俺が喜ぶ報酬？　なんだろう、自分でも分からん……

まぁ貰えるなら嬉しいけどな！

「ん？　まだあるのか？」

「これはステッドリウス伯爵とレクリア冒険者ギルドからの報酬だ。

金にしようかとも思ったんだが……こっちの方が喜びそうだったからな。

俺やステッドリウス伯爵のコネを最大限使って仕れてやった。謝しろよ？」

そう言ってスパルズはマジックバッグから一振りの刀を取り出した。

「これは！！　マジか！！　もらっていいのか！？」

「目のが変わったな？　お前の子供っぽいところ初めて見たぞ。まぁ喜んでくれて良かったよ」

「ありがとう！　大切に使う！」

そう言ってスパルズから刀をけ取り鑑定してみると、

≪白鵺丸（しらぬえまる）：攻撃力20、裝備者の魔力を通すとその屬に応じた追加屬ダメージを與える。和の國の名匠『二代目國』が制作した一振り≫

「ちょ……とんでもねぇ武じゃねぇか！！」

「お？　阿吽、お前鑑定できるのか？

これはレアリティー赤で所謂（いわゆる）魔刀の部類にる太刀だ。

太刀は使い手がないが、お前の服裝からして太刀も扱えるんじゃねぇかと思ってな」

「ガキの頃にしだけ使ったことがある程度だが……必ず使いこなしてみせるよ！」

「そんなに喜んでもらえると、苦労して用意した甲斐があるな。

まぁ、これからもレクリアを頼むって意味もあるからな？」

「おう！　あ、そういえばプレンヌヴェルトダンジョンが出現した件ってのは？」

「その件については、なお願いもある……驚くかもしれねぇが、聞いてくれ」

「わかった。とりあえず容を教えてくれ」

「実はな、ダンジョンは破壊可能なんだ。

先日スタンピードが起きたろ？　あれはミラルダのＳランクパーティー【銀砂の風】がコアを破壊したことでダンジョンが消滅したんだ」

「そうだったんだな。それで？」

「ダンジョンを攻略しても、コアを破壊しないでほしい……」

「……その意図は？」

「ダンジョンってのは、適切に管理すれば大きな利益を生むことができる。

現にこの1週間で４つのパーティーがレアリティー青の武を獲得し、戦力をばしている。さらに、積極的なダンジョン攻略を行うためにんな街から冒険者が集まってくる。

そうなれば、その近くにある街も潤ってくるわけだ……」

「そうだろうな。人が集まれば金がく」

「その通りだ。それでな、蒼緑平原はレクリアの管轄なんだ。

冒険者ギルドのプレンヌヴェルト支部をレクリア直轄で出すことも決まった。今後レクリアの街だけでなく、獣人村を発展させるためにダンジョンは必要不可欠になる。

破壊されたらこの計畫もパァだ。そこで、破壊しないでほしいってお願いになる。これはＡランク以上のパーティーにしか伝えていない事案だ。他言も無用で頼む」

これに関しては、俺たちにとって最高の結果となっている。

正直ここまで上手く事が運ぶとは思ってもみなかった。そのためし唖然としてしまったが、スパルズは違う意味で捉えてくれたようだ。

「ちゃんと住民に危険がないよう最大限配慮はする！

獣人を守りたい気持ちも分かる。だが……頼む……」

「わかった……スパルズには々世話になってるしな。

スタンピードが起きなければ安全ではあると思う。

冒険者ギルドの支部を早急に作って対応してくれるなら、俺たちはスパルズの意図を汲もう」

「そうか！　助かる！　すぐにでも支部は建設予定だから安心してくれ！」

「おう、よろしくな。んじゃ俺たちはしモルフィアの森で狩りをしてからプレンヌヴェルトに戻るとするよ。

シンクとドレイクはどうする？」

「俺は、できるだけクエストをこなしたいっす。

俺だけＣランクでカッコが付かないってのもあるんっすけど、まだレクリアに迷をかけた分の借りを返せてないっすから」

「わたくしもドレイクに付き添っています。監督も必要ですし」

「わかった。んじゃ二人はレクリアで引き続きクエストをけてくれ。

俺とキヌはし狩りをしてからプレンヌヴェルトに戻ってる」

「了解いたしました」

それから俺とキヌは太刀のを試すために、モルフィアの森でし狩りをしたのだが……白鵺丸の切れ味には驚愕した。

魔力を通して切ってみたら、ビッグスコーピオンのい外骨格がフルーツみたいに切れてしまったのだ。俺もキヌも唖然とし過ぎて、後ろからレッドグリズリーに當たりをされるぐらいには呆けていた。

その後レッドグリズリーも一刀で首とがお別れしていたが……。

本當に凄い武を貰ってしまった。

その後、迷宮帰還でフォレノワールに帰還し、アルスとキヌと共にフォレノワールの改築を行なった。

次の目標は2か月後に行われるクラン対抗の武闘大會だ。余裕をもって移する事を考えても1か月以上時間的余裕がある。

それまでにできるだけ全員がレベルを上げられるようにクエストを行いつつ、ダンジョンの改造を行っていくとしよう！

そうして、6週間の時が流れた。

今晩、22時頃にもう一話投稿予定です！

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