《【書籍化】俺は冒険者ギルドの悪徳ギルドマスター~無駄な人材を適材適所に追放してるだけなのに、なぜかめちゃくちゃ謝されている件「なに?今更ギルドに戻ってきたいだと?まだ早い、君はそこで頑張れるはずだ」》01.悪徳ギルドマスター、部下を追放する
『今日からもううちに來なくていいぞ、【アクト・エイジ】くん。君はこのギルドに必要のない、無駄な人間だからなぁ』
俺、アクトに追放を言い渡したクソ上司の言葉だ。
『そんな! 俺はこのギルドに長年貢獻してきたつもりです! いきなりクビだなんてひどいです!』
『無駄な人間を雇っておく余裕はないのだよ。さっさと荷をまとめてでていきたまえ』
『そんな……この先、俺はどうすればいいんですか?』
『知るものか。貴様はもう、このギルドの人間じゃないからな』
くそギルドマスターの言葉は、數年たった今も、俺の中に殘っている。
あの日、理不盡に俺はギルドを追われた。
だから、俺は決意した。
こんな酷いやつには、絶対になるものかと。
★
「今日からもううちに來なくていいぞ、【ケージ・バロン】。貴様はこのギルドに必要のない、無駄な人間だからな」
ギルドマスターの部屋にて。
執務機の前に座る俺を、青い顔をして、冒険者ケージが見ている。
「そんな! おれはこのギルドに長年貢獻してきたつもりです! いきなりクビだなんてひどいです!」
ケージは青い顔をして、ギルドマスターである俺にぶ。
「無駄な人間を雇っておく余裕はないんだ。さっさと荷をまとめてでていけ」
世の中のどんなものにも限りがある。
金もそうだが、人材もだ。
必要のない人間をいつまでも手元においとくのは、無駄というものだ。
數年前、俺を追放したクソ上司も、こんな気分だったんだろうか。
「そんな……この先、おれはどうすればいいんですか?」
気落ちするケージに、俺は平坦な調子で答える。
「鍛冶師ギルド【戦神の槌】、王都本部の副部長のポストを用意した。そこへ行け」
「おれは他につてもないし、両親もいないし、冒険者をクビになったら路頭に迷って……って、え?」
ケージがぽかんとした表で、俺を見やる。
「あの……アクトさん? 今、なんて?」
「知り合いの鍛冶師ギルドマスターが、使える人間を探していた。貴様はこのギルドで鍛冶スキルをばし、一定以上の水準に達している。新しい場所でその腕をいかんなく発揮しろ」
俺は隣で控えている、書のを見やる。
「【フレデリカ】、こいつに資料を渡してやれ」
「かしこまりました、マスター」
青い髪で、給仕(メイド)服を著た年若いだ。
フレデリカは手に持っていたファイルを、ケージに手渡す。
「貴様、今度結婚するんだったな? ならこんな冒険者なんて不安定な仕事にいるより、管理職となって定額の給金を貰ったほうが無駄もなく効率的だろ。給金は今の三倍だ。引っ越し代を気にしているのか? 必要経費なんだからウチが出すに決まってるだろ」
ケージはファイルを見て、ふるふると震えている。
「今抱えている仕事は、他の奴に引き継ぐようもう通達は出した。さっさと出ていけ」
「アクトさん! ありがとうございます! おれのために……こんなによくしてもらって……」
「勘違いするな。貴様のためではない。うちは冒険者ギルドだ。鍛冶師は必要ない。無駄な金を払うのはコストの無駄だし、おまえも自分の持つ才能をこんなところで腐らせておくのも社會全の無駄だ」
滝のような涙を流しながら、ケージが何度も頭を下げる。
「ごめんなさい……おれ、まだこのギルドとあなたに、何も返せていないのに……」
ケージが述懐する。
「使えないって前のギルドを追放されて、途方に暮れていたおれを雇ってくれて……自分でも気づかなかった鍛冶の才能を見出して、のばしてくれたのに……」
俺には【他人の才能を見抜き、育する】という才能があった。
ケージは自分の鍛冶の才能に気づかず、戦闘系の冒険者をしていた。
そんな無駄なことをするなと、俺はこいつを雇い、育てたのだ。
「殘されたもののことなんて考えるな。貴様はもう、このギルドの人間じゃないんだ。気にせず出て行くがいい」
ケージは涙を拭いて、力強くうなずく。
「アクトさん、この恩、決して忘れません! おれ、向こうで頑張って偉くなって、絶対に何百倍にして返します!」
「そうか。期待しているぞ」
「はい!」
ケージは晴れやかな表で、何度も頭を下げると、俺の部屋を出て行った。
「良かったのですか、マスター?」
フレデリカが俺を橫目で見ながら言う。
「ケージはかなり使える人材でしたよ? 置いといて無駄なことはないかと」
「これでいい。あいつはいずれ必ず大する。俺の【鑑定眼】がそう言っている」
俺の【鑑定眼】は、めた才能・びしろを見抜くことのできる、強力な武だ。
「大きな組織のトップにあいつは絶対になる。その時に貸しを返してもらった方が利益が大きいと、合理的な判斷を下したまでだ」
「なるほど、稚魚を外に放流し、ぶくぶくと権力という名の脂をにつけたあと、マスターが味しいところを後からかっさらうわけですね。さすがマスター、見事な悪徳ギルマスっぷりです。服いたしました」
一切の表を変えないまま、フレデリカが拍手する。
「ところでフレデリカよ」
「なんですマスター?」
「なぜケージは俺に謝してたんだ?」
俺は自分のためにケージを追放したつもりだったのだが、どうしてか彼は涙を流して頭を下げていた。
「さすがマスター。見上げた悪役っぷりです」
「ほめてるかそれ?」
「ええ、もちろん。アクト様は素晴らしいギルドマスターだと、わたしは思います」
くそギルドマスターの言葉は、數年たった今も、俺の中に殘っている。
あの日、理不盡に俺はギルドを追われた。
だから、俺は決意した。
こんな酷いやつには、絶対になるものかと。
……もう二度と、俺と同じような人間を出してたまるものかと。
だから、俺は作ったのだ。
ギルド【天與の原石】。
世の中から不用と追放されたやつらを集め、育て、そして世に放つ。
被追放者たちの、寄り合い(ギルド)を
【※読者の皆様へ】
「面白い」「続きが気になる」と思ってくださったら広告下の【☆☆☆☆☆】やブックマークで応援していただけますと幸いです!
闇墮ち聖女の戀物語~病んだ聖女はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~
闇墮ちした聖女の(ヤンデレ)戀物語______ 世界の半分が瘴気に染まる。瘴気に囚われたが最後、人を狂わせ死へと追いやる呪いの霧。霧は徐々に殘りの大陸へと拡大していく。しかし魔力量の高い者だけが瘴気に抗える事が可能であった。聖女は霧の原因を突き止めるべく瘴気內部へと調査に出るが_______ 『私は.....抗って見せます...世界に安寧を齎すまではッ...!』 _______________聖女もまた瘴気に苛まれてしまう。そして黒騎士へと募る想いが瘴気による後押しで爆発してしまい_____ 『あぁ.....死んでしまうとは情けない.....逃しませんよ?』
8 69妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~
あらすじ:主人公の両親は事故によって死んだ。主人公は月影家に引き取られそこで剣の腕を磨いた。だがある日、謎の聲によって両親の事故が意図的に行われたことを教えられる。 主人公は修行を続け、復讐のために道を踏み外しそうになった主人公は義父によって殺される。 死んだはずの主人公を待っていたのは、へんてこな神様だった。生まれながらにして黙示録というチートスキルを持っていた主人公は神様によって、異世界へと転移する。そこは魔物や魔法ありのファンタジー世界だった。そんな世界を主人公は黙示録と妖刀をもって冒険する。ただ、主人公が生まれ持ったチートは黙示録だけではなかった。 ※★星がついている場所には挿絵があります! アルファポリスで重投稿してます。
8 198クリフエッジシリーズ第二部:「重巡航艦サフォーク5:孤獨の戦闘指揮所(CIC)」
第1回HJネット小説大賞1次通過、第2回モーニングスター大賞 1次社長賞受賞作品の続編‼️ 宇宙暦四五一二年十月。銀河系ペルセウス腕にあるアルビオン王國では戦爭の足音が聞こえ始めていた。 トリビューン星系の小惑星帯でゾンファ共和國の通商破壊艦を破壊したスループ艦ブルーベル34號は本拠地キャメロット星系に帰還した。 士官候補生クリフォード・C・コリングウッドは作戦の提案、その後の敵拠點への潛入破壊作戦で功績を上げ、彼のあだ名、“崖っぷち(クリフエッジ)”はマスコミを賑わすことになる。 時の人となったクリフォードは少尉に任官後、僅か九ヶ月で中尉に昇進し、重巡航艦サフォーク5の戦術士官となった。 彼の乗り込む重巡航艦は哨戒艦隊の旗艦として、ゾンファ共和國との緩衝地帯ターマガント宙域に飛び立つ。 しかし、サフォーク5には敵の謀略の手が伸びていた…… そして、クリフォードは戦闘指揮所に孤立し、再び崖っぷちに立たされることになる。 ――― 登場人物: アルビオン王國 ・クリフォード・C・コリングウッド:重巡サフォーク5戦術士官、中尉、20歳 ・サロメ・モーガン:同艦長、大佐、38歳 ・グリフィス・アリンガム:同副長、少佐、32歳 ・スーザン・キンケイド:同情報士、少佐、29歳 ・ケリー・クロスビー:同掌砲手、一等兵曹、31歳 ・デボラ・キャンベル:同操舵員、二等兵曹、26歳 ・デーヴィッド・サドラー:同機関科兵曹、三等兵曹、29歳 ・ジャクリーン・ウォルターズ:同通信科兵曹、三等兵曹、26歳 ・マチルダ・ティレット:同航法科兵曹、三等兵曹、25歳 ・ジャック・レイヴァース:同索敵員、上等兵、21歳 ・イレーネ・ニコルソン:アルビオン軍軽巡ファルマス艦長、中佐、34歳 ・サミュエル・ラングフォード:同情報士官、少尉、22歳 ・エマニュエル・コパーウィート:キャメロット第一艦隊司令官、大將、53歳 ・ヴィヴィアン・ノースブルック:伯爵家令嬢、17歳 ・ウーサー・ノースブルック:連邦下院議員、伯爵家の當主、47歳 ゾンファ共和國 ・フェイ・ツーロン:偵察戦隊司令・重巡ビアン艦長、大佐、42歳 ・リー・シアンヤン:軽巡ティアンオ艦長、中佐、38歳 ・ホアン・ウェンデン:軽巡ヤンズ艦長、中佐、37歳 ・マオ・インチウ:軽巡バイホ艦長、中佐、35歳 ・フー・シャオガン:ジュンツェン方面軍司令長官、上將、55歳 ・チェン・トンシュン:軍事委員、50歳
8 155俺と彼女と小宇宙とが織り成す宇宙人とのラブコメ
俺、菅原月兎(すがはらつきと)は転校した日にラブレター貰って、宇宙に拉致られる。 この物語の一人一人が他とはちょっと違う歪な愛を持っている。 月兎の自己愛。 マリスの全愛。 エマの純愛。 麗兎、玲浮兎の偏愛。 カリーナの敬愛・・・等々。 そんな彼、彼女達は人とは違う愛を抱えながらも自分の信じる物を必死に守り通す。 本作はそんなハイテンションSFファンタジーです。 *この作品は小説家になろうでも投稿しています
8 135表世界で最弱だったが、裏世界では、最強そして、『二つの選択肢』
下弦 陽人は、いつもの日常を平和の日常を過ごしていたら、小規模の事件が起きた。その事件がきっかけで人類の裏世界を知ることになるが、「さぁ、選択の時間だ」君の選択はどれだ!!
8 51『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』
勇者と魔王の戦い。勇者の仲間であるベルトは、魔王の一撃を受ける。 1年後、傷は癒えたが後遺癥に悩まされたベルトは追放という形で勇者パーティを後にする。 田舎に帰った彼と偶然に出會った冒険者見習いの少女メイル。 彼女の職業は聖女。 ひと目で、ベルトの後遺癥は魔王の『呪詛』が原因だと見破るとすぐさま治療を開始する。 報酬の代わりに、ベルトに冒険者復帰を勧めてくるのだが―――― ※本作は商業化に伴い、タイトルを『SSSランクの最強暗殺者 勇者パーティを追放されて、普通のおじさんに? なれませんでした。はい……』から『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』へ変更させていただきました
8 195