《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》『指定スキル効果倍』の効果
「てめぇっ! わざとだろうっ!」
治療院のベッドに橫たわったウォルターが怒鳴り聲を上げる。
昨晩、レッサードラゴンの群れの討伐に出た俺たちだったが、その際にウォルターとレッドが重傷を負ってしまった。
本人の証言では発魔法で吹き飛んできたレッサードラゴンに巻き込まれたと言っている。
「わざとな訳ないだろ」
俺は毅然とした態度で言い返す。そもそも俺はこいつらの気配がなかったから魔法を使ったのだ。
「うううう、風が……レッサードラゴンが飛んでくる……」
全に包帯を巻きつけたレッドがベッドへと橫たわっている。
ウォルターよりも重傷のようで、昨晩から悪夢を見ているようでうなされている。
その様子を見ていても良心が痛まない。なぜなら……。
「そもそも、なぜおまえたちは気配を消して近付いてきた? こっちはお前たちの気配がなかったから倒されたと思って、あの數のレッサードラゴンをまとめて倒したんだぞ?」
「うっ……それは……」
俺が言い返すとウォルターは言葉に詰まる。じっと視線を向けると目を逸らした。それでも俺が納得できる返答を待っていると……。
「二人の様子はどうですか?」
グロリアが病室にってきた。
「二人とも全治數ヶ月らしいぞ」
ポーションで治せるのは軽い怪我だけになる。治癒魔法にしてもハイヒーリングでは骨折までは治せない。全火傷と全骨折。今のウォルターとレッドを治癒するにはエクスヒーリングの高レベルかダンジョンドロップで手にるエクスポーション(※滅多にドロップしないうえ高額)が必要になるだろう。
「自業自得よ、変な小細工してティムにだけレッサードラゴンの數が多いことを伝えてなかったんだからね」
「なっ! てめぇっ!」
マロンがそう言うとウォルターが批難を含んだ聲を出した。
「そうなのか?」
俺がウォルターに聞き返すと、
「お、俺とレッドは絶対安靜だ。お前らは出ていけっ!」
癇癪を起こして俺たちを追い出した。
「ティム君が無事で本當に良かったよ」
部屋からでたところでグロリアがをでおろした。
「あいつら、一どういうつもりだったのかしら?」
マロンが憤然と呟く。
どうやら俺はウォルターとレッドに嵌められたのだと気付いた。
「これからどうしようか?」
グロリアが問いかけてくる。二人のリーダーであるウォルターはしばらく治療院に院することになっているので、この街から離れることができない。
前衛抜きでは俺たちの街に戻ることもできず、かといって仕事をけるにも前衛がいないということだ。
「俺は先に帰らせてもらうぞ」
々問題がある依頼容だったが、勝負は文句なしで俺の圧勝だろう。
何せ、討伐対象のレッサードラゴン16匹はすべて俺が倒したのだから。
「だったら私も一緒しちゃだめ?」
「いいのか?」
パーティーメンバーのウォルターとレッドを置いて帰って大丈夫なのか確認する。
「いいのよ、汚い手を使って返り討ちにあったなんてけない。自業自得なんだから」
言い方は辛辣だが無理もない。當事者の俺が無事だったとはいえ、あのスキルに目覚めていなかったらやばかった。
「わっ、私も……ティム君と一緒したいです!」
俺が考え込んでいると、グロリアも話に乗ってきた。
「別に構わないけど……」
どうせ元の街に戻るだけなのだから。俺はそう返事をするとその場を立ち去ろうとする。
「ん、ティムどこにいくの? 良かったら依頼達のお祝いに飲みにいかないかしら?」
マロンが俺をうことが多い気がする。依頼達後の飲み會というのに興味がないわけではない。かつて冒険者になったばかりの頃はそんな夢を見ていたのを思い出す。
だが、俺は二人の前で欠をしてみせると、
「なんだかんだでずっと起きてたからな、先に休ませてもらうよ」
自分の部屋へと戻るのだった。
部屋へと戻ると俺はステータス畫面を開く。
自分の狀態がどうなっているか確認するのが楽しみで、マロンのいを斷ったのだ。
「今回の討伐は本當に味しかったな」
レッサードラゴンはこれまで相手にしてきたモンスターよりも経験値をたくさん持っていたのは間違いない。
今回、俺はモンスターを獨占させてもらったお蔭で、これまでにない勢いでレベルを上げることができた。
設定していた職業は魔道士なのだが、元々27だったところがレッサードラゴン討伐終了時には39まで上がっている。
たった一度の討伐でここまで稼げたのは今回が初めてなので驚いている。
もっとも、こんな大を一度に仕留められる機會なんてそうそうないだろうから、ダンジョンに戻ったら逆に不満が溜まってしまいそうな気がして怖い。
「それもこれもすべてはこの『指定スキル効果倍』のスキルのお蔭だな」
ここに到著するまで転職していた『見習い冒険者』。そのレベルが30を超えたところ、俺の予想通りに新たなスキルを取得できるようになった。
レベルが30に到達した際『取得経験値増加』『取得スキルポイント増加』『取得ステータスポイント増加』の上限が解放されていないかとワクワクしながら確認したのだが変わっていなかった。
どうやらこのスキルの上限はレベル5までだったらしく、落膽した俺だったが取得スキル一覧に新たなスキルが出現していることに気付いたのだ。
今回、出現したスキルは『指定スキル効果倍』『指定スキル効果倍解除』の二つ。
容を見る限り前者は指定したスキルの効果を倍にするものだと思われた。
取得にはスキルポイント30を使ったが、ちょうど155殘っていたのでギリギリレベル5まで上げることができた。
どうやらレベル1ごとに指定できるスキル枠が1つ増えるらしく、レベル5の俺は5つ選択できるのだと考えた。
そこからは結構悩んだ結果、まず最優先で効果を倍にするなら『取得経験値増加』『取得スキルポイント増加』『取得ステータスポイント増加』の3つだろうと考える。
経験値が倍になればレベル上げも捗るし、スキルポイントとステータスポイントは多いに越したことはない。
これらは今の俺を支えるベースともなっている部分なので悩む余地がなかった。
俺が悩んだのはそこからだ。
あと二つのスキルをどうするかについてだが、いくつか推測を立てなければいけないことがある。
それは『指定スキル効果倍解除』というスキルの存在だ。
現時點で押してみても反応がないことから取得條件はスキルポイント5以上が確定している。
こちらのスキル効果は、恐らく既に指定してある効果倍のスキルを解除して普通の狀態に戻すもの。それができるのなら、お試しで効果を上げてやったり、その時に特化して効果を倍にしたいスキルを選択することもできる。
そうすればこれまでよりも戦場の選択肢が広がるので々な方面で活躍することができるようになるのだ。
問題は解除の條件がはっきりしていない。一度解除すれば終わりなのか、それとも何度でも付け替えることができるのか?
そう考えた末に、今回は無駄になるであろうと考えつつ、俺は『アイテムドロップ率増加レベル5』を指定することにした。
考えが間違っていたとしても、その時はダンジョンの安全な層で稼げばよい。
そうなったときに最も安定するのはこのスキルなので、解除する余地がなかったからだ。
そして最後に俺が選んだのが『バーストレベル6』。こちらのスキルは現時點で俺が出せる最大火力の魔法になる。
剣では一気に戦況をひっくり返すことはできない。だが、魔法ならばそれが可能。『バースト』は他の魔法と組み合わせることができるので、汎用も高いとふんだのだ。
結果、この選択が正解。『魔力集中』で威力を上げたうえで効果が倍になった『ファイアバースト』のお蔭で敵を(ついでにウォルターとレッドも)砕してみせた。
「ふぁ……流石に眠い。間違えて振り分けるのも怖いし、ここは一度寢るか……」
俺はそう考えると、ステータス畫面を見ながら眠りへと落ちていくのだった。
名 前:ティム
年 齢:16
職 業:魔道士39
筋 力:311
敏捷度:311
力:341
魔 力:336+78
神力:226+39
用さ:307+39
運 :450
ステータスポイント:180
スキルポイント:149
取得ユニークスキル:『ステータス作』
指定スキル効果倍:『取得スキルポイント増加レベル5』『取得ステータスポイント増加レベル5』『取得経験値増加レベル5』『アイテムドロップ率増加レベル5』『バーストレベル6』
取得スキル:『剣レベル7』『バッシュレベル6』『ヒーリングレベル6』『ライト』『罠知レベル5』『罠解除レベル5』『後方回避レベル5』『アイテム鑑定レベル6』『短剣レベル5』『ファイアアローレベル6』『アイスアローレベル6』『ウインドアローレベル6』『ロックシュートレベル6』『瞑想レベル6』『ウォールレベル6』『魔力集中レベル6』『祝福レベル6』『キュアレベル6』『ハイヒーリングレベル6』『セイフティーウォールレベル6』『スピードアップレベル6』『スタミナアップレベル6』『アイテムボックスレベル4』『指定スキル効果倍レベル5』
反逆者として王國で処刑された隠れ最強騎士〜心優しき悪役皇女様のために蘇り、人生難易度ベリーハードな帝國ルートで覇道を歩む彼女を幸せにする!〜【書籍化&コミカライズ決定!】
【書籍化&コミカライズ決定!】 引き続きよろしくお願い致します! 発売時期、出版社様、レーベル、イラストレーター様に関しては情報解禁されるまで暫くお待ちください。 「アルディア=グレーツ、反逆罪を認める……ということで良いのだな?」 選択肢なんてものは最初からなかった……。 王國に盡くしてきた騎士の一人、アルディア=グレーツは敵國と通じていたという罪をかけられ、処刑されてしまう。 彼が最後に頭に思い浮かべたのは敵國の優しき皇女の姿であった。 『──私は貴方のことが欲しい』 かつて投げかけられた、あの言葉。 それは敵同士という相容れぬ関係性が邪魔をして、成就することのなかった彼女の願いだった。 ヴァルカン帝國の皇女、 ヴァルトルーネ=フォン=フェルシュドルフ。 生まれ変わったら、また皇女様に會いたい。 そして、もしまた出會えることが出來たら……今度はきっと──あの人の味方であり続けたい。王國のために盡くした一人の騎士はそう力強く願いながら、斷頭臺の上で空を見上げた。 死の間際に唱えた淡く、非現実的な願い。 葉うはずもない願いを唱えた彼は、苦しみながらその生涯に幕を下ろす。 ……はずだった。 しかし、その強い願いはアルディアの消えかけた未來を再び照らす──。 彼の波亂に満ちた人生が再び動き出した。 【2022.4.22-24】 ハイファンタジー日間ランキング1位を獲得致しました。 (日間総合も4日にランクイン!) 総合50000pt達成。 ブックマーク10000達成。 本當にありがとうございます! このまま頑張って參りますので、今後ともよろしくお願い致します。 【ハイファンタジー】 日間1位 週間2位 月間4位 四半期10位 年間64位 【総合】 日間4位 週間6位 月間15位 四半期38位 【4,500,000pv達成!】 【500,000ua達成!】 ※短時間で読みやすいように1話ごとは短め(1000字〜2000字程度)で作っております。ご了承願います。
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