《【書籍化】落ちこぼれだった兄が実は最強〜史上最強の勇者は転生し、學園で無自覚に無雙する〜》69.勇者、著々と弟を化けに育てる
俺が聖騎士に、武を返しに行ってから、數日後。
早朝。
コンコン……。
「兄さーん、朝だよ、兄さーん」
弟の聲で、俺は目を覚ます。
「ふぁー……よく寢たわ。って、あれ? ミカエル?」
俺の隣には、義弟ミカエルが丸くなって寢ていた。
に頭を乗せて、安らかな寢息を立てている。
「おーい、起きろぃ。朝練の時間だぞ」
「ううーん……あにうえー……あと5分……」
「しょうがねえなぁ」
と、そのときだった。
「ちょっと兄さん! いつまで寢てるんだよ! 朝練の時間がなくな……」
ガイアスが俺と、そして義弟を見て、ビキッ! と額に青筋を立てる。
「ミカエル! おまえ何してるんだよ!」
ガイアスは義弟の襟首を摑んで離す。
「はえ? なんですガイアス。朝っぱらからウルサいです?」
「兄さんの部屋に忍び込むなって何度言ったらわかるんだよ! ほら、さっさと著替えて出て行く!」
「えー、あにうえともっと一緒に……」
弟はミカエルを引きずって、部屋から出て行く。
「著替えたらすぐいくから、先に庭行っててな」
「…………」
ガイアスは俺を、いつも以上ににらみつけてくる。
「え、どうした?」
「……別に」
「あ、わかったです。ガイアスもあにうえと一緒に寢たかった……ぶぎゃっ!」
ズガンッ……!
弟は義弟の頭をたたく。
ミカエルはそのまま、床を突き破って、1階へと落ちていった。
「何イライラしてんの?」
「別に!」
スッ……とガイアスが空いたに手を向ける。
瞬時に、が塞ぐ。
「おー、【疑似・創生魔法】、うまくできるようになったな」
無から有を作り出すのが創生。
疑似・創生は近くにある素材を使って、新しく有を生み出す魔法だ。修復魔法とも言う。
「…………」
弟はいつもなら笑顔を向けるのだが、今日に限っては不機嫌なままだ。
「どったん?」
「別に。ただ、あの義弟と最近仲いいよね」
俺は稽古著に著替える。
「義理とは言え弟だからな。それがどうした?」
「……あんなスパイみたいなやつと、よく付き合えるよ」
著替え終え、木剣を持って、俺は弟の元へ行く。
「そう言うな。立場はどうあれ、俺たちは家族になったんだ。仲良くしようぜ」
「……ボクは嫌だよ。弟が増えること」
「そりゃなんで?」
「……兄さんと過ごす時間が、半分になるじゃないか」
「え、なんだって?」
ガイアスは顔を赤らめ、持っていた木剣で俺に斬りかかる。
ドガァアアアアアアアアアアン!
俺は屋敷の外へ吹っ飛ばされる。
神速の一撃を、俺は剣の腹でけていた。
半壊した天井と壁を、ガイアスは直し、俺めがけて【飛翔】する。
超高速で飛んでくると、そのままの勢いで斬りかかってくる。
ガキィイイイイイイイイン!
「おお、飛翔魔法完璧じゃないか。やるなぁ」
「くそっ! しね! しね! アホ兄さん! 鈍兄さん!」
キンキンキンキン!
「ははっ、いいぞ。ただ飛翔だと空中での斬り合いは不向きだ。バランス崩すからな。重力魔法を覚えた方が良いぞ?」
「そのとおりです、あにうえっ!」
遙か上空に、ミカエルがいた。
義弟は片手を俺に向ける。
ずんっ……!
突如、俺のに超重力がかかる。
ズドオオオオオオオオン!
俺は庭にたたきつけられる。
義弟は魔法の出力をあげて、俺を完全に圧死させようとする。
バキッ! バキバキバキバキッ!
俺を中心として、地面が凹んでいく。
「あははっ! 信じられないです! この超重力のなかどうして平気なんですっ?」
「え、こんな重力、ブラックホールの中と比べたら、全然マシだろ?」
「……兄さんが何を言ってるのかさっぱりだけど、そこが人の住まう場所じゃないことだけはわかるよ」
ガイアスが上空で、呆れたようにため息をつく。
「きゃははっ♪ 兄さん強くてだいすきっ! だから死んでっ!」
ミカエルが片手を宙に上げる。
すると重力を使って、庭の地面を引き剝がし、上空に持ち上げる。
手の上に巨大な巖の塊を出現させる。
「ミカエル! ばかおまえっ!」
「ちょっとやりすぎです?」
「違う! 溫すぎるよ! この人隕石を余裕で壊すんだぞ!?」
剣を創生し、適當に放り投げる。
一直線に飛んでいった剣が、ミカエルの作り上げた巖の塊を消し飛ばす。
「おおっ! さすがあにうえっ! 今のはどんな奧義です?」
「え、剣をただ放り投げただけだぞ?」
「あははっ♪ すごいすごーい! あにうえさっすが~♪」
ミカエルが俺の元へ降りてくる。
そして腕に抱きつく。
「やっぱりあにうえは強くてかっこよくすごいです♪」
「照れますな。……ん? ガイアス?」
上空でガイアスが、儀式魔法の準備をしていた。
「なにしてるです?」
「ちょっとマズいな。魔王、魔剣を」
俺は魔剣ヴェノムザードを手にする。
ガイアスは、なんか泣いていた。
「兄さんのばかっ! 死ねぇえええ!」
ガイアスが手を下ろす。
その途端、超上空から、隕石が俺めがけて飛んできた。
いつだったか、魔族が見せた儀式魔法だ。
「あいつ、俺が教えなくても、あれ1回見ただけで覚えたのかー」
俺は【崩壊剣】を使う。
突きの構えをとり、思い切り上空めがけて刺突を繰り出す。
ビゴォオオオオオオオオオオオオオ!
黒い魔力は破壊の線となり、隕石を穿つ。
前回と同じように、隕石を消滅させる。
「ぜえ……はぁ……!」
ガイアスは地上へと降りてくる。
俺は創生魔法を使って、破壊されたを全て直した。
「ナイスファイト、まさか隕石落下の儀式魔法まで習得してるとは思わなかったわ」
「ガイアス、やるです。ちょっとだけみなおしたです?」
弟はその場にしゃがみ込んで、頭を抱えていた。
「くそっ! だめだっ! 今冷靜になった! ここに居ると、ボクまで化けになっちゃうよぉおお!」
面白いと思っていただけましたら、下の【☆☆☆☆☆】からポイント評価をしてくださると嬉しいです!
HoodMaker:幼馴染と學生起業を始めたのはいいが、段々とオタサーになっていくのを僕は止められない。<第一章完>
受験戦爭を乗り越え、再會した幼馴染五人は學生起業を始め、なんとその勢いのまま事務所まで手に入れてしまう。売り上げは一體どこまで伸びるのか。そして彼らが始めた起業とは――。 ――そんな中。仲間やバイト先の先輩から、アニメや漫畫、ギャルゲに影響を受けた禮夢は段々と「創作」に魅かれていく。 人は何故創造するのだろうか。何故それを求めるのだろうか。 そんな人に話す程でもなく、でも胸の中に殘り続ける疑問に答える人間が現れる。 名を「雪代雨(ゆきしろ あめ)」 彼女は問う。 —もし一つ願いが葉うのなら何が欲しい— これは自分の中の価値観と向き合う少年少女の物語。
8 191【ダークネスソウル・オンライン】 ~追放された銀髪美少女のために『極振り』で頑張ってたら、たったの3日で『魔王』に成り上がっちゃいました。なので1週間で世界征服します~
世界初のVRMMORPG【ダークネスソウル・オンライン】にログインした俺は、聖騎士たちによっていきなりぶっ殺されてしまう。 テメェふざけんなゴラァァア! やめてやるよこんなクソゲー! ……と思ってたら、聖騎士たちに苦しめられてる超絶不幸少女を発見! こうなったら男としてやるしかねぇ! ジャンヌダルクだろうがペンドラゴンだろうがかかってこいや! ぶっ殺してやらぁあああッッッ! 『筋力極振り』舐めんなオラァアアア! ──という話である。 なろうのほうでも一歩早く投稿しております:https://ncode.syosetu.com/n1613ey/
8 114異世界転移した俺がやることは?
突如教室に現れた魔法陣に慌てるクラスメイト達。そんな中1人、落ち著いている奴がいたそいつは、「あ、これもしかして異世界転移じゃね?」とのんき にそんなこと考えていた。強い光があたりを照らし、その光が収まって周りを見渡すとそこは、學校の教室ではなく全く知らない場所だった... ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ この作品は自分がなんとなく書きたいなぁと思って始めたものです。拙い文章で読みにくいかも知れませんが見てくださるととても嬉しいです。 6月21日 タイトルを変更しました。 6月23日 サブタイトルを若干変更しました。
8 67転生したら軽く神王超えてました
學校に行く途中トラックに轢かれそうな幼馴染女の子を助けて共に死んでしまった。 目を覚ますと白い空間に居た…
8 83あの日の約束を
人はとても不安定で不確かな存在だ。同じ『人』でありながら1人1人に個性があり価値観の相違があり別々の感性を持ち合わせている。 十人十色。この言葉は誰もが知っている言葉だろう。同じ人間でも好きなこと、考えていること、やりたい事は皆別々だ。 あるところに1人の青年がいた。彼は幾度となく失敗を繰り返していた。どれだけ努力しても変わらない自身に苛立ち、焦り、絶望し、後悔した。 しかしその度に支えてくれる人たちがいた。辛い時に側にいてくれる家族、何も聞かずいつものように明るい話題を振ってくれる親友、不慣れな自分をフォローしてくれる仲間。そんな優しい周りの人たちに言葉では表せない感謝を感じていた。 これは1つの願い……1つの願望だ。自身のため、周りの人たちの支えを忘れないために彼は心の中の想いを一冊のノートに書き並べる。いつかその想いを言葉にだすことを思い描いて。自分自身へ、そして自分を助けてくれた人たちへの約束を。 しかしある日、彼は願いを果たす前にこの世を去ってしまうのだった。 これはそんな青年の葉わなかった願いをある少女が受け継ぎ、果たすために日々を奔走する物語である。 堅苦しい概要はここまで! 最初の注意事項でも觸れていますがこの作品が自分が初めて書く小説1號です。 まだまだ失敗や思い通りにいかないことも多いので今後投稿済みのエピソードに修正や作り直しをすることがあるかもしれません。 內容こそ大きな変更はしないものの言葉遣いや文章そのものなど、表現の仕方が大きく変化する可能性があります。 それでもいいよ! という方は是非ゆっくり見ていってください(。・ω・。) ちなみに自分はコメントを見るのが好きなのでどんどん書いちゃってくれて構いません。 厳しい意見を書くも良し、コメ投稿者同士で會話をするのも構いません( ´∀`) 他の人同士の會話を見るのも楽しみの1つなのでどんどんどうぞです ( ・∇・)
8 166無冠の棋士、幼女に転生する
生涯一度もタイトルを取る事が出來なかったおっさんプロ棋士。 最後の挑戦として挑んだ名人戦は敗北し、一人家で晩酌を楽しんでいた。 そして、いい加減眠ろうと立ち上がった所で意識を失い、命を落としてしまった。 そして気づくと、幼女になっていた。 これは幼女に転生した無冠のプロ棋士おっさんが、史上初の女性プロになり名人のタイトルを手に入れようと努力する、そんなお話。
8 89