《貓《キャット》と呼ばれた男 【書籍化】》04 ステータスカード
2020.5.30 ステータスの素養の數値を調整しました。
「ステータスカードを作られるのであれば、個室を用意しますね。ステータスカードについては項目ごとに公開、非公開の設定を行うことが出來ますが、その設定の際に後ろから覗き見されたりすることがありますので、當ギルドではそういう事になっています。基本的に公開するのは名前と所屬ギルドのみをお勧めします」
「クエストによっては戦闘力評価や戦闘、魔法スキルの公開を求められることがありますが、常時公開しておくことはお勧めしません。非公開の項目については、他人は見ることが出來ませんので安心ください」
「能力は★で示され、潛在能力は☆で表示されます。スキルなどについて、訓練していないものについては潛在能力があっても表示されませんので留意ください。ただし、魔法だけは魔法適として習得しうる系統が表示されるようです。ただし、潛在能力の☆は他人がみることはできません」
「その他、疑問等ありましたら、個室でカードを確認された後、中に設置してある呼び鈴を押してください」
「文字が読めない場合には、代わりに読むサービスもございます。その場合は相談ください」
そういう説明をされて、案された冒険者ギルドの個室。個室と言っても、2m×1mぐらいの教會にある懺悔室程度の広さだ。そこでマートは立派な箱にった手のひらに乗るほどのサイズの一枚のカードを手に取った。材質は金屬のようで表面はつるつるしており、し冷たい。
「カードを手に取り、額に當てて、強く念じてください……か」
マートは、説明されたとおり、そのカードを持って額に當てると、ステータス と強く念じた。
ステータスカードがほんのりと溫かくなり、カードにはゆっくりと文字が浮かび上がった。
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名前:マート
種族:人間
前世記憶:マンティコア
所屬ギルド
冒険者ギルド リリーの街 ランクC
戦闘力評価
訓練所3級
スキル
戦闘:片手剣 ★☆☆☆
短剣 ★☆☆☆
格闘 ★☆☆☆
投擲 ★☆☆
霊: ☆☆☆☆☆☆
運:斥候 ★★★☆☆
★★★☆
生活:調理 ★☆☆
音楽 ★★☆
植 ★☆☆
魔獣:飛行 ☆☆
毒針 ☆☆☆
爪牙 ☆☆
鋭敏覚★☆☆
呪 ☆☆
強化☆☆
魔法
呪:痛覚(ペイン) ☆☆
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「っ?!」
カードを見て、マートは思わず聲を失った。あわててカードを手のひらの中に隠し、周りを見回す。しかし、ここは冒険者ギルドで用意された個室であり、誰も覗いたりしている者はいなかった。おそるおそるもう一度、まじまじとステータスカードを見る。
なにかの間違いかと思いながら、何度もステータスカードを指でなぞったが、前世記憶:マンティコアと書かれていたのは間違いではなかった。マンティコアといえば、ライオンのにサソリの尾、老人の顔で、羽を持つモンスターだ。ドラゴンやキマイラほどではないだろうが、かなり脅威となるモンスターである。
前世記憶ということは、たびたび夢に見るあれは、前世の記憶ということなのだろう。酒場のバカ話で、俺の前世は偉い人だったとかいう自慢は聞いたことがあったが、前世がモンスターというのは、俄かには信じがたかった。
しかし、他の人に比べて夜目が効くというのは、そういうことなのかもしれない。ふとそういう考えが彼の頭の中をよぎったが、それ以上は、けれることが出來ず、頭をかきむしった。
「ちょ……ちょっと忘れよう」
マートはそう呟き、とりあえず、マンティコア関係の項目について、表示しないことにした。前世記憶、魔獣 そして 魔法の欄にある呪 これらについて一旦非表示に変える。
そこまでしてから、ようやくマートはふぅと一息ついた。
腰の水筒を取り出して、とりあえず水を飲み、深呼吸をする。
「さ、さぁ ステータスはどんなのかなー」
そう自分に言い聞かせ、改めてステータスカードを見直した。
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名前:マート
種族:人間
所屬ギルド
冒険者ギルド リリーの街 ランクC
戦闘力評価
訓練所3級
スキル
戦闘:片手剣 ★☆☆☆
短剣 ★☆☆☆
格闘 ★☆☆☆
投擲 ★☆☆
霊: ☆☆☆☆☆☆
運:斥候 ★★★☆☆
★★★☆
生活:調理 ★☆☆
音楽 ★★☆
植 ★☆☆
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これが自分のステータスだと思うとわくわくする。結構☆が多い。これは潛在能力が高いということだろう。★が高いのは斥候とか。
ふむ、斥候としての能力が高いのは、なんとなくわかる。というのは、木登りとかそういった類だろうか。たしかにそれなら得意だ。あとは、霊魔法の素養があるということか、それも☆が6つということは潛在能力が高いってことなんだろう。逆に片手剣は☆4つということは霊魔法より素養は低いってことなんだろうな。
★1つとか2つってどれぐらいの強さなんだろう。
たしか、質問があれば教えてもらえると言ってたな、魔獣関連はちょっと聞くのも保留にしておくにしても、他はいろいろ教えてもらおう。マートはそう考えて、呼び鈴を押した。しばらくすると、先程付をしてくれた男とはまた別の年配のがやってきた。
読んで頂いてありがとうございます。
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