《【書籍二巻6月10日発売‼】お前のような初心者がいるか! 不遇職『召喚師』なのにラスボスと言われているそうです【Web版】》第202話 舞浜は東京じゃねぇ
「ともだちメダルはログインボーナスで配られていたのね……」
モンスターを友達にするのに重要なアイテムである【ともたちメダル】。メダモン博士から何の説明もなかったが、ログインボーナスで貰えるようだ。
メニューを開き、試しに一枚取り出してみる。
「あら……ちょっと懐かしいかも!」
手に直徑4cm、厚さ8mmほどのメダルが握られる。
中央部分がプラスチックで出來ており、それを囲うようにダイキャストのリングが嵌められている、結構凝った作りの、重厚あるメダル。
それを手に持った瞬間、い頃の記憶が蘇る。
「そういえばこのメダルの玩、私も持ってたかもしれないわ。妹がしがるから殆ど上げちゃったけど」
ヨハンがメダモンを楽しんでいたのは稚園から小學校2年生くらいまで。
まだまだい年齢だったので、父親もともだちメダルのった食玩やガチャガチャを買ってくれていた。
ただ妹の方がメダモンが大好きだったので、よく「お姉ちゃんのヤツの方がいい!」と泣いて喚くことが多かった。
そういうときは、自分からメダルを妹に渡していたのだ。
一見ヨハン側が可哀想に思えるが、メダルを渡した後の妹の笑顔が大好きだったので、ヨハンはそれで良かったのだ。
姉あるあるを思い出しながら、懐かしさに目を細めるヨハン。
「あっ、ヨハンさーん!」
研究所から出ようと歩いていると、り口の辺りから見知った顔が聲をかけてきた。
笑顔で駆け寄ってくるのはゼッカ。
「ゼッカちゃん? 家の用事はもういいの?」
「はい。先ほど帰宅しました! それで、ミュウからヨハンさんがついにメダモンイベントに參戦したと聞きまして! 一緒に遊びたくてログインしたのです!」
「それは良かった。何から始めたらいいのか、よくわからなかったのよね」
「あ~意外と不親切ですからね~このコラボ」
などと會話をしつつ研究所を出る二人。
そして出るなり、ゼッカは地図のようなアイテムを取り出した。
「それは……地図?」
「はい。有志で作された地図ですね」
ゼッカは頷いた。
「このイベント……ジェネシス・オメガ・オンライン・ゴー。通稱GOOGO(ジーオーオージーオー)と呼ばれているんですが」
「言い辛い言い辛い」
アルファベット略するならせめて三文字以にしてくれと思うヨハン。四文字以上だと最近は覚えられなくなってきている。
老化ではないと思いたい。
「初めこそ『メダモンが全然出ない! ない!』と大荒れだったんですが、見知ったモンスターを集めていく楽しさに次第にそんな意見も薄れていき……。いつしか友達図鑑コンプリートを目指して、ガチ勢たちが本気を出し始めたんですよ」
「それじゃ、この地図はそのガチ勢の人たちが作ったってわけね」
「はい!」
凄いわねぇ……と呟きつつ、ヨハンはその地図に目を落とす。
それはこの第1.5層メガトウキョウの全図(簡易的な東京都の地図だった)と、要注意モンスターの要點がまとめられたものだった。
中央にはこの東京駅、そしてメダモン研究所が描かれている。
そして、東京駅から円形にびているのは。
「山手線みたいね」
「はい。この先の皇居……GOOGOでは【ふれあいパークエリア】という初心者用のエリアなんですけど、そこを囲うようにぐるっと一周してますね」
「へぇ」と心しつつ地図を見れば、新宿と渋谷、そして秋葉原には駅があるらしい。
「電車で移できますよ!」
「うぅん……毎日乗ってるからあまり心躍らないわね」
ただここから反対側の【新宿迷宮】や【恐怖都市渋谷】へ行くときには重寶するらしい。
後々使うこともあるだろう。
「それでヨハンさん。提案なんですが、これから二人でどこかに行きませんか?」
「ええ、いいわよ」
「やった! それじゃ、どこにしましょうか」
「どこでもいいわよ。ゼッカちゃんオススメある?」
ヨハンの問いに、ゼッカはう~んと唸ってから答える。
「いくつか候補がありますね。まずメダモンイベントの醍醐味、友達ゲットの練習がしたい、メダモンを見たいというなら、この先にある皇居……改め【ふれあいパークエリア】に行くのがいいと思います」
「ふむふむ」
「それとも、まだ全友達図鑑に登録されていないモンスターを狙うなら……【舞浜シンデレラ城】のブラックマウスですかね」
「ブラックマウス!?」
「別名黒い悪魔。単純に戦闘力が高くて友達化が達されていないんです」
「聞いただけで背筋がぞくぞくしてきた……」
GOOGOは開始から既に一週間経ったイベントである。にもかかわらず強すぎて友達になれていないモンスターは、流石に手に余るのではと思うヨハン。
このイベントはただ倒せばいい訳ではないからだ。
「シンデレラ城の周りは他にもネズミモンスターが沢山出ますよ】
「う~ん。普通に初心者向けの場所で、友達ゲットの練習をしようかしら」
「でしたらあっちのふれあいパークエリアですね。あと一時間もすればレイドも始まるので、道すがら友達化の練習をしながら進みましょう」
「レイド?」
「はい。日に何度かレイドバトルがあるんですよ。もちろん、倒せば友達にすることができます。報酬もおいしいので、積極的に參加した方がいいですよ」
「そう、わかったわ」
「さっ。それじゃ行きましょう!」
ご機嫌なゼッカに手を引かれ、ヨハンは現実世界で言うところの皇居、【ふれあいパーク】へと足を踏みれた。
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