《「魔になったので、ダンジョンコア食ってみた!」 ~騙されて、殺されたらゾンビになりましたが、進化しまくって無雙しようと思います~【書籍化&コミカライズ】》第57話 準決勝前の報共有

シンクの勝利アナウンスが流れると、今日一番の歓聲が上がった。

さすがに準々決勝までもが完封勝利という結果はみんな予想外だったようだ。

だが、リングから戻ってきたシンクは浮かない顔をしている。

「お疲れ、すごい闘いだった。正直かなり驚いたぞ!」

「ありがとうございます。しかし、まだ改善しなければならない所が多く殘った試合でございました」

「十分すげーって思うっすよ! 特にカウンターの功率がやばかったっす」

「あれは、相手があの程度だったからです。ドレイクレベルの攻撃速度ともなるとやはりカウンターの功率は落ちるので、盾でしっかりと防する方を優先してしまいそうです」

「まぁ、そこはびしろがあると思えばいいんじゃねぇか? そういえば、変形巨斧はどうだった?」

「そうですね。変形巨斧自は凄く良い武で、潛在能力はまだまだ高いとじました。しかし私の技がまだ伴っておりません。この武能を発揮しきれておらず、不甲斐ないです」

「凄い意だな。これはお前のために作られた武じゃねぇかって思えてきたぞ」

「はい、進いたします!」

試合が終わり、出場者用のフロアへと戻る時、次の試合に出るであろう男とすれ違った。

「……」

「……」

お互いが無言ですれ違いはしたが、只者ではない雰囲気を出している。あいつはかなり強そうだな。今日からはしっかり観戦もするとしよう。

観客席は満員であるが、選手用の観戦席はスペースこそ狹いものの、別で用意されている。これは選手に観客が押し寄せないようにする配慮らしい。

選手用フロアにある映像用魔導でも観戦可能だが、やはり映像では分からないこともたくさんある。それに、ここからの試合はレベルも高く、見ていて楽しめそうだ。

その日は、そのまま全試合を観戦した。ネルフィーだけは途中から明日の対戦相手について報収集をしに行ってくれている。

すべての試合が終了した後、配當金をけ取ってから『歌う小犬亭』へと戻り、ネルフィーが帰ってくるのを待ってから報共有を行なった。

「さて、話題としては2つだな。まず明日の試合の先鋒は誰がやるか、だが……」

するとキヌに袖を引っ張られた。

「明日は私にやらせて」

「やる気だな、キヌ」

「今朝見た対戦相手の試合が理由っすよね」

「ん。凄く強かった。それに、今の私の戦闘方法に似てる」

「ほう、そうなのか。実際近接でキヌが戦ってるところ俺は見ていないからな」

「明日、楽しみにしてて」

「おう! それにしても、明日の対戦相手には驚いたな。まさかのソロクランとは……」

「一応報を集めてきたぞ。ただ、一般的に知られている報だけだがな。これがそのメモだ」

「さすがだなネルフィー、えっと……」

冒険者登録の名前はゼン。元々は武京國の出で、5年前よりアルラインの冒険者ギルドに在籍。

クランの名前は【禪(ぜん)】。クランの創設は4年前。過去2年間の序列戦に參加し、いずれも序列2位……。

「マジ? ソロで2位ってすげぇなコイツ!」

「いや、でもあの闘いっぷりを見たら納得っすよ。近接も一流なのに中距離魔法の威力が半端なかったっすから」

そしてさっきの闘いを見るに、屬は水だった。火屬の魔法を使うキヌは若干相が悪いじかな?

「魔法の威力は私の方が高い。でも近接戦闘はゼンの方が上手い」

「そういうじなんだな。やってみないと分からないってか。……でも勝つ気しかないんだろ?」

「ん。私は阿吽の……相棒」

「だな! 明日の試合楽しみにしてる。じゃあ二つ目だが……ブライドの事だ」

「ブライドは、序列1位【デイトナ】その大將っすね。今日の試合では戦っていなかったっすけど、試合會場に居るヤツを見て、俺に魔剣をぶっ刺した奴だと確信したっす」

するとネルフィーが追加報を教えてくれた。

「ゼンが2年連続で負けている相手がブライドだそうだ。そして、昨年の事故というのも決勝戦でブライドがゼンの部を大きく切り裂き重傷を負わせたというものだった」

「そうなんっすね。てことは、ゼンはブライドへのリベンジに燃えている、ってじっすかね」

「まぁ、いずれにせよ……まずは明日の試合に備えよう! とりあえずは飯だな!」

そして翌日、準決勝【星覇】キヌVS【禪】ゼンの試合を迎えた。

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