《Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜》第71話 複數の魔法
軽くだけども、アルにここまでの特訓の果を話していく。まだ萬全ではないけど、それでも予定していた果も予定外の果もあった訳だしな。
「なるほど、そういう流れか……。まったく、ログインしていきなり何事かと思ったぞ」
「アルさん、ごめんねー!」
「いや、事さえ分かれば問題ねぇよ。それにしてもまた々と報が増えてんな」
「今回は俺じゃないからな?」
主に今回の報元はハーレさんとヨッシさんである。まぁ俺も新しい水魔法と魔法産の水の特とかもあったけどさ。
「ハーレさん、ちょっと悪いんだが特訓前にケイとちょっと実験させてくれ」
「いいよー! ところで何するの?」
「魔法同士の干渉の調査だな」
「あ、そういやそれ、やる必要があるのか!」
すっかり失念していた。俺の水魔法がヨッシさんの『魔力集中』を使った攻撃で両斷されたなら、ダメージこそなくても味方同士の攻撃が干渉する場合があるかもしれない。事前にどこまで影響があるのか確認しないと下手すればお互いに邪魔になってしまう。
「とりあえずLv1の魔法を重ねて発してみるか」
「了解。水の作でいつも通りにかすぞ?」
「おう、それでいい。いくぞ、『リーフカッター』!」
<行値1と魔力値4消費して『水魔法Lv1:アクアクリエイト』を発します> 行値 22/23(−1): 魔力値 42/46
<行値を4消費して『水の作Lv4』を発します> 行値 18/23(−1)
アルの魔法に合わせて俺も水魔法を発する。今回は魔法同士が干渉するかの確認だから、敢えて舞い散る葉の刃の中へと水球をぶつけていく。水球は葉の刃に切り刻まれ、徐々に水量が減っていく。葉の刃の勢いも落ちていっている。これはお互いの魔法が打ち消されてはいないけど邪魔にはなっているじだな。
「うーむ、完全に相殺される訳じゃないけど、威力が落ちるな」
「アルの方もか。これだと出來れば同時使用は避けたほうがいいか……?」
「魔法同士の相って気もするけどなー? 複合魔法とかありそうじゃない!?」
「それはあるかもな。水魔法と樹木魔法の相はよく分からんが……」
確かにゲームによっては複數の屬の魔法によって別の魔法になる事もある。ハーレさんの言う事も可能はない訳じゃないか。葉と水は相微妙だけど、樹木魔法にが関わるものがあるなら相良いんじゃないだろうか……? 他にはハーレさんの土魔法……。試してみる価値はあるか?
「ケイさん、威力は弱いけど私の土魔法と試してみようー!」
「お、ちょうど俺もそう考えてたところだ」
「そうか。ハーレさんも魔法あるんだな」
ハーレさんは理がメインだけど、聞いている限りでは不向きなだけで魔法自が発出來ない訳じゃない。実戦でいきなり使うならともかく今使うだけなら問題ないだろう。
「それじゃ早速行くよー! 『アースクリエイト』!」
<行値1と魔力値4消費して『水魔法Lv1:アクアクリエイト』を発します> 行値 21/23(−1): 魔力値 38/46
ハーレさんの土魔法『アースクリエイト』によって空中に土が生される。塊になっている訳ではなく、そこら辺に普通にある土だ。生位置は任意で指定出來るけど、分かりやすく空中に設定したのだろう。その魔法産の土に重なる様に俺も水を生する。
<『複合魔法:マッドクリエイト』が発しました>
「うお!? 泥になった!?」
「やった、大功!」
「ほう、こんなのもある訳か」
2つの魔法が重なった瞬間『複合魔法:マッドクリエイト』へと変化し、そしてただ地面に落ちていった。複合魔法になった瞬間に制の難易度が跳ね上がって制しきれなくなった。こりゃ水の作だけじゃ無理なのか? 報不足だな……。
それにしてもやっぱりオンライン版はオフライン版から々な要素が追加されまくってるな。これ、ソロでも発可能なんだろうか……? それとも他のプレイヤーとの協力が必須か……? 他の魔法を覚えてみないとそれは検証も出來ないか。
「とりあえず相次第では邪魔にもなるし、強力にもなるって訳だな」
「そうみたいだな」
とりあえず今ある魔法の組み合わせを全部試してみたけれど、現狀では俺の水魔法とハーレさんの土魔法でしか複合魔法は発しなかった。その中で一応制のしやすさの法則はなんとなくだけど分かったのが収穫だな。
他の複合魔法が今後どうなるかは取得する魔法次第なのだろう。とりあえず、ハーレさんの魔力値が低いので普段は封印だな。複合魔法はここぞという時の決め技だ。
「んー? ちょっと気になったんだけど、土魔法の『アースクリエイト』って種類が選べるみたいなんだけど、ケイさんの水魔法はどう?」
「……種類が選べる? 水魔法にはそんなのないけど、土魔法にはそんなのあるのか?」
「えっとね、砂、土、石から選べるようになってるよ!」
「そういう事か。確かにどれも土魔法って言えば土魔法か。魔法によっても々違いそうだな」
「あっ! これで投擲用の石、作れないかな!?」
「ほう、それは試してみる価値はありそうだな」
土魔法で石が作れるのであればそれもありだろう。多分それなら魔法攻撃認定だし。あれ、でも投擲攻撃の威力判定ってどうなるんだ……? 巣にある投擲のダメージボーナスは……?
「……ハーレさん、投擲ってスキルありとなしじゃダメージ判定違うよな?」
「そうだよー! 命中補正とダメージ補正かかってるからね。そういう能じゃなきゃスキルの意味ないしね!」
「……よし、魔法産の石で一回試してみようか」
「なるほど、なんとなくケイが考えてる事が分かったぞ。投擲のダメージ補正と魔法そのものの威力補正の重ねがけが出來るかどうかだな?」
「おう、そういう事だ」
「あ、そっか! ダメージ補正が別々にかかるから……」
「とりあえず試してみよう」
<行値1と魔力値4消費して『水魔法Lv1:アクアクリエイト』を発します> 行値 22/23(−1): 魔力値 42/46
<行値を4消費して『水の作Lv4』を発します> 行値 18/23(−1)
<練度が規定値に到達したため、スキル『水の作Lv4』が『水の作Lv5』になりました>
<同時作數が2から3になりました>
という事で再び水球の準備。そしたら水の作のLvが上がった。よっしゃ、行値の消費は減らなかったけど、同時作數が増えた! これでアクアボールが3連発になったぞ。
「ケイさん、行くよー! 『アースクリエイト』!」
ハーレさんの手に土魔法により、小石が生されていく。これなら確かに投擲に使えそうだ。まだ『魔力集中』を取得していないハーレさんの投擲では俺の水魔法は破れないはずだけど、果たしてどうなるか?
「行っけー! 『投擲』!」
ハーレの手から魔法産の小石が放たれ、あっさりと表面を突き破り、水球の中へとり込む。ふむ、中々の威力。魔法を突破するだけの威力はあると。ただの小石が弾かれたことを考えれば良い結果だろう。
「んー? 普通に投げた時と対して変わらないかな!」
「俺の水球を破ってる分だけ、魔法攻撃に対しては威力は上がってると思うぞ」
それでもハーレさん自は期待通りの威力ではなかったのでし殘念そうである。多分もっとハーレさんの魔力が多ければ威力も増すんじゃないか? もしくは投擲そのものの威力アップだな。とりあえず無駄ではない。それに、これは下手したら『魔力集中』も上乗せ出來る可能も……。
「やっぱり魔法は後回しだねー! 先に『魔力集中』だー!」
「ま、そうなるよな。ハーレさん、俺はちょっとアルに相談があるから的だけ置いておくけど、いい?」
「お、何か悪巧みだね! 私はそれでいいよー!」
「まぁ悪巧みと言えば悪巧みだけど……」
まだ水球の効果時間も殘っているので、そのまま置いておく。というか魔法産の小石の投擲では複合魔法は発しないんだな。あれは直接、魔法同士を重ねないと駄目ってことか。
「で、アル。ものは相談なんだが」
「今度は何を思い付いたんだ? 悪巧みってのは否定してなかったけどよ?」
「まぁ相手にとったら悪巧みでしかないからな」
「この場合の相手といえば、あれか……。よし、詳しく聞かせろ」
「そう來てこそ、アルだな!」
これからアルと作ろうとするの質を考えれば、使われるヤツにとっては悪巧み以外の何でもないだろう。さーて、覚悟しとけよ。お前のその素早さ、封じてやるからな!
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