとき! でもすぐに負けるって判斷して逃げたから今、命ありますけどね? あれは逃げるが勝ちっすよ~、無理無理。 あはは』
『さっすがに、他人の命よか自分のが大切っつーか、訓練で死ぬとかありえないっしょ! 命、大事! ......ねえ、アトラさん? そー思いません?』
『......ああ、全くだ』
話を聞いていくと、わかる事実。彼らは俺がその町の人間だと知らないようで々と話してくれた。
王政府は、小さな町一つに聖騎士を......人件費をかけたくなかったようで、それ故の訓練を兼ねた実戦。
――靜かに、ゆっくりと心が軋み、割れた音がした。
俺のこの命をかけ、の滲む鍛練と、死線を潛り抜けた戦いは......全てする家族の為だったのに。
――信じていた......だが、裏切られた。
やがて俺の焔はを焦がし、村を焼こうと大きなモノへとっていった。
そして、ワーウルフの討伐任務が始まり、気がつけばワーウルフに襲われる聖騎士二人を見殺しにしていた。
俺の家族を見殺しにした、二人を見殺しにする。絶に染まる二人の表を舐め回すようにみつめていたが、すっきりもせず......ましてやの奧にあるどす黒い何かが消えるわけではなかった。
そして俺は殘りの聖騎士、ダイヤ二人を殺した。
「......な、え!? おまえ、つええな......つーかなんで? この聖騎士仲間じゃねえの? なんで聖騎士のお前が殺すんだよ」
臨戦態勢のまま、こちらを警戒しながら混するワーウルフ。彼らの問いかけに俺はこう答えた。
「......いや、仲間なんかじゃなかった。 こいつらは、敵だった」
それから、死四天魔のアルフィルクというワーウルフ達の頭が現れた。やつは言った、人の世を掻き回したいという私たちと利害が一致している。
我々とこの歪に出來上がった王國を崩してみないか、と。
そして、俺はアルフィルクの手を取り、手始めに村を潰そうと目論んだ。
村人の目を盜み、ワーウルフと通じて村へいれ人を拐わせる。
そうしてじわりじわりと村を消耗させた甲斐もあって、あと一歩で俺はこの村から自由になれる。
――......これが終われば次は王都に出向き、そして
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