《【書籍版発売中!】ヒャッハーな馴染達と始めるVRMMO》第9話 (ようやく)合流
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「っ……ふぅ。このログイン、ログアウト時の変な覚どうにかなんないかねぇ……」
ジェットコースターが落下する時の様な臓がふわっと浮き上がるような覚に愚癡をらす。
ジェットコースターは好きだがあの覚には未だ慣れない。早く慣れないもんか……
「町の方角は……どっちだ?」
あっれぇ?完全に道を見失ってるぞ?確かに池からは適當に歩いたしな……うーん何とかなんないかね?
取り敢えず打開策を探すためにメニューを開く。項目は上から『ステータス』『アイテム』『オプション』『フレンド』『マップ』『ログアウト』『その他』
「なんだよ、マップあるじゃん」
メニューを作してマップを開くと自分の現在地、今いるフィールドの名前などが閲覧出來る。このゲームはマッピング式らしく通った所だけが明るくなっていてそれ以外は灰に染まっている。
「おぉ、こう見ると結構ぐちゃぐちゃに進んで來てるんだな……お?何かアイコンがある」
フィールドの所々に小さなアイコンがある。的には明るくなってる所では2箇所ほどアイコンが浮き上がっている。
「何だこれ?まぁ押してみるか、ポチッとな」
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『兎の巣』
大兎達が住み著く巣
大きな音を立てるとから兎が出てくることがある
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『亀池』
大亀達が住み著く池
辺りの草を食べたり甲羅を乾かしたりする為に
亀が池からは這い上がってくる
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「なるほど、大きいモンスターはこういう場所で遭遇できるのか……ってうわっ!!」
ゴシャッ!
木の上に居る事をすっかり忘れて普通に立ち上がろうとして虛空に手を付きバランスを崩して木から落下してしまった。
「うっわHP半分くらい減ってるよ、高所落下怖ぇ……」
半減し黃くなっているHPバーを眺めながら【ヒール】を発する。するとHPがみるみる回復していき完全に回復した。
《『回復魔法』のレベルが上昇しました》
「おっ回復魔法も上がったか。ただなぁ何かし理由が殘念だな……」
ドジで木から落ちた怪我の治療でレベルアップとかし虛しい。どうせなら戦闘でけたダメージを回復したりしてレベルアップしたいな。
「道も分かったことだし早く帰るか。あいつらを待たせたら何言われるか分かったもんじゃない。今度こそ完全に拗ねかねないからな」
裝備品込みでAGIは40もある。走って帰ってみるか。
敵は目の前に居たら亀甲でぶん毆る。居なかったら無視の方針で、さぁ行くぞ!
◇◇◇◇◇
場所はし変わって始まりの町のすぐ外の草原フィールド、そこでウサギやイノシシを追いかけ回してる1人のプレイヤーが居た。
「うっし!レベル5になったぞ!これでアイツには勝っただろうな」
どうやら誰かとレベルで競っているようだ。レベルアップの喜びに浸った後片手剣を構え直し狩りを再開する。
「でもアイツの事だしな……レベル6には上げとくか。さーてウサギはどこだろな」
ガタイのいいスキンヘッドの青年が辺りを見回すのはなかなかに世紀末だろう。しかしそれも一種のロールプレイだ。誰も責めることではない。
「おっイノシシ発見、逃すあだぁッ!?」
し遠くに見つけたイノシシに向かって駆け出そうとした青年のツルツルの無防備な頭に飛んできた何かがぶつかる。ダメージ自は無いが完全な不意打ちだったため結構な衝撃になっておりよろめいてしまう。
「なんだこれ?ってウサギじゃねぇか!」
青年のツルツルの頭部に命中したのは、この初心者フィールドではお馴染みの角ウサギだった。しかし角ウサギが飛ぶなんて事は今まで1度も無かった。ジャンプすらせずに突進しかして來ないため慣れてしまえば狩るのは簡単だ。しかし経験値は相応になくし強くてもイノシシを狩った方が効率がいい。そんなウサギが立っている人間の頭部にぶつかってくる何て有り得ない。しかもそのウサギのHPが後ほんの數ドットだと言うことを考えるとどこかから吹き飛ばされて來たのだろう。
「雑魚ウサギとは言え吹き飛ばすってどんな馬鹿力だよ。どこの誰がやりや……が……何じゃありゃ!?」
ぶつかった箇所をでながら犯人を探そうとした青年は辺りを見渡す。そして目にった景に理解が追いつかなくなりぶしか出來なかった。だがそれも無理は無いだろう。
なにせ真っ白な髪の狩人裝備のプレイヤーが凄い速度で草原を走り抜けて行き、目の前にいたであろう哀れなウサギが白髪狩人の手に持った武で吹き飛ばされているのだから。
「ホントになんだあれ……」
ツルツルの青年は怒りも忘れて呆然と疾走白髪狩人を見送る事しか出來なかった。なお足元でスタンしていたウサギは青年の経験値になりました。
この青年と『誰か』のレベリング対決はどうなったのか。それは白髪狩人を見た青年が10分ほどフリーズしていたと言う事からも分かるだろう。初心者フィールドとは言え10分のアドバンテージは大きいのだ。
◇◇◇◇
「おらよっと!」
『ピギュ!』
走り始めてから約15分。現実なら15分も全力疾走は出來ないがここはゲームの中、多の疲れはあれどAGIが高いと速度の他にも長距離走などでのスタミナも付くらしく意外と走る事が出來た。
途中何かアナウンスが流れた様な気もしなくも無いが気のせいだろう。きっと気のせいだ、だから俺は通り魔なんて騒な稱號はゲットしてない。
現実逃避をしながら走り続け進行方向に居たウサギを亀甲ですくい上げるようにして吹き飛ばす。外道、一撃砕、不意打ち、ウサギの天敵が毎回必ず発するので常時6倍と言う頭の悪い攻撃力になっている。この攻撃って外道って言うほどか?。
ただ勢が悪いので極たまに撃ちらしも出てくる。まぁそいつらは吹き飛んで行くし大がスタンする。しなくても無視して走り抜ければ追隨範囲を抜けるらしく追っては來ない。
「おっ!町が見えて來たな」
前方に町を発見。そのままペースをあげて5分程走ったところで停止する。そして軽く辺りを見回そうとしてやっぱり止める。
瞬と明楽が見つからないかな?とか思ったりもしたがこの世界でのあいつらの容姿を知らないため見つからないだろうと考えたのだ。
到著時間は1時23分。あとしだけ時間があるので綺麗な水を確保しようと町の道屋で瓶を10ほど購。ウサギが1個100トランで売れたので20個ほど売卻。手持ちは1500トランだ。
「センサー今回は出てくるなよ」
そう呟き噴水から水を採取する。
『水』『水』『綺麗な水』『水』『水』『50トラン』『聖水』『水』『綺麗な水』『綺麗な水』
「よしっ!綺麗な水も達!」
最初し不安になったがセンサーが働かなかった様でしっかりと綺麗な水も必要個數揃った。ただ2個目の聖水はどうかと思う。そんな簡単に出ていいのか?
ちなみに50トランは噴水から瓶で水を採取したらの代わりにコインがっていた。現実でも噴水に貨を投げ込むのはたまに見かけるし何もおかしくは無いだろう。
「あれっ?トーカさん?何してるんですか?」
噴水の前で軽くガッツポーズをしていると見知った顔が聲を掛けてきた。薬草を探してる時に出會った亀の報をくれた、メイだ。
「ん?あぁメイか、ちょっと水汲みをな」
「へっ?ここ町中ですよ?」
「ここの噴水で瓶を使うと水が汲めるんだよ」
「へぇ〜……ってそれ凄くないですか!?」
噴水で水を汲んでいると言うとメイが驚いていた。なんでも『水』系のアイテムは草原の所々にある水溜りから採れる『湧き水』と亀池から採れる『池の水』しか今の所見つかってないそうだ。ちなみに湧き水が採れる所から綺麗な水も採れるらしい。本來はそこから取ってくるのだろう。
「うっわ〜まさか町の噴水で水が採れるとは思わなかったな〜」
「まぁ何事も挑戦だしな。ところでメイは何してるんだ?」
「依頼されたが作れたので依頼完了の報告を、あっ!トーカさんから貰った骨のおで無事作れました!本當にありがとうございました!」
「気にすんなよ。むしろ別れ際にメイが亀が出るって教えてくれただろ?その報がメッチャ役にたったぞ」
「あり?そうなんですか?」
「あぁ、亀の苔ってアイテムが必要でな」
「そうなんですか、役に立てて良かったです」
実際薬草の採取場所に亀の出現場所の2つの大きな報をもたらしてくれたからな、メイ様々だ。
あの報が無ければ俺は今頃亀を探して森をさ迷っていたか諦めてこの町に帰ってきていただろう。
「あっ今更ですけど骨2個も貰っちゃって良かったんですか?」
「あぁ、メイとの採取談義は楽しかったしな」
「あぁ!あれは楽しかったですね!こんなに話が合うのはトーカさんが初めてですよ!」
あぁ、メイもそう思ってくれてたのか。何か嬉しいな。
その後し採取談義で盛り上がっていると騒がしい2人組が広場にってきた。
「カレット!お前俺がいるのにポンポン魔法撃ってくるんじゃねぇよ!危うく燃える所だったぞ!」
「そんなこと言ったらリクルスだってちょこまかするのかかないのかしっかり決めてくれ!」
「俺はちょこまかと不を切り替えるのが仕事なんだよ!」
「なら私だって魔法を撃つのが仕事だ!」
「「くぬぬぬ!」」
何か嫌な予と言うか既視に襲われてチラリとそちらに視線を向けると、髪や瞳のは違えどよく見知った馴染み2人の姿があった。お互いに言い爭いながらこちらに向かって來ている。
こちらの視線に2人も気がついた様でバッ!とこちらを向き次いで驚いた顔をしながら突撃してきた。
「「ああっ!やっと見つけた!」」
「カレットが!」「リクルスが!」
「「俺(私)じゃなくてお前だろ!」」
隣にいるメイがポカンとしているが取り敢えず合流は出來た。まぁその前にあの2人のケンカ(じゃれ合い)を止めないとな。
瞬(リクルス)と明楽(カレット)は喧嘩するほど仲がいいと言うやつですね。
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