《Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜》第61話 予期せぬ出來事
「さーて到著っと!」
話していた通り、川魚捕りを披する為に川へとやってきた。行きにカニを仕留めた所である。あ、あの時に増して作ったコケは消えてるな。スキルで作ったコケは永続して殘りはしないのか。どこ見てもコケばっかりの森林深部エリアではこれは気付かなかったな。ちゃんと覚えておこう。そしてどっかのタイミングで有効時間も確認しといた方がいいかもしれない。
「それでなんだけど、川岸まで誰か運んでくれない?」
「あ、ここの河原には殆どコケないもんね。そっか、移に制限かかるんだね」
「そういう事だな。って事でよろしく!」
「種族的な制限は仕方ないかな。ケイ、この石でいい?」
「おう、問題なしだ!」
サヤがコケの付いた小石を拾い上げて、こちらに見せてくる。ちゃんとコケが付いているので問題なし! よし、早速移だ。
<行値を1消費して『群化Lv1』を発します> 行値 22/23
<行値を1消費して『群移Lv1』を発します> 行値 21/23
「準備オッケーだ。サヤ、頼む。川岸で水の中が見える様にしてくれ」
「わかったよ」
そうしてサヤは俺付きの小石を持って川岸へと近づき、コケのある側を水面に向けて持ってくれている。よしよし、これならよく見えるな。
「ケイ、こんなじでいい?」
「おう、問題なし! それじゃ始めるぞー」
「おー!」
「さてどんなものやら?」
「私は見たけど、結構凄かったよ」
「ほー! それは期待出來ますな!」
<行値を4消費して『水の作Lv4』を発します> 行値 17/23
さて、これで水の支配できる範囲確認してっと。川の中心の方の流れの早いところは一切無理か。川岸の方の流れの緩やかなとこから、比較的流れの緩やかな淺瀬にいる魚を狙うのがベストかな。
水月さんが川魚のプレイヤーも居るって言ってたし、間違えないようにちゃんと緑のカーソルの魚を狙ってっと。よし、見つけた! 狙ってるような赤のカーソルの人もいないな?
前にやってたように、川の流れに逆らわずに魚の下部へと支配した水を移させる。そういやなんか水の作が前よりしやすくなってる気がする。これが進化で得た水屬の恩恵かな? まぁありがたい事だ。さてと、準備は完了したので実行に移る。魚の打ち上げじゃー!
「おー、こりゃ凄い」
「ほーケイさんやりますな!」
「凄いけど、ちょっと飛ばし過ぎじゃないかな?」
「あー進化して度が上がったみたいでまだ力加減が……あっ!」
<生・暴走種を発見しました>
<生・暴走種の初回発見報酬として、増強進化ポイント2、融合進化ポイント2、生存進化ポイント2獲得しました>
<規定條件を満たしましたので、稱號『生・暴走種の発見』を取得しました>
<増強進化ポイントを3獲得しました>
予想以上に高く打ち上がった川魚に目掛けて、大型の鳥が飛んできて空中で掻っ攫って行った。おいこら、魚泥棒! しかも未発見の黒の暴走種かよ! あ、魚持ったままどっか飛んで行きやがった!?
「……なるほど、こういう事もあるのか」
「まぁ発見報酬貰えたからありなのかな?」
<ケイがLv4に上がりました。各種ステータスが上昇します>
<Lvアップにより、増強進化ポイント1、融合進化ポイント1、生存進化ポイント1獲得しました>
「あ、黒の暴走種に橫取りされても攻撃判定ってれば一応経験値はるんだ……」
「ん? あぁ、今のでLv上がったのか」
「なんかあんまり嬉しくない上がり方だけどなー」
多分、さっきの黒の暴走種の鳥が魚を食ったんだろう。結果的にはもう今日の分の取得上限になっている魚1匹を引き換えに、一気にポイントがっているからし経験値が減っただけで総合的には遙かに得だけど、なんだろうこの釈然としないこの気持ち……。
「ケイさん! ここは前向きに、餌でき寄せる必要がある黒の暴走種が居るって報が手にったって思うんだよ!」
「確かにな。このじだと魚自も何かに使えそうだしな」
「……そうだな。今度見つけたら仕留めてやる!」
対鳥類の戦闘方法を考えておかないとな。まぁフクロウで1回やってるけど、全く同じともいかないだろう。重要なのは対空攻撃で地面に落とす事か。ハーレさんとサヤの投擲攻撃と、ヨッシさんの直接攻撃をメインに……。いや、敢えて魚を投げてそれを狙っている所を逆に狙い撃ちするか?
<群集クエスト《地図の作・灰の群集》のエリアボスが撃破されました>
<『始まりの森林深部・灰の群集エリア2』にて『沼ガメ』が撃破されました>
<初回撃破達により『沼ガメ』が殘滓になり弱化します>
対鳥類用の戦法を考えてたら、アナウンスが出てきた。これはマップ作の方の群集クエストのやつだな。ほう、ボスの初討伐者が出たんだな。そしてボスは殘滓になると。
「誰かが『沼ガメ』倒したんだな」
「ほんとだね! 誰が倒したんだろ!?」
「それは後で報共有板でまとめて聞けば良いんじゃねぇか?」
「それもそうだな。それじゃ帰るかー」
誰が倒したとか今確認したところで特に意味もないし、別に沼ガメの初回討伐には拘ってはいないし。気にするのは唯一、ツチノコだけだ! ヤツだけは俺らが倒す! それにみんなも沼ガメは割とどうでも良さそうだ。まぁ俺も今はそれ程関心ないしな。そのうち行くことにはなると思うけど、今はいいや。
「それもそうだね! ちょっと予定外の事もあったけど、良いもの見れたしね!」
「私が見た時はもっと連発してたけどね。次々と魚が空を舞ってて凄かったよ」
「あ、なるほど。それにあのスキルを使ってたんだね」
「あのスキルって何ー?」
「それはケイ本人に聞いて。隠したがってる報だしね。ケイもあのスキルを知らないのってハーレだけになってるし、教えてあげたら?」
「え、知らないの私だけなの!? ねぇねぇケイさん、あのスキルって何ー?」
そういや『一発蕓・り』はヨッシさんには目撃されて結果的に教える事になったけど、ハーレさんにはまだ教えてなかったっけ。アルもサヤも取得時にいたから知ってるし、サヤの言う通りハーレさんだけ知らないというのもあれか。取得した時の事と口外止で教えておこう。
「ハーレさん、教えるのは良いけど口外止な?」
「おー! 教えてくれるんだ! もちろん口外止ならちゃんと守るよ!」
「よし、あのスキルの名は『一発蕓・り』って言ってな?」
「あ、なんとなく言いたがらなかった理由はわかったよ! それでそれで?」
スキルの名前だけで大言いたくない理由を察してくれたらしい。とりあえずスキルの能とデメリットを説明していく。ただし、取得時にやった事だけは教えない。システムにったと認定された行とか喋りたくないからね!
「なるほど、なるほど。大わかったよー! これは別の意味でも口外止な報だね!」
「まぁな。正確な取得條件も分かってないしな」
「ところで、ケイさんはどんなことして取得したの?」
「……それは黙で」
「えーやっぱり駄目かー! まぁそれなら仕方ないね! よし、それじゃあ今度みんなで一発蕓大會をやろう!」
「え? ハーレさん、なんでそうなる!?」
「ふふふ、木を隠すなら森の中! そう、隠したいならみんなが取ればいいじゃない!」
「あーそういう……」
また隨分と思い切った発想で來たな。でもそれもありと言えばありか? デメリットがあるとはいえ、凄い有用なスキルには違いない。他のんなスキルは固有スキル以外は大取得條件も分かっているけど、一発蕓だけは未知數だ。ここらで取得條件を把握するというのも有りかもしれないな。
「よし、ハーレさん、それ採用!」
「おー! それでこそケイさんだ!」
「えっ……。マジでやるのか?」
「あはは、ハーレらしいというかなんというか……」
あ、いまいちみんな乗り気じゃないな。うーむ、多分『一発蕓・り』以外にも種類がありそうだからそれの存在も確認しておきたいんだけど。
「あったらあったで便利だぞ? それに取得にはポイントも何も必要ないしな!」
「……そうだね、ケイ。でも、し不公平な點があるかな?」
「……なんだよ、サヤ?」
「有用は理解してるからやる事そのものは賛。だけど、ケイが取得した時の事を伏せたままってのはどうなのかな?」
「え、いや、それはその……」
それを言われると反論出來ない。既に取得済みの俺が何もせずに、他のみんなだけに一発蕓をやれという狀況になってしまう。それならやっぱり中止にーー
「よし、ケイが取得した時の事を話すぞ! それを條件に検証するって事で!」
「おー! 遂に聞けるんだね!」
「……確かに私も気になる。それに取得出來たらデメリットにさえ気をつければ確かに使えそうだよね」
「私も賛だよ。ケイ、良いよね?」
「……はい、それで良いです」
最早、抗うはなし。いや、うん、これは必要な事だったと思おう。……迂闊にハーレさんのアイデアに乗るんじゃなかった……。
うん、この後思いっきり暴されて笑われましたとも! よし、もうこうなったら條件確定した後に他のプレイヤーも盛大に巻き込んで大一発蕓大會を開催しよう。そして『一発蕓・り』持ちを増やしてやるさ!
【ステータス】
名前:ケイ
種族:水陸コケ
所屬:灰の群集
レベル 3 → 4
進化階位:長・複合適応種
屬:水、土
特:複合適応
群數 542/1400 → 542/1500
魔力値 44/44 → 44/46
行値 17/23 → 17/24
攻撃 11 → 13
防 19 → 21
俊敏 10 → 12
知識 21 → 24
用 21 → 24
魔力 28 → 32
- 連載中13 章
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