《魔力ゼロの最強魔師〜やはりお前らの魔理論は間違っているんだが?〜【書籍化決定】》―34― それぞれの考え
「ちなみに、この研究資料にはなにが書いてあるんだ?」
ミレイアによる〈霊域解放〉によって開かれた霊域はすでに閉じられており、俺たちは今彼の部屋にいた。
「それを知ってどうするんですか……」
ジト目でミレイアがそう口にする。
「ただの知的好奇心だな」
本當は偽神ゾーエーによりかけられた妹の呪いを解くヒントになるかもしれないと思ってのことだが、そこまで伝える必要もないだろう。
「はぁ」
と、ミレイアは一度ため息をついてからこう口にした。
「気になるならあげますよ」
「えっ、いいのか?」
予想外の答えに俺は驚く。
「ええ」
「ちなみに暗號の解き方は?」
「それは自分でがんばって解いてください」
よし、ひとまず部屋に戻ったら、この資料とにらめっこしようと決意した。
◆
「本當に殺さなくてよかったんですか?」
アベルが部屋からいなくなった後。
ミレイアの前に黒い影が姿を現していた。その影こそ、偽神アントローポスだ。
『今は殺すときじゃないからな。それに、あの人間は非常に興味深い』
影はくぐもった低い聲を発していた。
「科學でしたっけ? なんなのですか、それは」
『忘れ去られた人類の産だな。我も詳しいことは知らぬ』
ふーん、とミレイアは頷く。偽神でも知らないことがあるんだ、と思った。
『それよりミレイア、できる限り早く救済をおこなうぞ』
「ええ、わかっていますよ」
そうミレイアが返事をすると、影は姿を消した。
ふぅ、と彼は息をつく。
ホント世界は思い通りにならない。
【書籍発売中】砂漠の國の雨降らし姫〜前世で処刑された魔法使いは農家の娘になりました〜【コミカライズ】
アレシアは『眠っている時に雨を降らせる力』を持っている。 両親はそんなアレシアを守るために大変な努力をして娘の力を隠していた。 ある日、アレシアは自分の前世での記憶が甦る。アレシアは昔、水系魔法に秀でた魔法使いアウーラだった。國のために前線で戦い、國王との婚姻も決まっていた。しかし、謀略による冤罪で二十三歳の時に処刑されてしまう。 そんな前世だったからこそ、今世では名譽や地位よりも平凡で穏やかな暮らしを守りたい、誰かの役に立ちたいと願う。 眠ると雨を降らせる女の子アレシアが前世での後悔を踏まえて人に優しく前向きに生きていくお話です。 少女時代から成人までの長期間が描かれます。 ゆったりした展開です。 ◆GAノベル様より2022年5月13日頃発売開。コミカライズも進行中。
8 126【書籍発売中】貓と週末とハーブティー
【スターツ出版様より書籍版発売中です! 書籍版はタイトル変更し、『週末カフェで貓とハーブティーを』になります。なにとぞよろしくお願い致します!】 上司に回し蹴りをきめたいお疲れ女子の早苗は、ある仕事帰りの夜に倒れた貓を拾う。屆けた先は草だらけの謎の洋館で、出てきたのはすごい貓背の気だるげなイケメン青年。 彼に「お禮がしたいので今週末、またこの家に來てください」と誘われたが――――実はその洋館は、土日だけ開くハーブティー専門の『週末カフェ』だったのです。 ツリ目強気な仕事出來る系女子と、タレ目ゆるだる貓系男子(二面性あり)が、野良貓のミントやたまに來るお客様と過ごす、のんびり週末ハーブティーライフ。 ※ハーブの豆知識がところどころ出てきます。 ※ハーブを使ったデザートの紹介や、簡単なハーブティーブレンドメモもおまけであります。 まったり日常系なので、お気軽に楽しんでもらえると幸いです。
8 75『休止中』平成を生きる世界最高峰の醫者は、戦國時代の名もなき農民に転生したみたいです!
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