《【書籍化】オタク同僚と偽裝結婚した結果、毎日がメッチャ楽しいんだけど!》東京に帰る日に
「片づけ完璧、イヤッフォォォ!!」
私はさっきまで著ていた作務を部屋の隅に投げ捨てた。
さっき午前中の仕事が終わった。
これで今年のお勤めは終了、東京に帰れるのだ。
「おつかれさまでした」
「滝本さんのおかげで今年は辛さ70%オフでした……ありがとうございました……」
私は深く頭を下げた。
昨日、恒例の親戚が全員集まってグダグダ飲む會に召喚されたんだけど、次にやってきたモンスター「子供はまだ?」攻撃に、滝本さんは「もうし二人でゆっくり過ごしたいですね」なんて神回答してくれるし、いつも私にグイグイお酒を飲ます厄介な叔父さんが來たけど、そのお酒を全部飲んでくれて、あげく逆に潰し返した。すごい!!
曰く「今日は飲み會ということで、営業直伝、魔法の薬を飲んできたので大丈夫です」とほほ笑んでいた。
滝本さんの上司、長谷川さんは漢方にめっちゃ詳しくて、その漢方を飲むと、深酒にも耐えられるとは聞いてたけど、本當らしい。
やはり実家の建に近寄るのは無理だったけど、樹里ちゃんとメアド換したし、し仲良くなったのが私的には超進化だ。
一番嫌いな兄貴も近づいてこなかったし……
「咲月、ちょっといいか?」
って、この聲は兄貴?! ぎゃあああああ!!! 最後にきたあああ!!
私は荷を置いてサササと滝本さんの後ろに隠れた。
ドアが開いて、兄貴こと相沢弘毅(あいざわこうき)と、兄嫁の果歩さんがってきた。
私の兄貴、相沢弘毅はとにかく長が高い。185くらいあっても大きい。
普段はニコニコしてるのに、突然キレるタイプで、そのスイッチがよく分からないので、最初から近寄りたくないのだ。
「滝本さん、すいません、すこし咲月に話をしていいですか」
「はい」
滝本さんは前から退かず、私を守るように前に居てくれる。
私は滝本さんの背中の服をギュッ……と握った。
兄貴の後ろで果歩さんはのように表が暗い。
先日の樹里ちゃんの話を思い出す……いつも喧嘩してるって。
「樹里宛てに、東京の寮がある高校から資料が屆いてるんだけど、咲月は何か話をしたのか?」
「別に何も……」
私がやり過ごそうとしたら滝本さんが
「子ども宛ての郵便を勝手に見るのは問題があると思いますが」
と思いっきり地雷を踏みぬく。ひええええ……!!
外面兄貴が一気に仮面を投げ捨てる。
「封書で屆いたら分かりますよね?! 部外者が黙っていてください。アニメとか音楽の専門學校とか、咲月がれ知恵したに決まってる!!」
兄貴は大きな聲を張り上げる。
その橫で果歩さんは何も言えずにうつ向いている。
私も大聲が怖くてくことが出來ない。
すると、滝本さんが口を開いた。
「音楽がお好きなのは、弘毅さんと果歩さんに似たからではないですか?」
「は?」
兄貴が滝本さんを睨む。
滝本さんは鞄から外に出していた袋を、兄貴と果歩さんの前に出した。
「部屋に置いて帰ろうと思ったのですが、せっかくなのでどうぞ」
滝本さんは袋を差し出したが、兄貴はけ取ろうとしない。後ろに立っていた果歩さんがけ取って、中を見た。
そして「あっ……すごい……」と小さな聲を出して、その袋を抱きしめた。
兄貴は振り向きもせず、滝本さんのほうを見て
「俺気になってたんですけど、母さんにも何か渡しましたよね? 最近なんかそわそわして夜も部屋から出てこない。俺は何を渡されても気にもしませんよ」
ぶ兄貴の背中の服を、果歩さんが後ろからグイと摑んだ。
そして何度も首を振った。
その顔には涙が見える。
「やめろ、人前で恥ずかしい」
「最近弘毅さん、変よ。毎日イライラして、周りに當たり散らしてる。仕事も大変だし、仕方ないかな……と思ったけど、前からずっと、うちの旅館は忙しかったよ!!」
「お前、どうしたんだよ」
果歩さんは、滝本さんからけ取った袋をドンと兄貴のに押し付けた。
中が床に広がった。
それはどうやらTシャツのようだった。
「前はどんなに忙しくても、ちゃんと休みとって、一緒にライブ行ってたよね。月に一度は、ちゃんと休んでた。でもここ一年まともに休んでないよね。何をそんなに焦ってるの?」
「お前には関係ない」
「お義母さんの耳のことが関係あるの? 本當は病気とか?」
「……は? なんだよそれ」
果歩さんの言葉に兄貴は凍りついた。果歩さんは続ける。
「……お義母さん左耳聞こえてないんじゃないかな」
「正確には、たまに聞こえない狀態だと思います」
滝本さんが突然會話に參したので、私も驚いてしまった。
「……なんだよそれ」
「突発難聴の可能もあると思います。初日ここに來た時、左耳にスマホを當てたのですが、右耳に持ち替えたので変だなと思ったのが疑ったきっかけです。しかし昨日は左耳で電話されていたので、たまに聞こえないのかなと思います。早期院で治りやすい病気だとは思いますが、やはり検査が必要ですね。他の病気の可能もあります。お年ですし、やはりしっかりとした検査をけるのはとても良い事だと思います。調べたのですがこの近辺だと花井総合病院さんが……」
「うるせぇ!!」
兄貴は滝本さんの話を途中までしか聞かず、踵を返して部屋から出て行った。
【書籍化】キッチンカー『デリ・ジョイ』―車窓から異世界へ美味いもの密輸販売中!―【コミカライズ】
.。゜+..。゜+.書籍発売中!TOブックス様よりイラストはゆき哉様で発売中! コミカライズ化決定!白泉社様マンガparkにて11月下旬、漫畫家水晶零先生で公開です!。.。゜+..。゜+お読みくださる皆様のおかげです。ありがとうございます! 勤め先のお弁當屋が放火されて無職になった透瀬 了(すくせ とおる)22歳。 経験と伝手を使ってキッチンカー『デリ・ジョイ』を開店する。借りた拠點が好條件だったせいで繁盛するが、ある日、換気のために開けた窓から異世界男子が覗きこんで來た。弁當と言っても理解されず、思わず試食させたら効果抜群!餌付け乙!興味と好奇心で異世界交流を始めるが、別の拠點で営業していたら、そこでもまた別の異世界へ窓が繋がっていた!まったり異世界交流のはずが、実は大波亂の幕開けだった…。 注:キッチンカーではありますが、お持ち帰りがメインです。立ち食いOK!ゴミだけは各自で処分ねがいま……じゃなかった。料理メインでも戀愛メインでもありません。異世界若者三人の異文化(料理)交流がメインです。
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