さてとりあえず南端のボスも確認したし、アルの植わってるとこまで戻ろうかな。

＜行値を1消費して『一発蕓・り』を発します＞ 行値　14/15（−1）

一発蕓・りで移を開始したら、登録スキルの発が終わった所で目の前に黒いカーソルのカブトムシを見つけた。大きな巖の上でなにか探すようにウロウロいている。えー、折角出発したばっかなのにもう敵と遭遇か……。発見報酬も出てこないなら、こいつは……。一応『識別』で確認しておこう。

＜行値を1消費して『識別Lv1』を発します＞ 行値　13/15（−1）

『カブトムシ』

種族：黒の暴走種の殘滓

進化階位：生・暴走種

初めて見る表記だ。殘滓って事はやっぱりこいつは一度倒されて弱化した黒の暴走種か。殘滓は初遭遇なんだよな。水の補給も目処が立たないから溫存したいとこだけど、ソロでどの程度渡り合えるのか試してみたい気もする。多分弱化してるんだし、あのフクロウよりは弱いはず。

そういやフクロウは初めはハーレさんを食おうとしてた。そして俺の手持ちには樹がある……。あれ、耐久力次第だけどこいつ楽勝じゃないか？　まだこっちにも気付いてないし、やるだけやってみるか。

＜行値を1消費して『群化Lv1』を発します＞ 行値　12/15（−1）

＜行値を1消費して『群移Lv1』を発します＞ 行値　11/15（−1）

その辺のコケの生えた適當な木の幹に移してっと。さてと蟲取り罠でも仕掛けようか。

＜インベントリから樹を取り出します＞

木のアルに『樹分泌』って引用スキルがあるんだから効果はあるはず。お、やっぱり効果あり。よしよし、夢中になって樹に向かっていってる。やっぱりゲームだし特定行に対して決まったきをするんだろう。これ、アルがいる時なら結構良い手段になりそうだな。さてと、これで仕留めれたらいいんだけど、どうだろう？

＜インベントリから小川の水を取り出します＞

＜行値を4消費して『水の作Lv3』を発します＞ 行値　7/15（−1）

＜練度が規定値に到達したため、スキル『水の作Lv3』が『水の作Lv4』になりました＞

＜『水の作』の度が上がりました＞

お、水の作のLvが上がったけど、とりあえず後回し！　カブトムシを水の中に閉じ込めるように水を作していく。やってることはフクロウ戦と同じだけど、弱化したらどの程度のものなのか。お、暴れ出した。カブトムシも水の中で飛ぼうとするのか！？

あ、水から逃げ出された。やっぱり水で窒息させて仕留めるにはもうし水の作のLvが必要かな。ふむ、警戒態勢にったけども俺の位置には気付かないと。うん、隠が高いというか周りはコケだらけだもんな。格上にはバレるけど、そうでもなければほぼバレないと。

さてと、まだ水はれているから時間切れになる前にサクッとやってしまおう。これが通じるなら水さえあれば殘滓ならソロで狩りも出來るってことだ。

水球の形に整えて、そして最高速にて作する！　標的はカブトムシ！

真正面から飛んでいく水球を見て、カブトムシはサラリと回避する。っておい、避けんな！　警戒している時に真正面から撃ち込んだらそりゃ避けられるよなぁ。あっ、水の作の時間切れ……。くっそ、貴重な水が1個無駄になってしまった。

し間を開けてからもう一回試す？　今度は不意打ちで一気に水で叩き潰すじで。あーついでに毒でも食らわしてやろうか。諦めて水を完全に無駄にするよりはもう1個水を使ってでもあのカブトムシを経験値に変えてやる。

そういやフクロウの時に土壇場で変異したから毒生の詳細確認してないね。多分使ってるじはオフライン版と同じ気はするけど、一応確認しとこう。

『毒生』

継続ダメージを與える毒を生し、自に毒を付與する。れた相手を確率で毒の異常狀態にする。Lvにより威力、効果功率上昇。

毒：毒はそこそこで継続ダメージ量は微毒より多い。若干きを鈍らせる。

やっぱりオフライン版と同じだ。微毒と違ってダメージ量が増えて倦怠ではなく確実にきが鈍る。けど不定期な力はなくなると。決定的な隙を作りたいならヨッシさんが持ってる麻痺毒の方が便利なんだよな。毒は毒で使えるからいいけどさ。

し待っていると警戒態勢を解いたカブトムシは発見した時と同じ様にウロウロしだした。あれは餌を探しているって事か。そして待ってる間に行値も全快だ。さて再チャレンジ！

＜行値を1消費して『群移Lv1』を発します＞ 行値　14/15（−1）

＜インベントリから樹を取り出します＞

＜行値を1消費して『群移Lv1』を発します＞ 行値　13/15（−1）

＜行値を1消費して『毒生Lv1』を発します＞ 行値　12/15（−1）

樹とカブトムシの間で毒を纏って、待ち構えておく。毒生のLv上がったら生範囲拡がったりしないかな？　もしくは水の作みたいにれるスキルはないかな？

狙った通りにカブトムシが俺の上を歩いていく。そして毒をけてきが鈍る。よし、こいつには毒は有効か。これでトドメだ！

＜インベントリから小川の水を取り出します＞

＜行値を4消費して『水の作Lv4』を発します＞ 行値　8/15（−1）

度が上がりし作がしやすくなった水の作でカブトムシを真下から打ち上げ、毒をけたカブトムシに抵抗させず空中に吹き飛ばす。速度重視で短期決戦だ。打ち上げたカブトムシの上部に回り込むように水を作していく。水だけなら防力の高そうなカブトムシには威力不足の可能もある。だから今度は水以外の力も借りる。なに、そこら辺にあるもんだ。

元々カブトムシがいた巖場に向けて打ち上げたのと同じ要領で水をぶつけてカブトムシをぶっ飛ばす！　勢いを増した落下ダメージでもくらえ！

思った以上に勢い良くカブトムシは巖に激突した。うわー結構なダメージだと思ったけどまだ生きてんのか。流石に殘滓とはいえ黒の暴走種、一般生ほど弱くはないか。とはいえ、あと僅かってとこだな。もう蟲の息だ。カブトムシだけに。

あ、しょーもない事考えてたら毒の継続ダメージがって死んだ。よし、なんとかソロで撃破出來た。勝てるかどうかは地形次第だな、こりゃ安定した狩りはまだキツそうだ。

＜ケイがLv6に上がりました。各種ステータスが上昇します＞

＜Lvアップにより、増強進化ポイント1、融合進化ポイント1、生存進化ポイント1獲得しました＞

お、Lvアップした。やった！　まだLv10までいくらかあるけど、サービス2日目という事を考えたら良いペースなんじゃないか？　とりあえず、ステータスチェックといこう！

【ステータス】

名前：ケイ

種族：コケ

所屬：灰の群集

レベル　5　→　6

進化階位：生

群數　632/1100　→　632/1200

行値　8/16　→　8/17

攻撃　5　→　6

防　13　→　15

俊敏　5　→　6

知識　9　→　11

用　13　→　15

うん、相変わらずステータスに意味をあまりじない。やっぱり一番重要なのは行値だ。

「お、ケイがLv上がってんな？　なんか靜かだと思ったらソロで狩ってたのか」

「おうよ！　地味ーに楽しそうに練度上げしてる聲をBGMに頑張って倒したさ！」

「あ、ほんとだ！」

ずーっと対戦ゲーム風の練度稼ぎの聲が聞こえていたのだ。それが悪いとは言わないけど、流石に寂しいんだよ！？　あー早く合流したいなぁ……。

「丸聞こえだったんだね。ちょっとそれは悪いことしちゃったかな？」

「いや構わないって。しアルの気持ちは分かったけども」

「そうだろうとも！」

ちょっと申し訳なさそうなサヤの聲と、自慢げなアル。何故そこで自慢げになるんだよ。そこは自慢げにするところじゃないだろう！？

「ところでケイさん、何を倒したの！？」

「『黒の暴走種の殘滓』のカブトムシ。ちょっと思ったより丈夫だったけど、まぁなんとか倒せたよ」

「ほう？　生か？」

「長なら殘滓でも多分まだ勝てないって……。ちなみに樹が隙を作るのに有効だったぞ？」

「樹ならアルさん出せたよね！？」

「あー出せるぜ。一般生の蟲だけかと思ったけど『黒の暴走種』にも有効なのか」

「普通に使ってたけど、これからは気を付けた方がいいかもね。アルに蟲系の『黒の暴走種』が集まっても厄介かもしれないし」

「……確かにな」

一般生の蟲なら多數が集まったところでどうとでもなるけど、『黒の暴走種』が複數となればそう簡単にはいかない。1匹しか集まらないとは限らないしね。実際のところはやってみないと分からないが、進化してリスポーン位置を決められるようにしてからの方がいいだろう。コケだからカブトムシには気付かれなかったけど、カブトムシ自の攻撃力もどの程度のものかも確かめられていないからな。

「アル、とりあえずLv10までは『樹分泌』は控えておいた方がいいかもな？」

「今回のはケイの言う通りだな。完全な迎撃手段を確立するまではやめとくわ。いい経験値稼ぎだったんだがな」

「これは、私も早く進化して巣を作って戦力を渡さないとね！」

現狀ではアルがランダムリスポーンするのが一番困る。なので安全策を取っていこうという事になった。ハーレさんはかなり張り切っていたけどね。さて、合流に向けて再度出発だ！　さて、今夜中にどこまでいけるやら。