《【書籍版発売中!】ヒャッハーな馴染達と始めるVRMMO》5話 遭遇×2
一昨日より昨日、昨日より今日とPVが増えていって嬉しいかぎりです
初期では『鑑定』をここら辺で習得してたんですけど今回のやり取りがやりたいがためにボツになりました
薬草は……そこら辺の草でも千切ればいいのか?
「ほっ!」
ブチッ!(足元の草を引きちぎる音)
↓
シュワァ(消えていく音)
「あぁやっぱ適當に引っこ抜くんじゃダメだよな。薬草ってどこで採ればいいんだ?」
うんうん唸りつつ辺りをうろうろして薬草を探すが全く見つからない。そもそも薬草の見た目すら知らないのだから探しようがない。となるとこれまたどこで採れるか分からない亀の苔なのだが……薬草なら森の中を探せばあるんじゃないかと言う考えも捨てきれない。
「うーん、どうしたものか……これも違う、これも違う……」
ブツブツ言いながら草を引っこ抜いては違うと呟く今の俺は相當頭おかしいヤツに見えることだろう。けどさマジで薬草ってどこにあんだよ……
「あっ!やっと見つけた!すいませーん!」
「へっ?」
半分死んだ目をしながら草を引っこ抜き続けていると不意に聲をかけられ変な聲がれてしまった。
視線を上げるとそこにはオレンジの短髪に明るい茶の瞳をしたが立っていた。
「あっと……俺に何か用かな?」
「はい、それであっ、ボクはメイって言います!まだ始めたばかりの初心者です」
何かを言おうとして急に自己紹介が始まった。これは俺も自己紹介した方がいいのかな?
「あぁ、ご丁寧にどうも。俺も初心者で名前はトーカだ。それと今日開始だからほぼみんな初心者だと思うぞ?聞く限りではベータテストとかも募集枠相當すくなかったらしいし」
これは瞬が興気味に「ベータテスト募集100人ってすごくね!?」と言っていたのでたぶんそうなんだろう。ベータテスト募集枠が100人だとどう凄いのかはよく分からないけど。
「あっそっか。そりゃそうですよね、アハハ……」
恥ずかしかったのか若干目が泳いでいた。ここはスルーした方がいいだろう。
「それで何か俺に用かな?」
「えっと、さっきからずっと変な方法でウサギ狩りしてたのってあなたですよね?」
……あれを見られてたのか、いや結構プレイヤーもいたし結構な人に見られてそうだな。これからやる時はは人目を気にしないとな。
「まぁ変な狩り方をしてたのは確かに俺だけど」
「ウサギの骨って持ってませんか?」
「あぁ、何個か持ってるけど。角目當てで狩り続けてたのに全然落ちなくてヤケになって狩ってたから」
「やっぱり……それでお願いがあるんですけどウサギの骨を譲って貰えませんか?」
うーん、別に今必要じゃないし譲っちやっても構わないんだけど……
「何で骨がしんだ?」
「あぁ、ボク錬金師なんですけど作りたいものの材料にウサギの骨が必要で……しかも結構なレアドロップみたいで全然落ちないんですよ」
「錬金師って事はメイは生産職志か?」
「はい、他のゲームでも生産職ばっかやってて、名前の『メイ』もメイクから取ってるんです」
なるほどな、確かにこのゲームはエンドレスバトル何て言ってる割には生産系も富らしいしな……っと話が線したな。
「別に俺は使わないし骨をあげるくらいは構わないんだけど……何個必要なんだ?」
「あっと1個で大丈夫です」
「なら構わないよえっとアイテムの譲渡は確か……あっ!」
普通に渡そうとしたがメイは生産職を目指してると言っていた。なら薬草の採取場所も知ってるんじゃないか?
「そうだ。メイって薬草の採取場所って知ってる?」
「へっ?薬草?それならボクいま採取してきた帰りですけど」
「じゃあ骨あげる代わりにその場所教えてくれよ」
「それくらいなら全然構いませんけど……なんなら余分にとってきたんでそれと換しましょうか?」
「いや、それはいいや。何か自分の手で採取してみたいし」
「あっ!それ凄く分かります!あの採取した時の達が何とも……」
「おぉ!メイもそういう人種か!」
「ってことはトーカさんも!?」
その後し採取談義を楽しんだ後近くの池の周りに薬草が生えてると教えてもらいこちらもウサギの骨を2個渡した。一つ多いのはチップだ。こんなに採取談義で盛り上がれたのは初めてだ。瞬と明楽はすぐ飽きるしな……
「じゃあ、俺はこれで。そろそろ薬草採りに行きたいし」
「あっ、分かりました。あとお願いなんですけど……」
「ん?まだ何かあるのか?」
「ああっ、そんな大したことじゃないんですけどむしろ嫌だったら全然構わないんですけど!そのっボクとフレンドになってくれませんか?」
「フレンド?」
「はい。ここまで話が合う人もないしお禮もしたいので是非フレンドになって頂ければなぁ、と」
「あぁ全然構わないぞ、むしろこっちからお願いしたいぐらいだ」
「ありがとうございますっ!」
そして俺はこのゲーム初のフレンドが出來た。しかも別れ際にメイはもう一つ大きな報をもたらしてくれた。
「あっ!トーカさん!さっき教えた池なんですけどたまにすっごいい亀が出るんで気をつけて下さい!」
「なっ!マジか!サンキュー!」
「どういたしましてっ!」
何かすごく嬉しそうに走り去って言ったんだけど……フレンドができたのがそんなに嬉しかったのだろうか?まぁ、俺も嬉しかったし同じような心境なんだろう。
し歩くとメイの報通り學校のプールより1回りくらい大きい池が見つかった。その周りには明らかにその辺の草とは違う見た目の草が生えてるので恐らくそれが薬草だろう。
「アレが薬草か。水のことも考えると上質なのと普通のがあるだろうなぁ。さてセンサーに引っかからないといいけど……」
若干のトラウマを抱きつつも軽く10分位採取を続けて採取出來たのは『薬草』が56本『上質な薬草』が28本『特上の薬草』が4本『世界樹の葉』が1枚。
……………………世界樹の葉?
ってこのパターン2回目じゃん!ちょとそういうのどうかと思うぞ!?聖水やら世界樹の葉やらさぁ絶対序盤にゲット出來ていいものじゃ無いよね!?
「落ち著け落ち著け、メイが何も言ってなかったってことは相當確率が低いか特殊な條件があるかだろ。特殊な條件と言ったら……あれか?シークレットクエストけてるかどうかとか?」
うーん恐らくそれな気がする、となると……ウサギの角とまだ見ぬ亀の苔にもそういうのがあるのか?
軽く考えているとし先で池から亀が這い上がって來るところを目撃した。
「アレが苔を落とす亀か?まぁ倒してみるか」
まずは安定の投擲。しかし飛んでいった石は苔の生えた甲羅に當たり「カキィン!」と質な音を立てて弾かれてしまった。
「あー、確かにこれはいな。HPも減ってないし」
もう角みたいに直接苔を剝ぐか。きも鈍いし苦労はしないだろ。
「よっと、捕まえた」
こちらからゆっくり去っていく亀を捕まえて短剣で苔を剝いでみる。最初は難しかったがしやると段々綺麗に剝げるようになってきて5分程で甲羅に生えてる苔を全部剝ぎきれた。
======================
亀の苔(1/1)
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「おおっ!やっぱりこの方法いいな!」
そのままジタバタしてる亀の首を短剣で切り落とし戦闘(?)終了。ドロップアイテムは『亀の頭』と『亀の甲羅』か、頭はアレか切り落としたからなのか?甲羅何かは盾とかに出來そうだな。まぁ今は使い道ないけど。
亀のきは鈍いので簡単に苔が採れる。し楽しくなってきた俺は今後も使うかもしれないのでと理由をつけて他にもいくつか苔を剝いでいく。
サクサク、サクサク。
「やっべぇ、これ楽しい」
そのまま流れで何匹か亀を狩っていたら剣スキルが手にりレベルが二つも上がった。しかも亀を捕まえておくのはに分類されるらしくのレベルも上がった。たぶんウサギより亀の方が経験値が多いんだろう。
とりあえずSTRとAGIに振っておく。一応5ポイントは殘しておくか。今後何かに使いたくなるかもしれないし。
「さてそろそろ帰るか……ってあれは?」
視線を向けた先には今まで狩っていた亀よりも巨大な亀が草を踏み潰しながら池から這い上がって來ているところだった。なかなかに迫力のある景にし呆気に取られてしまった。
「おいおい……流石にデカすぎねぇか?」
呆然としながら呟く。
今までの亀は片手でも持てる程度だったが今目の前にいる亀は頭が俺の腰程まである。きは相変わらず鈍いがあの質量で押し潰されたら一溜りもないないだろう。
「うーん、確か初回ならデスペナは無いんだよな……よし!あの巨大亀も狩ってみるか」
よく見ると背中に苔が生えてるし……あれか?『聖水』とか『世界樹の葉』と同じじで上位のクエストアイテムってか?まだ確証はないけどこれならウサギもそういうのありそうだな。余裕があったら探してみるか?
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