《不死の子供たち【書籍販売中】》042 エラー re
數日後、我々は姉妹が暮らす集落に向かうため、巨大なパイプラインの上をヴィードルで移していた。
瓦礫(がれき)とゴミで猥雑(わいざつ)とした地上から上層區畫につながる巨大なパイプラインは、集落で暮らす住人に移経路として使われていたのか、鉄板が敷かれ梯子(はしご)が掛けられていた。それらは元々パイプラインに設置されていたモノではなく、これから向かう集落の住人が用意したものだった。
赤茶に腐食(ふしょく)した梯子(はしご)は今にも崩壊しそうだったし、パイプラインから噴き出す蒸気を浴びないように設置されていた鉄板は、ひしゃげていて意味をなしていなかった。
私とミスズが搭乗するヴィードルの前方には、二臺のヴィードルが走っていた。
片方は雙子が乗った灰の軍用規格のヴィードルだった。戦闘に特化した裝備を多數搭載しているもので、ミスズが縦するヴィードルと同様の走行能を持っていた。そのため、複雑に組(いりく)んだパイプラインを難なく走行することができた。
そしてもう一方のヴィードルはシンのモノだった。白磁(はくじ)の塗裝が施(ほどこ)されたヴィードルは、雙子が乗るヴィードルと同様の仕様だったが、裝甲部分だけが違っていた。そのヴィードルの裝甲は、シンが著用する軍服のように鼓するように脈(みゃくどう)し、形狀を変化させながら微(かす)かに震えていた。
シンのヴィードルにどのような機能が備わっているのか分からなかったが、舊文明期の魔法のような技が使われていることだけは明白だった。
『奇妙ね』ユイナの聲がコクピットに聞こえた。
〈二十三區の鳥籠〉を出発するときに、互いに連絡が取れるようにあらかじめ端末の報を換していたのだ。
「何かあったのですか?」と、ミスズが訊(たず)ねた。
『新しく用意された通路があるの』
「集落の住人が使っていたモノ以外に、ですか?」
『そう。元々住人が集落に向かうために使用していたのは錆びた梯子(はしご)で、パイプラインの整備用に用意されていた非常階段は大昔に崩れていて放置されていたの』
太いパイプラインの脇に設置されていた非常階段に視線を向ける。
舊文明の特殊な〈鋼材〉で造られた太い鉄柱に巻き付くように、所々崩落した螺旋階段が上方に向かってびていた。階段は錆びていなかったが、用途不明の太いケーブルやツル植が絡みついていた。
「どうして住人は階段を放置していたのですか?」
ミスズの質問に、ユイナは丁寧に答えた。
『人擬きが梯子(はしご)を使わないからよ』
「梯子を使わない、ですか?」と、ミスズは首をかしげる。
『地続きの階段は使うけれど、わざわざ梯子を使おうとする人擬きはいないの』
『バカだからね』と、ユウナの聲が聞こえた。
ミスズは前方から急に噴き出した蒸気を避けるために、ヴィードルの速度を緩めて、それからユイナの言葉の続きを待った。
『梯子(はしご)を使用しなければ、上層區畫にある集落に行けないようになっているの。そのおかげで、人擬きや昆蟲の変異が多く徘徊する廃墟の街でも、集落を作って安全に暮らすことができたの』
『ユイナ、來てくれ』突然、張を含んだシンの聲が聞こえた。
先頭を走っていた白磁のヴィードルは、非常階段の近くで停車した。
赤茶に錆びて今にも崩れそうな鉄板が、螺旋階段につながるように床に敷かれていて、欠けた階段を補強するために足場が組まれているのが見えた。そのすぐ側には、人間のモノだと思われる腐った臓や片が放置されていた。
「人擬きの仕業だな」と、全天周囲モニターを見ながら言う。
その死骸は欠損した人間のモノで間違いない。千切れた手足やの一部が辺(あた)りに散していて、パイプラインを伝ってやってきた多數のネズミや昆蟲が死骸に群(むら)がっていた。
「ですが、どうして人擬きがこんなところに」
ミスズの疑問に答えたのはユイナだった。
『私たちが気がついていなかっただけで、地上からこの場所まで來られるように、階段が修理されていたのかもしれないわね』
彼の言葉が正しいのかは分からない、けれど人擬きが本來なら侵できない場所を徘徊していた事実は変えられない。
「何処(どこ)かに抜け道でも作ったのかもしれないな」
『どういうこと?』と、ユイナが訊(き)く。
「何者かが階段を修復して、人擬きの〝巣〟がある建とパイプラインをつなげたのかもしれない」
『でも、どうしてそんなことしたんだろう?』
ユウナの疑問に答えたのはシンだった。
『この先にある集落を、人擬きに襲わせるためなのかもしれない……』
ヴィードルの防弾キャノピーが開くと、ガスマスクを裝著したシンが降りてくる。シンは灰を基調としたスキンスーツを著ていて、その上に黒いボディアーマーと手足を保護するプロテクターを裝備していた。
シンは橫倒しになった鉄柱を使って非常階段の側に向かうと、そのまま鉄板で補強された階段に向かって飛び降りた。著地の音はほとんどしなかった。彼は死の側にしゃがみ込むと、昆蟲を手で払い死骸の狀況を確認していく。
私もガスマスクを裝著するとシンの側に向かった。けれど彼のように著地の音を抑えることはできなかった。通常のコンバットブーツよりも、スキンスーツと一型の靜穏ブーツのほうが明らかに優れていた。
音に驚いて逃げ出したネズミを踏まないように歩いて、腐った片の近くまで行くと、そのすぐ側に落ちていたアサルトライフルを拾い上げた。
そのアサルトライフルの狀態はよかった。整備もきちんとされていたし、弾薬に異常は確認できなかった。弾倉を裝填し直すと、スリングを使ってライフルを肩に提げた。
「レイラは、このについてどう思う?」
シンの言葉に私は肩をすくめた。
「さっぱりだよ。わずかに殘った類から見ても、どこにでもいそうなスカベンジャーに見えるし、きちんと整備されたライフルは、傭兵組合の連中が好んで使う小銃でもある」
シンは立ち上がると死の側を離れて、地上に続く螺旋階段を睨んだ。
「住人を襲わせるために、意図的に階段が修理されたと思う?」
「ああ。集落の住人が危険を冒してまで、こんなことをする必要がないからな。何より、自分たちの命を危険に曬(さら)すような行為に、貴重な資材を浪費するとは思えない」
シンはうなずくと、足元の鉄板を足先で軽く叩いた。
螺旋階段に使用されている鉄板は錆びていなかったし、それなりの厚みもあった。これだけの資材を運び込んで工事を行うのには、多くの時間と労働力が必要だ。これほどの作業が可能なら、住人は集落の整備のために資材を優先的に使用するはずだ。
『レイ、階下から何(なに)かやってくるよ』
耳に聞こえるカグヤの聲にうなずく。
「シン、階下から何(なに)か來る。注意してくれ」
するとシンのスキンスーツが鼓するように震えて、彼の手元に瞬時にライフルを生するのが見えた。戦艦の部で〈シキガミ〉がやってみせたことを、シンはスキンスーツの何(なに)かしらの機能だけを使って再現してみせた。
そのことに驚きながらも、先ほど拾っていたライフルのチャージングハンドルを引くと、非常階段に銃口を向けた。
ゆっくりとした作で階段を上がってきたのは、醜(みにく)い姿をした人擬きだった。
長い時をかけて変異してきた個なのか、類はにつけておらず、全の皮が捲(めく)れていて皮下脂肪やら筋繊維が剝き出しだった。頭部には充した大きな目玉が三つ付いていて、鼻の代わりだと思われる小さなが顔の至(いた)るところにあった。
下顎(あご)のない口からは異様に長い舌が飛び出ていて、腹部には短いがびっしりと生えた足が四本ぶら下がっていた。それは人擬きのきに合わせて痙攣(けいれん)している。その姿からは、元が同じ人間だとはとても思えなかった。
人擬きは長さの不揃(ふぞろ)いな四つの足を用に使って、ゆっくり階段を上がってきた。私が照準を合わせて撃を開始しようとすると、シンが手をあげて制(せい)した。
「こいつ僕に任せて」
乾いた銃聲と共に発された銃弾は、人擬きの(からだ)の一部を抉(えぐ)るようにして吹き飛ばした。続けて小さな銃聲がして人擬きの頭部と足が吹き飛ぶ。バランスを失った人擬きは、黃緑の膿(うみ)を撒き散らしながら階段脇の隙間にドサリと倒れて、そのまま中空に落下していった。
『レイラ、大丈夫ですか?』
銃聲に驚いたミスズの聲が聞こえた。
「大丈夫だ。問題ない」ミスズに答えてから、シンに言った。「それにしても、恐ろしい兵だな」
シンは頭を橫に振って黒髪を揺らした。
「手早く処理したかったから、強力な弾丸を使用しただけだよ。弾薬の消費量が多いから、普段はあまり使わない手だよ」
「弾薬の補給はどうやるんだ?」
「そうだな……」シンはそう言うと、階段を支えるようにして建つ鉄柱に手を添(そ)えた。「見ていて、こうやるんだ」
舊文明の鋼材で造られた柱の一部が、シンのスキンスーツと一型の手袋に吸収されるようにして消失する。シンの側に立つと、ハッキリと手のひらの形に凹(へこ)んだ柱にれた。金屬はわずかな熱を帯びていた。
『すごいね、レイ』と、カグヤが心しながら言う。『舊文明の鋼材を取り込んで、弾薬に使用される素材に再構築したみたい』
『そうみたいだな』と、私は聲に出さずに返事をした。
「それもシンがにつけている特殊なスキンスーツの能力なのか?」
シンは微笑みながら質問に答えた。
「そうだよ。レイラが持っているハンドガンも、同じようなことができるでしょ?」
「ハンドガン?」
「太のそれだよ。ほら、昆蟲型ドローンで監視してたでしょ。だから分かるんだ」
私はライフルを肩に提げると、太のホルスターからハンドガンを抜いて眺めた。
「たしかに舊文明期の〈〉だけど、そうやって弾薬が補給できることは知らなかったよ。専用の弾倉を一緒に手していたから、考えもしなかった」
「その弾倉に関しては分からないけど、舊文明期の兵なら、特殊な鋼材を取り込むことで、弾薬を生して使用できるようになるはずだよ。だってそれ、僕の裝備と同じで、〈第三種匿兵〉って呼ばれてるでしょ?」
『第三種?』カグヤが反応する。『レイのハンドガンは〈第二種匿兵〉だよね。第二と第三にどんな違いがあるんだろ?』
『分からない』と、私は頭を振る。
シンは黙り込んでいた私に向かって言う。
「兵の基本機能として、舊文明の鋼材を利用した弾薬の補給機能が備わっているはずだよ。そうだな……レイはにしているけど、レイの視界にもインターフェースが表示されていると思うんだ。そのインターフェースで確認すれば、弾薬補充についてのオプション項目が表示さるはずだよ」
シンの黒い瞳をじっと見つめたあと質問した。
「どうしてインターフェースが表示されていると思ったんだ?」
「そんなに不思議なことなのかな。〈データベース〉に接続できなければ、兵の使用者として登録できないでしょ?」
『それもそうだね』と、カグヤが言う。『でも、私のことは気がついていないみたい』
インターフェースのことはカグヤにつながるだから、できることなら知られたくなかったが、気がついているのなら隠す必要もないだろう。それに、網にインターフェースを表示できる人間はめずらしいが、絶対に存在しないわけではない。
超多層フィルムで眼球を包むような高度な技でインターフェースを得るのは現在の人間には難しいが、インプラントでそれらの機能を備えた義眼を得ることは、ある程度の金があれば誰にでもできることだった。
「シンも視界に何か見えているのか?」
「そうだよ。だから〈タケミカヅチ〉の機能にアクセスできるんだ」
シンはそう言うと、おどけなさが殘る微笑みをみせた。
「あの戦艦か」
「うん。それで、弾薬補充に関する項目は表示された?」
『見つけたよ、レイ』
『どうやってやるんだ?』と、私はカグヤに訊(たず)ねた。
『細かい設定は私がやるから、ハンドガンの銃を柱に接させて』
カグヤの指示どおりに、ハンドガンの銃を柱に押し付けた。
すると耳に通知音が聞こえて、合音聲によるの事務的な聲が聞こえた。
『第二種匿兵、■■■■の充電、及び弾薬の補給を開始します』
銃がれていた柱の表面が赤熱(せきねつ)すると、熔(と)けるようにして粘質のに変化して、ハンドガンに吸い込まれるようにして鋼材が取り込まれていった。柱が軋(きし)むほど鋼材を取り込むと、耳に事務的なの聲が聞こえた。
『■■■■の充電、及び弾薬補給を完了しました。発オプションごとの弾薬殘量を表示します』
■
【選択可能弾薬】
通常弾〈炸裂弾頭〉 〈五〇〇〉
〈非炸裂弾頭〉
ライフル弾〈炸裂弾頭〉 〈三五〇〉
〈非炸裂弾頭〉
ショット弾〈標準散弾〉 〈三〇〇〉
〈焼夷散弾〉
〈スラッグ弾〉
自追尾弾〈対人用弾頭〉 〈二〇〇〉
〈ホローポイント弾〉
火炎放 〈六〇標準時間〉
ワイヤーネット 〈九〇〉
小型擲弾 〈二五〇〉
【使用者制限あり】
〈各種■■■■専用弾頭〉
貫通弾〈対弾頭〉 〈八〇〉
反重力弾〈■■■■専用弾頭〉 〈三〇〉
重力子弾〈■■■■専用弾頭〉 〈九〉
【注意事項。選択した弾薬の使用量に伴い、他の弾薬の殘量も減します】
■
ずしりと重くなったハンドガンを見つめる。
舊文明期の鋼材で造られた柱には、大きな凹(へこ)みができていた。私は柱にそっとれてみた。さきほどシンが補給を行ったときと同様に、わずかな熱を帯びていた。
「すごいね」と、シンは興しながら言う。「それだけ鋼材が取り込めれば、當分の間は弾薬の補給なしでも戦えそうだ」
「そうだな――」
そこまで言うと、私は異変をじて口を閉じた。
『エラーを検出しました。■■■■所屬、レイラ・■■■の〈■■■■〉において、九十四パーセントの■■の消失を確認、治癒、及び修復を開始されます』
『13、12、11、10』
「カグヤ、どうなっているんだ?」と、思わず聲に出して言う。「これは何のカウントなんだ?」
『レイラから信するデータ量が一気に増えた。よく分からないけど注意して、何(なに)かが起きる』
『4、3、2、1』
『開始』
手でれていた柱が、まるで熔(と)けるようにしてやわらかくなると、手が柱に埋まる。次の瞬間、手のひらを通して何(なに)かが(からだ)の中に侵してくる不快と共に、よく分からない全能に頭が支配される。
「レイラ! 今すぐ柱から手を離してください!」
シンの焦った聲で、すでに目の前の柱の大部分が失われていることに気がついた。
「ダメだ、手が離れない!」
私がそう言うと、シンは私の手首を引っ張ろうとする。けれど私は彼を制して、思わず聲を荒げた。
「危険だ、今すぐ離れろ!」
柱が軋(きし)み、ゆっくりと傾(かたむ)き始めていた。
上方から螺旋階段の一部や、階段とつながっていた建の瓦礫(がれき)が降って來る。
『シン、摑(つか)まって!』ユイナの聲が聞こえた。
雙子のヴィードルが我々の側に來ていて、シンが車に摑まったことを確認すると、そのまま後方のパイプラインに向かって飛んでいった。
「カグヤ!」と、私は焦って彼の名を口にする。
『ダメ、なにもできない。すぐに來てミスズ!』
カグヤがそう言う前に、ミスズの縦するヴィードルが柱の側に飛んできていた。
『乗って、レイラ!』
ミスズの言葉に私は頭を振る。
「ダメだ! 手が離れないんだ!」
『なら、撃って破壊してください!』
ミスズの言葉にハッとして、すぐにハンドガンの銃口を柱に押し付けた。
『重力子弾(じゅうりょくしだん)を選択。狀況により出力を自制に切り替えます』
合音聲が発する言葉が何を意味するのか、想像することもできなかったが、私は構わずに引き金を引いた。
その瞬間、撃の反で肩に強い痛みが走る。撃によって柱の一部が赤熱すると、鋼材は瞬く間に融解(ゆうかい)して凄まじい勢いで破裂した。熔けだした金屬が周囲に飛び散り、柱が破壊され大きく欠けたことで、パイプラインにつながっていた大部分と接點がなくなる。
殘りの鋼材を瞬時に吸収し終えたことで、やっと私は自由になった。すると浮遊があって、視界が激しくく。自分自が置かれている狀況に焦るが、ヴィードルのマニピュレーターアームを見て安心する。
「ありがとう、ミスズ。助かったよ」
パイプラインに著地すると、私はミスズに謝した。
『いえ、怪我をしていませんか?』
「大丈夫だよ」
視線の先には崩壊していく巨大な柱が見えた。上階部分は高層建築との接合個所が殘っていたので、なんとか崩落しないで済んでいたが、柱の下方部分は完全に崩壊し、ゆっくりと傾(かたむ)いて倒れようとしていた。
「レイラと敵対していなくて良(よ)かった」
シンはそう言うと、私に笑顔を見せた。その笑顔は引き攣(つ)っていた。
彼が見つめる先には、ハンドガンの撃に巻き込まれた高層建築があった。重力子弾の直撃をけた箇所は、反対の景が見えるほどの巨大な橫が開いていた。
巨大な柱が不気味な音を立てて傾(かたむ)くと、しばらくして一気に崩壊していった。轟音(ごうおん)が廃墟の街に響き渡り、鳥の群れが飛び去っていく。
ユウナが隣に來て、砂煙が上がる廃墟の街に向かって手を合わせた。
「何をやっているんだ?」と私は訊ねた。
「ほら、下に人がいたら大変でしょ? だから、ごめんなさいしてるの」
私は思わず乾(かわ)いた笑いを発した。
『作業の中斷を確認、■■■■■■を強制終了しました。〈■■■■〉の四パーセントの修復を確認しました』
【書籍化】隻眼・隻腕・隻腳の魔術師~森の小屋に籠っていたら早2000年。気づけば魔神と呼ばれていた。僕はただ魔術の探求をしたいだけなのに~
---------- 書籍化決定!第1巻【10月8日(土)】発売! TOブックス公式HP他にて予約受付中です。 詳しくは作者マイページから『活動報告』をご確認下さい。 ---------- 【あらすじ】 剣術や弓術が重要視されるシルベ村に住む主人公エインズは、ただ一人魔法の可能性に心を惹かれていた。しかしシルベ村には魔法に関する豊富な知識や文化がなく、「こんな魔法があったらいいのに」と想像する毎日だった。 そんな中、シルベ村を襲撃される。その時に初めて見た敵の『魔法』は、自らの上に崩れ落ちる瓦礫の中でエインズを魅了し、心を奪った。焼野原にされたシルベ村から、隣のタス村の住民にただ一人の生き殘りとして救い出された。瓦礫から引き上げられたエインズは右腕に左腳を失い、加えて右目も失明してしまっていた。しかし身體欠陥を持ったエインズの興味関心は魔法だけだった。 タス村で2年過ごした時、村である事件が起き魔獣が跋扈する森に入ることとなった。そんな森の中でエインズの知らない魔術的要素を多く含んだ小屋を見つける。事件を無事解決し、小屋で魔術の探求を初めて2000年。魔術の探求に行き詰まり、外の世界に觸れるため森を出ると、魔神として崇められる存在になっていた。そんなことに気づかずエインズは自分の好きなままに外の世界で魔術の探求に勤しむのであった。 2021.12.22現在 月間総合ランキング2位 2021.12.24現在 月間総合ランキング1位
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