《【WEB版】王都の外れの錬金師 ~ハズレ職業だったので、のんびりお店経営します~【書籍化、コミカライズ】》15.栄養剤の品質改善とマナポーション
王都の側の小川に採取しに行ってから、二週間が経った。時々様子を見て栄養剤りの水を水やりでもらっている私の薬草畑は、とっても元気だ。
【萬年草】
分類:植類
品質:良質++
詳細:特に栄養に優れている。葉にもにも栄養分を含む。イキイキしていて葉も厚。
【魔力草】
分類:植類
品質:良質++
詳細:魔力があり、薬剤の元に使われる。イキイキしていて葉も厚。
栄養剤の素材として目をつけて、予定外に採取してきた萬年草もそろそろ使ってみようかな、と思ったので、萬年草はごと抜き、魔力草と萬年草を數枚ずつ葉をちぎって、実験室へ向かった。
下処理をした萬年草と魔力草をみじん切りにする。そして、っこはみじん切りだけで、これらを全部蒸留水にれる。
そして、魔法の加熱の上にビーカーを乗せて、加熱し始めた。
ビーカーの周りに気泡ができて、小さな気泡が付き始めた。
【栄養剤】
分類:薬品
品質:普通 ーー
詳細:有効分は薄め。
もうしたつと、気泡が大きくなってきた。
【栄養剤】
分類:薬品
品質:普通 ー
詳細:有効分はやや薄め。
さらに経つと、時々ポコポコし始めた。
【栄養剤】
分類:薬品
品質:良質 +
詳細:葉の有効分は十分出されている。の分はまだ十分に出できていない。
うーん、どうしよう。沸騰させる?でも、沸騰して今まで上手くいったことないよね……。
ひとまず、魔道の加熱溫度を下げてみて、だいたい沸騰しない溫度を維持してみた。
そのまま放置して、私の持っている砂時計で六回ひっくり返して、砂が落ちきった時だった。
【栄養剤】
分類:薬品
品質:高品質
詳細:葉との有効分は十分出されている。とても良いもの。
うーんなんだろう。品質が良質++のものから、それを上回る高品質のものが出來た。
まだ、鑑定でみきれていない要素があるんだろうか?
要検証か、鑑定のレベルアップ待ちかなあ……。と、ノートにメモしておいた。
◆
そうそう、お父様がマナポーションを期待していたんだっけ。
マナポーションのレシピは、魔導師のハーブと水と魔石と魔力草。
【魔導師のハーブ】
分類:植類
品質:良質++
詳細:空気中のマナを吸収し、葉に蓄える。葉も厚く、イキイキしている。
この品質ならいいかな。
【魔石】
分類:寶石類
品質:高品質++
詳細:魔のから取得した魔力の結晶。小ぶりだが魔力が良く凝されている。
えーと、『錬金門』を確認してっと……。
『魔導師のハーブと魔石と魔力草を水にれ、加熱する。魔石の上で出された分が良く変化するように、優しく撹拌をする』
やってみますか!
下処理をした魔導師のハーブと魔力草をみじん切りにする。そして、これらと魔石を全部蒸留水にれる。
そして、魔法の加熱の上にビーカーを乗せて、加熱し始めた。
ビーカーに小さな気泡が付き始めた。
ここからずっと丁寧にゆっくりかき混ぜていく。
【マナポーション】
分類:薬品
品質:低品質
詳細:有効分は薄め。
もうしたつと、気泡が大きくなってきた。
【マナポーション】
分類:薬品
品質:普通 ーー
詳細:有効分はやや薄め。
さらに経つと、時々ポコポコし始めた。
【マナポーション】
分類:薬品
品質:普通ー
詳細:葉の分は十分出されている。有効分はまだ薄い。
おそらく沸騰の必要はないだろうから……と、加熱溫度を落として、薬の溫度を落ち著かせる。
そして、鑑定でずっと見ながら撹拌を続けると、どんどん品質が上がってきた!
【マナポーション】
分類:薬品
品質:高品質
詳細:魔力の回復量に優れている。普通品質のものより1.5倍。
ひとまずビーカーから濾過して、瓶に移す。実験段階だったので、なめ分量で作ったので、これでだいたいポーション瓶五本分だ。
うーん。これはお父様に報告かなあ。
ちなみに、自分の畑から取れた葉を使ってポーションを作ったら、こんなじになった。
【ポーション】
分類:薬品
品質:高品質
詳細:普通品質のものより1.5倍の回復量を誇る逸品。優しい甘味をじる。
◆
「通常の1.5倍!素晴らしいじゃないか!」
帰ってきたお父様に報告したら、大絶賛だった。
なんでも、魔導師団と騎士団の皆さんは、國土に現れる魔獣を間引きしたり、魔獣討伐の依頼が各領地からった場合に、魔獣討伐の遠征に出るのが通常任務なのだそうだ。(戦爭とかがおきなければね……)
その、討伐の時に、苦戦して魔力が枯渇したとなると大問題。そこでマナポーションを飲むのだけれど、一回飲むあたりの回復量が違うとなれば、とても大きいらしい。そりゃあ、苦戦している時に瓶を二本も開けて悠長に飲むより、一本で済んだほうがいいよね。
「デイジー、これは定期的に作れるのか?」
父は大興だ。
「私の畑の葉を摘んで作るので、週に一回ペースとかであればお渡しできますよ」
その回答に、お父様は満足そうに頷いた。
お父様は、「明日これを國で買い上げられるように渉する!」と意気込んでいた。
そんなお父様に、今がチャンス!と渉を持ちかけてみた。
「……定期的に素材を得られるように、畑を拡張させて頂きたいのですが……」
今日のお父様は甘かった。あっさり拡張の許可が出たのである。
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