《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》ダンジョン探索
「さて、今日からは気合れ直さないといけないな」
翌日、朝起きると胃がムカムカしていた。
初めて呑んだ酒のせいなのか、はたまた昨晩の言い爭いの苛立ちか?
どちらでも構わない。今俺は無に冒険がしたくなっていた。
パシンと右手の拳を左手に叩きつける。
「絶対に負けたくない!」
訓練時代から何かにつけて絡まれたのを思い出す。ウォルターやレッド、他にも多くの同期が俺に冷たい視線を投げかけてきたのを覚えている。
スキル一つあるかどうか、それだけで明確な差が出るこの世界を呪ったこともある。だが今は違う。俺にもスキル――それもユニークスキルが発現したのだ。
このユニークスキルは使い方さえ間違えなければ、誰にも負けない武になると俺は思っている。
「殘り1ヶ月か……」
奴との差があることは認めるしかない、だけどやりようによっては何とかなると思っている。
大事なのはここで焦ってペースをすこと。焦って無謀な育計畫を建てたりすれば落としが待っている。
今までよりも考えつつ、有用なスキルとステータスの振り分けを心掛けるべきだろう。
「今のところ長するには戦闘回數をこなすことなんだよな……」
レベルアップするのはモンスターを倒したあとなのだ、目的を果たすためにはどうしたって戦闘は無視できない。
「だったらまずは回數をこなせるようにならないといけないな」
自分がどうすべきか、どうステータスを作すべきか。俺は頭を回転させるのだった。
「よし、今日はここだな」
目の前には窟がある。
口の前の広場には大勢の冒険者たちが數人ずつ集まって何やら話をしている。
念りな打ち合わせや裝備の點検。それが終わり次第、彼らはこれからこのダンジョンにるつもりなのだ。
そんな彼らを橫目に俺はさっさとダンジョンへとっていく。
「へぇ……ここがダンジョンか。流石に明かりがないと暗いな」
初めてダンジョンにったことで張し、ゴクリとがなる。
「そうだ……早速明かりをつけないとな……『ライト』」
俺が僧が覚えられる『ライト』の魔法を使うと、全部で六つのの玉が浮かび上がり周囲を照らす。
「ランタンだと片手が塞がるからな、助かる」
ダンジョンに潛る前に必要なステータス作は行なってある。
名 前:ティム
年 齢:16
職 業:戦士レベル4
筋 力:63+8
敏捷度:43
力:33+8
魔 力:16
神力:38
用さ:31
運 :-9
ステータスポイント:17
スキルポイント:17
取得ユニークスキル:『ステータス作』
取得スキル:『剣レベル5』『バッシュレベル5』『ヒーリングレベル3』『取得スキルポイント増加レベル5』『取得ステータスポイント増加レベル5』『取得経験値増加レベル5』『ライト』『罠知レベル5』『罠解除レベル5』
まず俺はまだ全的に能力が低いと思われるので各項目に10ずつ振り分けて底上げをした。そしてダンジョンに潛ることを想定して戦闘と斥候のスキルを優先して取得しておいた。
あとは有用と思われる増加系をこの機會に最大まで取得して準備は萬全だ。
「ライトを使ってもだるくならないのはステータスが底上げされたからだろうな」
どの項目かはわからないが魔法に関することなので魔力か神力あたりだろう。
「流石に回復に関しては魔法を頼るわけにはいかないからポーション頼みになるか」
一人なので、回復魔法を使いすぎて倒れたら詰んでしまう。金が勿ない気もするが、俺は昨日のコボルト討伐報酬すべてをつぎ込んでポーションを買っていた。
荷も確認し不足がないと判斷すると、俺は奧へと進んで行った。
が屆かない奧を気にしながら進む。ライトの魔法は相変わらず頭上についてきていて地面を照らすので、窪みなどに足を取られることはない。
って數分程進んだだろうか?
俺は前方に気配をじるとその場で足を止めた。
「ゴブリンが3匹か……」
ししてライトの範囲にってきたのはゴブリンたちだった。
「流石はダンジョンだけはある。こうもあっさりモンスターに出會えるとはな」
今回、俺がダンジョンに潛ることにしたのはここならば戦闘回數を稼ぐことができるからだ。
ダンジョンはアイテムで人間をい、モンスターを生み出し迎え撃つ。
ダンジョンで死んだ生は吸収されダンジョンへと還る。その際にモンスターは魔石やアイテムを殘すので、それらが冒険者の収になるのだ。
倒せば確実に討伐部位が手にる外と違い、魔石やアイテムは落とすと決まっているわけではない。
安定した収がしければ外で狩るべきなのだが、ウォルターとの差をしでも詰めるためには仕方なかった。
「これだけ遭遇できるならこっちの方が儲かるかもな?」
々と地力を上げた今ならゴブリン3匹でも問題ないはず。
俺は先手を取るとゴブリンたちに斬りかかっていった。
「ふぅ、初戦闘終わり」
ポーションを1本飲むと一息吐いた。
ダンジョンのゴブリンは外と違って好戦的だった。
の安全を一切考えておらず、恐怖がないのか突撃してきた。
牽制をしようと剣を振っても後退することがないので、お蔭でいくつか傷を負わされたのだ。
「ダンジョンで生み出されたからがないのかもな?」
俺たちは生きるために戦っている。よりよい生活や人からの稱賛、求めるものは人それぞれだが目的があってダンジョンに潛っているのだ。
だが、ゴブリンたちにあるのは目の前の敵を倒すことだけで、自分のの安全は考えていないようだった。
「剣はこれまでよりもらかに振れていたけど、捨てで來られるとさすがに無理があるな」
剣レベルを5まで上げたので鋭く相手の急所を狙えるようにはなった。
だが、1匹倒している間に他の2匹が突っ込んでくるのでどうしたって傷を負ってしまう。
「しかも3匹倒しても魔石もアイテムもなしか……。外なら銀貨1枚銅貨5枚程度の稼ぎなのにな……」
今飲んでいるポーションが銀貨1枚なので辛うじてプラスになる程度だが、ダンジョンでは死が殘らないので収はゼロ。
「『経験値取得増加』ちゃんと効果あるよな?」
思い切ってレベル5まで上げておいたのだが、ゴブリン3匹程度ではレベルも上がらないらしい。
はやいところレベルが上がるのを確認して安心したいところだが……。
「こんなのウォルターたちはとっくに通った道だ。俺がへこたれるわけにはいかないよな」
あいつらに負けたくなくて俺はダンジョンに足を運んだのだ。
ここで撤退して外での狩りに戻れば負けを認めることになる。
「まだポーションはあるわけだし、気を取り直してどんどんいくか!」
俺はやる気をい立たせると奧へと進んだ。
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