《Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜》第75話 ヒノノコリベンジ戦 下

ヒノノコの殘りHPは約1割ちょっと。あとしだが、倒す直前というのは強力な技が來る可能が高いから要注意である。それを示すかのように先程まで暴れていたヒノノコが暴れるのをやめていた。

「……おい、なんか様子が変だぞ?」

「なんか真っ赤に赤熱してんな?」

真っ赤なを纏い始めたヒノノコが、俺の水球を部から突破した。この赤いのエフェクトって、もしかして……?

「……もしかして『自己強化』まで持ってたのかな?」

「ヒノノコ、々持ち過ぎじゃない……?」

「みんな! あとしだから頑張ろ!」

「ま、そりゃそうだ! ここまで來て負けられるか! アル、準備してたあれ使うぞ!」

「おうよ! 任せとけ!」

「他のみんなは総攻撃の準備! 次で仕留めるぞ!」

ヒノノコへのリベンジももう大詰めだ。ここまで追い詰めて負けられるか!

「ヨッシさん、隙を作ってくれ!」

「うん、分かったよ。ハチ3號、『毒針』!」

ヒノノコの意識が最後の1匹のハチに向き、突進していく。そして瞬殺であった。明らかにきが鋭くなっている。これは時間をかけるのは得策じゃないな。ヒノノコの『自己強化』の効果切れを待とうなんて思ったらその間に倒されかねない。全力で仕留めるしかない!

<行値1と魔力値4消費して『水魔法Lv1:アクアクリエイト』を発します> 行値 13/23(−1): 魔力値 36/46

<行値を4消費して『水の作Lv5』を発します> 行値 9/23(−1)

今の狀態だとほぼ焼け石に水だろうが、アルがあれを使う隙さえあれば良い! この狀態だとあれも長くは持たないだろうから時間との勝負だ! よし、もう一度水球の中に閉じ込めた。このまま地面付近まで下ろしてやる!

「ケイ、よくやった! 俺に任せとけ!」

そう言ってアルは2本の作していく。取り出したのは鹿の皮の周囲をアルのった対ヒノノコ捕縛用のである。ちょっと説明し辛いが、変則的な網代わりとでも言うようなを2つ用意した。材料の鹿の皮を俺のコケで覆ってあるので耐火もバッチリだ。

水月さんの罠発言から発想を得て、対ヒノノコ用にアルと相談して用意しておいたものである。きが素早いのは分かっていたから、きを止める手段は必須だったからだ。まぁこの狀態のヒノノコ相手に、どこまで持つか分からないけども……。

アルのる2つのそれでヒノノコを挾み込む様に捕縛し、2つの皮をい合わせてヒノノコをコケと水で満たした2枚の皮の中に完全に閉じ込める。俺の水もある程度部に殘しつつ、邪魔にならない程度に排出し作を切る。作したままじゃ総攻撃に移れないからな。

「思った以上に暴れるし、こりゃ長くは保たないな。とりあえずダメ押しで『縛』!」

皮で捕獲したヒノノコを皮の上からでグルグル巻にしてきを完全に封じる。この為に取って貰ったアルの捕縛用スキル『縛』。その名の通り、を使って捕縛する事に特化したスキルだ。アルの言う通り長くは保たないだろうが、大技を叩き込むだけの隙があればそれでいい!

「ケイさん、複合魔法行くよ!」

「おうよ!」

「『アースクリエイト』!」

<行値2と魔力値12消費して『水魔法Lv2:アクアボール』を発します> 行値 7/23(−1): 魔力値 24/46

<『複合魔法:マッドストライク』が発しました>

アクアボールを起點として、アースクリエイトが混ざった事により複合魔法が発する。元々澄んでいたアクアボールは土や石を多く含み、濁ったへと変化している。きの取れないヒノノコに3連発の魔法が打ち込まれていく。水の衝撃とその後に続く多數の土や石による追撃。衝撃としては3発どころの話ではないだろう。

複合魔法の制に関しては同Lvの魔法を複合魔法化すると難易度が跳ね上がるが、違うLvの組み合わせなら高Lvの方の魔法の制し難しくなるくらいだった。作権は高Lvの方の魔法の発者に移るらしい。

だがそれでも『自己強化』によりステータスが上がっているのか、ヒノノコを仕留めきれない。くそ、なかなかしぶといな。

「ちっ、もう保たねぇ! 突破されるぞ!」

ヒノノコはアルの捕縛を強引に突破し、出する。その一瞬にヒノノコを覆う赤いが強烈にったが、その直後には消えていた。ヒノノコにとっては最後の強烈な一撃だったのだろう。それを捕縛を破らせるのに使わせられたのは大きい。

「これで終わって! 『魔力集中』! 『雙爪撃』!」

そしてそこに溫存していた『魔力集中』を使い、サヤの持つ連撃以外の単発での最大威力を誇る『雙爪撃』がヒノノコに直撃する。だが、それでも僅かにHPが殘ってしまう。いや、これはもしかして1度はHP1で耐えるとかそういう類のスキルか……? もう弱りきってはいるが、ヒノノコは逃亡を図ろうとする。最後の力を振り絞っての行だろう。陥沒した地形に向かって逃げようと盛大にジャンプした。くそっ、最後の最後で逃げるのかよ、ヒノノコめ!

「あっ!?」

「殘念、逃げれるとでも思った? 『斬針』!」

サヤの追撃は間に合わず逃亡を許してしまったが、タイミングを図っていたのか、狙い澄ましたかのようにヒノノコの眼前へと即座に移したヨッシさんがトドメの一撃を加えた。もはや『自己強化』効果も切れているヒノノコに防ぐは無かった。頭部を切り飛ばされたヒノノコは力なく落下する。

ヨッシさんは最初に何も出來ずにただ仕留められたというのが悔しかったのだろう。その最後のトドメの言葉には喜びが混ざっているように見える。

「ヨッシさん、よくやった!」

「ヨッシ! やったねー!」

「ヨッシ、ナイスだよ!」

「……で、本當に倒せたんだよな……? 落ちていったけども」

「……あ」

そしてその時、何かが発するような轟音と共に目の前にある陥沒した地形の一部が崩れ去り、下へと降りられるような道が出來上がった。どうやら、落ちていったヒノノコが発したらしい。なるほど、落ちていったのはボス戦の特殊演出か!

<ケイがLv7に上がりました。各種ステータスが上昇します>

<Lvアップにより、増強進化ポイント3、融合進化ポイント3、生存進化ポイント3獲得しました>

<群集クエスト《地図の作・灰の群集》のエリアボスが撃破されました>

<『始まりの森林深部・灰の群集エリア2』にて『ヒノノコ』が撃破されました>

<初回撃破により『ヒノノコ』が殘滓となり弱化します>

<エリアボス『ヒノノコ』の初回撃破報酬として、増強進化ポイント6、融合進化ポイント6、生存進化ポイント6獲得しました>

<規定條件を満たしましたので、稱號『ヒノノコを解放したモノ』を取得しました>

<『進化の軌跡・火の欠片』を5個獲得しました>

うおっ!? 一気に々來たな! エリアボスの討伐は別枠扱いになるのか。発見は普通の黒の暴走種と変わらなかったのにな。これはあれか、発見しただけではボスとは教えませんよって事か?

まぁいいか。疲れたけど、これで倒せた事は確定だ!

「よっしゃー! リベンジ大功!」

「結局、ベスタさんから貰った『進化の軌跡・水の欠片』は使わなかったね」

「まぁあれは最終的な切り札だし、貰いだからなぁ。絶対に使えとも言ってなかったしさ」

「ベスタさんなら、むしろ良くやったとか言ってくれそうだよね!」

「確かにな。むしろ『魔力集中』と『自己強化』の報にお禮を言わないとな。あれなければ絶対に勝てないわ……」

「……魔法も魔力集中も自己強化も全部使ってくるとかね……。ヒノノコ強かったー!」

リベンジ戦はここで俺たちの勝利という形で終わりを迎えた。大半の手札を切ったとはいえ、最大の切り札は使わずに済んだのは良かった。あれはベスタに會った時にでも返しておくか。……なんとなく要らんと言われそうな気もするけどな。

<規定條件を達しましたので、群集クエストを開始します>

あ、群集クエストが始まった。って事は、必要な不種の人數は揃っているって事か。休憩がてら、新しい群集クエストの演出を見ていこう。流石にすぐに他に移する気が起きないからな。

とにかく目標達! リベンジ戦は大功って事で良いだろう!

【ステータス】

名前:ケイ

種族:水陸コケ

所屬:灰の群集

レベル 4 → 7

進化階位:・複合適応種

:水、土

:複合適応

數 1396/1500 → 1396/1800

魔力値 24/46 → 24/52

値 11/24 → 11/27

攻撃 13 → 19

 21 → 27

俊敏 12 → 18

知識 24 → 33

用 24 → 33

魔力 32 → 46

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