《【書籍化】【SSSランクダンジョンでナイフ一本手渡され追放された白魔導師】ユグドラシルの呪いにより弱點である魔力不足を克服し世界最強へと至る。》38.炎槍
――アトラが槍を構え対峙したとき、僕は確信した。
彼はこのワーウルフ達より圧倒的に強い。
神力のオーラが一際大きくなり、揺らめく。まるで空に浮かぶ月へと流れるように、天高く立ち昇る。
「行くぞ、旅人」
「うん」
小さなダガーナイフを逆手に持ち、手前で差させ構える。
ダンジョンでの死の淵を幾度となくさ迷うような死闘の果て、手にいれた超人的反神経と、冒険者時代に獨學で會得した相手の視線や重心、構え、オーラの揺らぎや癖等、それらを読み取る観察眼......その全てが合わさり、今の僕は未來予知の如き予測ができる。
......。
力で敗けを認めさせれば......圧倒的な力の差を見せつければ、この戦いをやめてくれる?
いや......恐らくは、それでも彼は止まらない。
でも、彼の想いを......どうにか。
「行くぞ」
――シッ――ヒュッッ!!!
真っ直ぐに突き出された槍は、今まで見たどの槍使いの突きをも上回る神速。
らかな突きは、まるで槍がびてくるかのような錯覚に陥る。
ギギャッ!
「!! 見切られた、俺の......突きを!!」
ナイフで槍の側面をらすように軌道を反らし回避。その流れのまま、アトラの懐へと潛り込む......が、彼は膝を曲げそれを拒んだ。
そのまま前蹴りを放ったが、僕はをひねりアトラの側面へと侵。
ドガッ――!!!
を著させ、回転の勢いを乗せた肘を彼の背中へと炸裂させた。
「がはっ!!」
向き直り、互いに再び構える。
「ッ......やっぱり、お前、普通の旅人じゃねえな。 最初にお前を見たとき、お前は巧くオーラを隠していたが強者の匂いがした」
アトラは僕を指差し、言った。
「そして今、オーラの揺らぎ、その隙の無さ、......その全てが俺の知る全ての強者を圧倒的に上回っている......く、あはははっ、化けめ!! マジでなんなんだよ、お前、すげーな! これで聖騎士でもなんでもねえんだから!」
くくくっ、と好戦的に笑うアトラ。
アトラの強さは、実力でいえばルビー。レートでいうならAといったところだろう。
ダイヤにも隠れた実力者が埋もれていると言うが、彼もまた磨けば紅くる鉱石だったのか。
でも......だったら、まだ道はあるだろ。
「......もう、やめよう」
話を、言葉を......分かりあえるはずだ。
「わかるだろ......君は僕には勝てない......」
人間である彼が、これ程の強さを手にするには......恐ろしい程の想いや執念がなければ到達できない。恐らくは、大切だったする家族への想いがそれだ。
想いが強ければ強いほど、オーラは強靭になる。
「そんなことは、わかってんだよ!! 止めたきゃ殺せ!! 息のを止めれば止まる、それだけだろーが!!!」
――その時、彼の纏う青白い神力が槍に収束する。
「――深層に囚われし炎の霊王よ、その怒れる炎で全てを焦がし焼き付けろ!!」
辺りがジリジリと熱を帯始める。アトラの足元から煙があがり、槍が赤く出す。
――詠唱......これは、符!!槍に炎屬を符與する気か!!
高等技の符を使えるなんて、聖騎士でも一部の、それこそルビーレベルで數人しかいないというのに......!!
アトラの槍が獣の咆哮のような轟音と共に焔の大槍と化した。
......これは、間違いなくSレートクラス!! どうにか止めたいけど、このレベルの強さだと無傷で止めるのは難しい。
いや、無傷どころか......彼は自の命を燃やし盡くそうとしている。殺さずに倒すのも、こうなれば......もう難しいかもしれない。
――そうだ
......ここで、彼を殺さなければ村人にも被害が......いや、けど、彼だって被害者だ。なんとかしたい。
――いや
まてよ......なぜこれ程の力がありながら村人はまだ全滅していない?
アトラの力があればワーウルフを使わなくても村を丸ごと焼き払えたはずだ。
彼の力なら、こんなに回りくどくい方法を使う必要もない、単純に力で......皆殺しにできたはず。
――やっぱり、アトラには......まだ、迷いがある......!
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