《Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜》第28話 進化を目指して
ワールドクエスト《黒の暴走種の出現》が始まった事で敵モンスターが出現するようになり、群集クエスト《地図の作・灰の群集》の難易度がし上がったという事になるのだろう。いや、逆か。元々この2つはセットのクエストなんだ。本來の難易度になったと言うべきだろう。それで、これからどうするかが問題だ。合流前までにやってた練度稼ぎに戻っても問題はないし、クエストを進めるのも良いだろう。
「さて、これからどうする?」
「とりあえず、マップ埋めつつ黒の暴走種を見つけて倒せそうなら仕留めて、無理そうなら逃げて進化を目指すって事で良いんじゃね? 俺はここで報収集だな。PTでどのくらいまでなら離れても経験値がるのかも気にはなるし」
「私はそれで良いよ。進化は條件は満たしたけど、一回死ななきゃ転生進化は出來ないしね。出來れば他の進化先も見つけてみたいけど」
アルとヨッシさんは地図作を行いたいようだ。アルの言った経験値のる距離も確かにどこかで確かめる必要はある。
「私はマップはおまけでいいから、経験値を稼いでLv10まで上げたいかな? せっかく進化が売りのゲームなんだし進化もしないとね!」
「確かにねー! 私も今のリスだとちょっと貧弱だから、進化まで行きたいかな?」
なるほど、サヤとハーレさんの目標は進化ということだな。ちょっと目的は違っているが、一緒に行しても問題のない範囲だ。俺も進化先はもっと良いのが出てこなければ『ミズゴケ』にするつもりだし、Lv10を目指したい。
「俺もLv上げしたいし、みんなでマップ埋めながら一般生も倒しつつ、黒の暴走種を狙うって事でいいか?」
「「「賛!」」」
「おう、戦闘は任せるぜ。俺はその間に新しく開放された群集外流板と群集流板を確認しつつ、報共有板で報集めるわ」
「アル、報収集は任せたぜ!」
「おう、任されたぜ!」
アルは得意気に報収集を引きけていた。アルとしてもそういう報収集とかはに合っているみたいで苦ではないようだ。そしてそんなアルを見つめるヨッシさんの姿があった。アルがどうかしたのか……?
「ねぇ、ヨッシどうしたの?」
「いやちょっと気になった事があってね。んーどうしようか?」
「俺になんかついてるのか? 気になるんだが……」
「あー、ごめん。アルさん、ちょっと試してみたい事があるんだけど協力してもらっても良いかな?」
どうやらヨッシさんはアルを使って実験したい事があるらしい。よし、アルなら煮るなり焼くなり好きにしていいですよ。
「容次第だけど別にいいぞ。何やるんだ?」
「さっき『巣作り』ってスキル説明したじゃない? それでとりあえずこの辺りに1回設置してみようと思って発してみたんだけどね?」
「ほうほう。それで俺のどういう協力が必要なんだ?」
ここまでの話だといまいちアルの協力が必要な理由が分からない。作に木のプレイヤーの協力でもいるのか? いや、リスポーン位置の決定に他のプレイヤーの協力が必須ってことはないだろう。ないよな?
「えっと、どう説明したものかな? 作可能箇所っていう畫面が出て巣を作れる場所が赤く表示されるんだ。……それで、その作可能な場所にアルさんが含まれててね……?」
「はい!? え、プレイヤーに巣を作るとかありなのか!?」
「よし、アル。協力してあげようぜ!」
「ケイ、面白がってるだろ!?」
「いやいやそんなことはないですよ?」
「絶対ウソだ!?」
いやいや、そんな狀況なら面白がるしかないじゃないか。そっか、ハチのプレイヤーはアルに巣を作れるのか。それなら鳥の巣とかもいけるんじゃないか? うん、興味深い。やっぱりここは是非アルの協力が必要だな。
「アル、ごめん。私もちょっとそれ気になるかも」
「サヤさん!?」
「ねぇ、アルさん! 私もLv10になったら巣を作って良い?」
「まだ了承してもないのに、もう次の協力要請まで來るのかよ!?」
どうやらここにアルの味方は居ないようだ。いや、うん、これくらいの検証してもバチは當たらないよな? なんでそんな仕様になってるのかも気になるし。
「アル、これは重要な報だぞ。他のプレイヤーが植系モンスターに巣を作れるとか何か意味があるとは思わないか?」
「ご立派な建前どうも。で、本心は?」
「興味もあるけどそれ以上に面白そうだ!」
「やっぱりな! あーもういいぜ。確かに気になるのは事実だしな」
アルが折れた。まぁ元々嫌とも言ってないけど、それは気にしない。多分なんだかんだでみんなが要したけど、それがなくてもアルは了承してただろうしな。多分、永続効果ではないだろうし。
「そう言ってくれると助かるよ。それじゃ試すね。『巣作り』!」
ヨッシさんが『巣作り』を発したら、アルの枝にぶら下がるようなじのいかにもハチの巣ってじの巣が出來た。ハチのヨッシさんの巣だからハチの巣の見た目なのも當たり前か。
「おー見事なハチの巣だな」
「リアルで見たら、これは確実に避けるやつだね。あと家に作られたら駆除を頼まないといけないやつだ」
「ゲームだし、ヨッシの巣だから大丈夫さー!」
ふむふむ、割とあっさりと作れるんだな。お、よく見ると灰のカーソルが出て説明も出てくるな。『ヨッシの巣(破壊不可)』って表示が出た。破壊不可能ね、そりゃ壊されたら困るしな。
そしてここがヨッシさんのリスポーン位置となる訳か。まぁリアルのハチの巣みたいに警戒する必要もないだろう。そこはハーレさんの言うとおりだし、蜂の巣なら今日の午前中に破壊してきたサヤもいるもんな。
「あっさりと出來ちゃったね。えーと、うん、ちゃんとリスポーン設定になってるね」
「マジで出來たのか! っておい!? 何だこれ!?」
「えっ!? アルさんなんか問題あった!?」
しみじみとみんなでアルに出來たハチの巣を見ていたが、何かに驚いたアルと、何か問題があったのかと焦るヨッシさん。
「……稱號『蟲系モンスターの住処』って何?」
「……え?」
「……それに『住処の護り:ハチ』って何だよ!? 住処の主の1ランク下の階位モンスターが召喚出來るってなってんだけど!?」
「「「「えぇ!?」」」」
何だか予想外な展開になり、全員が驚くしかなかった。いやいや、なにそれ? オフライン版じゃそんなシステムは一切なかったぞ。……他のプレイヤーがいないんだから當たり前か。うん、ちょっと混してるね。よし、落ち著いた。
「よし、整理しよう」
「あ、そうだね。流石にびっくりしちゃったよ」
「とりあえず、ヨッシさんの方から。どう表示が変わった?」
「あ、私か。えっと、ステータス畫面に【リスポーン】って項目が増えてエリア名と座標が表示されてるよ。そっか、ここは更に選択出來るんだ。……あ」
「なに、その「……あ」は?」
「詳細項目に『住処:アルマース』って表記されてて、召喚モンスターの設定って項目もあるね。対象條件はフレンドかつ同群集限定だってさ。なんか條件に一箇所空欄があるのが気になるけど……」
「あー完全にゲームの仕様だな。アル良かったじゃねぇか、護衛が出來て」
「……まだ『対象が存在しません』って表記で使えないけどな。悪い事でもなさそうだからいいけどよ」
ヨッシさん側の報で大わかった。リスポーン設定だけでなく巣を作らせてくれたフレンドへの支援を兼ねているわけだ。そしてそれを行うと稱號と関連項目が開放される。
フレンド限定という事は、けない木に対するフレンドからの支援の特殊仕様といったところか? コケには……なさそうだよな。でもこの仕様は何か引っかかる。フレンドへの支援だけのなのか? 木の優遇にならないか、これ?
「それって、ヨッシが進化して長になったら生のハチが召喚出來るんじゃないかな?」
「それはありそうだね! 進化出來るようになったLv10で手にるスキルっぽいもんね!」
「あ、そうかもね。これは私は早めに進化した方が良いのかな?」
「別にヨッシさんの好きなタイミングでいいぜ?」
「そう? それならみんなと足並みも揃えたいから、みんながLv10になるまで待ってからにさせてもらうね」
「おう、それで良いぜ」
「よし! 私もアルさんに巣を作るよ! それでアルさんに戦力をあげる!」
「……まぁいいか。けないとしては助かるのも事実だしな。そんときは頼むわ」
アルにフレンド2人分の巣が出來る事が確定した瞬間だった。まぁまだリスの同種のスキルがハチの『巣作り』と同じ仕様かは分からないけどな。そればっかりはスキルを取得してからじゃないと分からないだろう。同じ仕様だったらアルはハチとリスを従える木となる訳だ。うん、味方で良かった。
「ところでリスポーン位置の設定って一箇所限定?」
「あ、それは初期だと一箇所だけど、そのうち枠は増えそうなじだね」
「ほうほう、各地の拠點がない代わりにそういう仕様になってるって事か」
「そうみたい」
ふむふむ、々驚いたけどなんだかんだで良い報が手にった。アルにリスポーン位置を固めておけばアルを含めて全滅してもすぐに合流出來そうだしな。俺とサヤの同種スキルの仕様がかなり気になるとこではあるけど……。とにかく目指せLv10!
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