《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》マジックダガー
行きう人を見ながら道を歩いている。
すれ違う人はもちろん、後方の気配にも敏になっている。
右手は左のポケットへと添えており、指先は袋越しにれるいへと集中している。
表を引き締め張しているのは、俺が現在大金を持っているからだ。
これから冒険に必要な武を買いに武屋に行くところなのだ。
途中でスリにあったりしたら目も當てられない。そんなわけで通行人全員が泥棒に見える俺は、何人たりとも近寄らせずダンジョンよりも警戒して道を進んでいた。
「いらっしゃいませ」
武屋にると店員さんが聲を掛けてきた。
「本日は何をお探しですか?」
ここは街で一番大きな武屋だ。
店が広く、大量の武が壁に立てかけられている。
そのすべてがピカピカに磨かれており商品を取り扱う者の心構えが見てわかった。
「えっと、ショートソードを見に來たんですけど」
「それでしたらこちらになります」
俺は店員さんに店の一角へと案される。
「こちらがショートソードを扱っているコーナーでございます。街中の鍛冶屋から仕れてありますので、手に取っていただき使いやすいものをお買い求めください」
「これって全部同じ値段なんですか?」
「はい、こちらはすべて銀貨50枚でございます」
新品のショートソードの適正価格である。俺が今使っているショートソードは銀貨25枚の中古品なので期待が高まる。
一見するとどれも同じに見えるのだが、武の能は鍛え上げた鍛冶士の腕により変わってくる。どうせ大金をはたくのなら一番良いショートソードを選びたい。
「えっと、ちょっと待ってもらっていいですか?」
「はい」
店員さんに斷りをれると、俺はステータス畫面を開き作する。
俺のステータス畫面は他の人間には見えないので、彼は不思議そうに俺が手をかすのを見ていた。
やがて作が終わりステータス畫面を閉じる。
「もっとじっくり見せてもらっていいですか?」
「はい、手に取ってごらんください」
お言葉に甘えて何本か手に取ってみる。
『ショートソードA』……威力8 耐久力200/200 スキル:なし 特殊効果:なし
『ショートソードB』……威力6 耐久力180/180 スキル:なし 特殊効果:なし
『ショートソードC』……威力9 耐久力150/150 スキル:なし 特殊効果:なし
新たに取得した『アイテム鑑定』スキルのお蔭で能がはっきりわかる。
安定して狩りをするならショートソードAなのだが、威力はCの方が上だ。だけどその分耐久力が低いという欠點がある。
俺がどちらが良いか悩んでいると店員さんが話し掛けてきた。
「もしこちらがお気に召されない場合ですとダンジョンドロップ品もございますが?」
「見せてもらっていいですか?」
このままでは決め手に欠けるので、俺はダンジョンドロップの剣を見せてもらうことにした。
「こちらでございます」
さきほどまでのショートソードと違い、ケースに仕舞われ展示されている。
ダンジョンではモンスターを倒した際に低い確率で寶箱が現れることがある。その中には魔道や武防にポーションなど。中には人には作れないアイテムの數々が存在している。
そんなわけで、ダンジョンドロップともなると、一部の高級品は厳重な管理をされているのだ。
「各アイテムには値段と能が書かれてあります」
並んでいるのはショートソードや短剣、ポーションに裝飾品などなど。
鞘から抜かれて青りする剣はしく、俺は一本のショートソードに魅られた。
『アイスブランド』……威力20 耐久力300/300 スキル:氷結(攻撃した相手のを一低確率で凍らせることができる)
「これは……凄いですね」
鑑定結果を見て思わずつぶやく。
「はい、こちらは最近ダンジョン15層のボスよりドロップされた品になります」
どおりで良い能をしているわけだ。俺は値札をちらりと見る。
「金貨50枚!?」
「ええ、そちらは斬りつけた際に傷口を凍らせることがありまして、特にダンジョン7・8層に湧く植系モンスターへの効果も高く、人気がありますので」
それにしたって高い。基本的に冒険者は裝備に金を掛けている。
普通に街で仕事をしている父母子供二人の四人家族であれば一般的に一年金貨3枚で過ごしている。
それに対し、冒険者はモンスターと戦えば武や防が痛むし、ポーションなども使わなければならないため金が掛る。
ずっと低層にいるつもりなら鍛冶士のショートソードでも良いのだが下層を目指すなら話は別だ。命が懸っているだけに裝備で妥協する冒険者はない。
そんなわけで高ランクの冒険者ほど強力な裝備を求めるので高価になってしまうのだ。
「流石にこれはちょっと……ん? こっちは?」
「ああ、そちらは……ダンジョン20層のボスドロップ品なのですが説明の通り効果が良くないので……」
俺が目にしたのは一本の短剣だった。
『マジックダガー』……威力12 耐久力150/150 スキル:なし 特殊効果:魔力を攻撃時に上乗せすることができる。
「お客様も存知かと思いますが、人は學ぼうとすれば剣も魔法もに著けることはできます。ですが、両方をばすとなると並大抵の努力では不可能です」
「なるほど、普通に下層に潛る戦士ならこんな特殊効果に頼るくらいなら普通の剣を買うってことか?」
「その通りです。戦闘職の方ならロングソード系を買われますからね」
ショートソードよりも威力があるのでこの短剣以上に使えるのだろう。
冒険者のセオリーは役割分擔だ。戦士なら武を取り扱うスキル。斥候なら補助、魔道士なら四屬魔法。僧なら回復魔法と補助魔法をそれぞればしていくのが正しい。
同じことができる人間がいたところで、その分他の能力が中途半端になるくらいならメリットがないのだ。
「まてよ……?」
俺なら自分のステータスを自在にることができるしスキルも自分の意志で取得することができる。
俺が値札に視線をやると、金貨2枚と書かれていた。
「このマジックダガー買います」
俺ならこの武を生かせる。そう考え購するのだった。
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