いや『群化Lv3』をちょっと甘く見ていたよ。手によるピンポイント指定って超便利。今まで一発蕓・り以外では殆どLv1ばっか使ってたけど、これはさっさとLvを上げておくべきだった。

行値の消費量は増えたんだけど、その分1回の使用で長距離進めるようになったのと、最小限の群數に抑えられて『群化解除』を使用する頻度が低くなったのが大きい。

今までは毎回100〜400とか群化して、長距離移する時はすぐに群數の上限行くから割と頻繁に解除が必要だったけど、Lv3で毎回10とかまでに減らせたからね。これだけなければ、群化の可能範囲外に出るまで解除しなくても群數が圧迫されることも無い！

今日の移には群化をガッツリ使ったので本日分の融合進化ポイントを3確保した。今の総ポイント數は増強進化ポイント56、融合進化ポイント46、生存進化ポイント45だね。後で何かスキルを取得してみるか、それとも溫存しておくか微妙に悩むところ……。

それにしても群化Lv3がこれだけ便利になるなら、一発蕓・りから『群化解除』を外しても……。……ありかもしれないけど、今回のはそれで練度稼げてなかったんだからよっぽど急ぐ時以外は一発蕓・りは使用止にしておこう。便利だからって頼り過ぎは駄目。

『一発蕓・り』

登録容：『群化Lv3』・『群移Lv3』・『群化Lv3』・『群移Lv3』・『群化Lv3』・『群移Lv3』・『群化Lv3』・『群移Lv3』・『群化Lv2』・『群移Lv2』

まぁ登録だけはしておくけども。『群化解除』は登録せずに手発にしておこう。さて、出発だ！

「よっしゃ、到著！」

思った以上に移の効率が上がっていたので、エンの場所まではそれほど時間はかからなかった。一発蕓・りは便利だけど、やっぱり頼り過ぎは良くないな。そういや一発蕓大會はいつやるかな？　明日アルがログインして変異進化が終わってからやろうか。よし、そうしよう。

それにしても流石は群集の拠點となっただけはあるな。時折遭遇するくらいだったプレイヤー達が沢山集まって來ている。ちらほらとボスの殘滓の討伐を目的とした野良PT募集の呼びかけもちらほらといるな。そりゃ新エリアにはみんな行きたいだろうし、固定PTを組んでる人ばっかりじゃないだろうから當然の流れか。

お、ハーレさん発見。向こうも気付いたのか駆け寄ってくる。

「ケイさんもこっち來たんだね！」

「まぁな。ハーレさんもこっちに來てたか」

「うん！　ヨッシとサヤとこっちで待ち合わせしてたんだ！　ケイさんも一緒にどう？」

ハーレさんはヨッシさんとサヤと待ち合わせか。うーむ、折角のおいだけど今日はちょっと々試したいからな。邪魔って訳じゃないけど、正直々とどうなるのか未知數なので今回は実験が終わるまではソロできたい。

「あー、ちょっとあの窟で々と実験してみたいから、とりあえずソロでくよ」

「そっか！　何か々思いついてるって事だよね！？」

「まぁそうとも言う」

「それじゃ報期待してるね！　あ、そうだ。個人的な事なんだけど次の土日はログイン出來そうにないんだ……」

「あらま、そうなのか。折角の土日なのにな」

「そうなんだけど、私の意思じゃどうにもならなくてね……」

ハーレさんは土日に何かリアルで用事でもあるんだろうな。この言い方だとハーレさん的には不本意っぽいじではあるけども。まぁそれぞれにリアル事もある訳だし、ログイン出來ない日もあって當然の事だ。

お、ヨッシさん発見。

「あ、ハーレ見っけ！　ケイさんも一緒なんだね」

「ヨッシ！　やっほー！　あれ、サヤは？」

「サヤならあっちだよ」

ヨッシさんが指で指し示す代わりに、針である方向を指し示す。……なんかクマの群れが出來ている一畫があるぞ……？　なんだあれ？

「なんか、他のクマのプレイヤーに捕まっちゃったみたいでね？　今、昨日の氷狼戦とそれまでの移の件で質問攻めになってるよ」

「なるほどね。適當に誤魔化して來ればいいのに」

「そういうの、サヤは苦手だからね」

「……そういうヨッシさんは？」

「私？　既に逃亡済み！」

「あ、そうですか」

しっかりしているヨッシさんだった。まぁ昨日は観戦してた人も多かったし流を求めてくる人が居てもおかしくもないか。一番參考になるのは同じ種族の強い人だしな。

……俺はむしろ他のコケのプレイヤーに會ってみたい。クジラの人が灰の群集以外にもいたんだし、いるとは思うんだけどな。でも他の群集所屬とかならまだ會えるとも限らないか……。

まぁそれは今考えても仕方ない。バタバタしてて聞きそびれていた事を今のうちに聞いておこう。

「そういや、ヨッシさん、昨日の氷狼戦の時の……毒魔法でいいのかな？　あれってどんな風に取得したんだ？」

「あ、あれはね、他の作系とはちょっと取得方法が違うみたい。3種類の毒が氷狼にった瞬間に稱號『毒を扱うモノ』が取得になったんだよね」

「……もしかしてスキルで複數の毒を扱う事が取得條件か……？」

「多分そうだと思う。でもなんとなくだけど、他の作系と同じような手段でも取れそうな気はするんだよね」

ふむ。種族固有の『の作』っていう例外もあるんだし、作系スキルもによってはまだ未発見の取得條件もあるんだろう。今までで分かってる取得方法だと、自然の毒を使うには……うん、毒ありの植でも黒の暴走種に食わせたらなんとかいけるか……？　食わせるのに苦労しそうだけど。

でも毒持ちの植とかあんまり知らない。『識別』のLvを上げるとか『看破』を手にれれば毒を持ってる植とか見分けられたりしないかな？

「ハーレさんの『危機察知』で毒持ちの植とか分かったりしない？」

「私にとっての毒は分かるけど、それが黒の暴走種に効くかは分かんないよー？」

「あーそれもそうか。まぁ、今度試してみようぜ」

「そうだねー！　毒アイテムが手にったら泥と混ぜてみようっと！」

なんか新たなハーレさんの弾の候補が出來たみたいである。うん、それもありだよな。あ、もしかたら地図作の素材詰め合わせには毒持ちの植とかもあったかもしれない。そういう可能があるなら次の機會があれば素材詰め合わせもありかもしれないね。

あ、クマの集団の中から見覚えのあるクマが出てきた。あれはサヤだな。

「やっと解放されたよー。あ、ケイも來てたんだね」

「私達は3人でこれから練度上げのつもりなんだけど、ケイさんもどう？」

俺の知らない間に3人で予定が決まっていたって事はリアル側で予定を決めてたじか？　まぁ今日の俺はソロで実験の予定だしな。今日はそういう気分。あと、単純に新エリアに本格的に進出する前に々とまだ未使用の手札を確認しておきたいんだよな。

「ケイさんは今日はソロで実験するんだってさ！」

「……またケイは々と思い付いてそうかな？」

「ケイさん、今度は他のプレイヤーを轢かないように！」

「大丈夫だって。『常闇の窟』で実験予定だし」

あそこならまだ人もないだろう。場合によっては俺達のPT以外はまだ足を踏みれていない可能もある。……ベスタ辺りなら行ってる可能はなくもないか。まぁない事は間違いないだろう。

「……そういえばケイ、昨日の報酬で『暗視』を選んだとか言ってたね」

「えーと、暗視、暗視……。えっ？　作系スキルより必要ポイント高いよ？」

「あ、ホントだ！　生存進化ポイント25は厳しいね！」

みんなしてスキル取得一覧を眺めていた。必要ポイント數とか考えなかったけど、そんなにポイント必要なのか。これは期待が高まるね。そしてポイントは多く必要だけど、みんな取得可能なスキルって訳だな。あとは暗視がどれだけ通用するか、こればっかりは試してみないとわからない。

「俺単獨なら気付かれない可能もあるし、折角選んだ『暗視』の能確認もしたいからな。あと纏屬進化の実験もしてくるつもり」

「その容なら確かにソロの方が向いてるかな」

「ケイさん、後で報お願いねー！」

「今度はどんな事をやらかすのかな、ケイさんは」

「あー、それならPTだけでも組んでおくか？　會話自は出來るしな」

「それもそうだね！　そうしようー！」

という事でPTを結して、俺だけ単獨行となった。黙々と一人でやってもいいけど、會話が出來る方が良いもんな。まぁ気付かれずに窟の中へと行くのが目的だから、俺は迂闊には喋れないけど。

「それじゃちょっと『常闇の窟』まで行ってくるわ！」

「「「いってらっしゃい！」」」

3人に見送られながら、出発する。さてどれだけの々な事が出來るかな？　暗闇特有のコケでも生えてればいいな。それを群化した時に、水中のコケを群化した時みたいに何かスキルが取得出來ればなお良し！

まぁ今回は未知の要素が多いので死ぬ可能も否定できない。まぁゲームなんだし1回はデスペナで経験値減は無いし、死ぬ事については気にしなくても良いや。

「あ、昨日の氷狼戦のPTだ！」

「あっ！？　また見つかった！？」

「とりあえず個別に逃亡！　いつもの崖に集合で！」

「みんな、頑張れよ！」

「ケイさん、いつの間にあんなとこまで！？」

「あー！　ケイさんだけ速攻逃げた！？」

「ケイ、そこは全力を出すところなのかな！？」

うん、々言われてるけど気にしない。今こそ登録し直した一発蕓・りを使う時！　報に飢えてるプレイヤー達から逃げるには仕方ないんだよ……。みんな頑張れよ！　俺は『常闇の窟』へ行くぜー！