《【書籍化】落ちこぼれだった兄が実は最強〜史上最強の勇者は転生し、學園で無自覚に無雙する〜》04.勇者、登校する
朝食を取り終えた。
俺は學園へ行く準備を調えて、玄関までやってくる。
「あれ、兄さん? 學園いくの? いつもみたいにサボらないんだ」
弟のガイアスもまた、俺と同じ制服を著て、同じカバンを持っている。
「おう。あれ、もしかして同じ學園?」
「……そうだよ。朝から何おかしなこと言ってるの?」
「じゃあ一緒にいこうぜ」
「は……?」
ガイアスが信じられないものを見る目で、兄を見やる。
「どうした?」
「……別に。兄さんと一緒なんてごめんだね。あんたと同類って思われたくないし」
フンッ! と鼻を鳴らすと、ガイアスは出て行く。
なるほど、思春期なのだろう。
兄ちゃんと一緒に學園へ行くのが嫌な年頃なのか。
俺も弟の後に続く。
玄関を出ると、近くに馬車が2臺、停まっていた。
片方の馬車にガイアスが乗り込む。
「じゃあもう一方に乗るかな」
弟のと比べて、なんだか妙にボロい気がした。
特に気にせず近づいていくと、運転席から、者が降りてきた。
「おはようございます、ユリウスさま」
「おはよう。學園までよろしく」
俺が挨拶をすると、者もメイド同様に、目をまん丸にしていた。
一方で、弟を乗せた馬車が先にき出す。
窓からガイアスが顔を出し、俺を見て言う。
「先に行くね。そういえば今日遅刻すると兄さん罰として掃除當番らしいから、遅刻しないようにね」
弟の馬車は、足音を立てながら、俺たちの元を去って行く。
ガイアスは良い子だな。
兄が遅刻しないよう、注意喚起してくれたからな。
「俺も行くかな」
馬車に乗り込み、席に座る。
ほどなくして、馬が進み出した。
ガタタタタッ! ガタタタタッ!
「隨分揺れるな。それに遅いし。強化魔法を使ってないのか?」
の強度や走るスピードなど強化できる魔法だ。
「前世じゃいろんなものに、當たり前のように付與されたのに」
誰でも使える初歩の魔法の一つなのに、使われてないのが不思議なくらいだ。
と、そのときだった。
ガタンッ!
バキィッ!
馬車が急にストップする。
窓から顔を出すと、車の脇で者が座り込んでいた。
「も、申し訳ございません! 車が壊れてしまいました!」
この世の終わりみたいな顔をして、者は何度も頭を下げる。
「ちょっと待ってろ。すぐなおす」
「いますぐ屋敷へ戻って工を……って、へ? お、お怒りならないのですか?」
「故障は別におまえのせいじゃないだろ?」
ポカン……とした表で、者が棒立ちになる。
俺は馬車を降りて、側面へ回った。
「石に車が乗り上げて壊れたんだな。大したことないし、さっさと直すか」
両手を前に出し、車へ向ける。
【修復魔法】を使用。
壊れた車は、時をさかのぼったかのように、みるみるうちに元通りになった。
「すっ、すごい! 車が完璧になおってる!? どうやったのですか!?」
「え、普通に魔法でパパッと。これくらいできるだろ?」
「できませんよ! こんな高度な魔法、生まれてから一度も見たことが無い!」
妙だな。
壊れたの修復くらいなら、子供だってできるはずだぞ?
あんまり魔法が得意じゃないのかな。
「ほら、學園行こうぜ」
「し、しかしこのままでは學園に遅れてしまいます。この老馬の足ではとても……」
タイムロスはさほどじゃないが、元々馬車を引いているのが、足の強い馬じゃないらしい。
俺は馬と車に【強化魔法】を施す。
「よし、じゃあ出発してくれ」
者は運転席へ座り、俺も後ろの座席に座る。
彼が馬に鞭をれる。
すると、凄まじい速さで馬が走り出した。
「なっ!? なんだこりゃ速すぎるぅううううう!」
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