《【書籍化】ファンタジー化した世界でテイマーやってます!〜貍が優秀です〜》209 水棲
お待たせしました…!
力やら速度やらが數値として出ていないので実際に戦ったらどうなるかわからないが…あまりにもスキルレベルが高い。
一律三アップさせる【恩寵】…バグってるだろ。
あとはレベルもかなり上がっているし…あっ。全員【共生】を獲得してる。
今のところ【共生】を手にれられなかったのは炎豚のカシだけだが…なんでだろうな? まあいいけど。
とりあえず冷靜になったハクと風月が皆をまとめてくれているので、スキルの詳細を確認しておくか…。
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【飛爪】
・爪から斬撃を飛ばすことが可能。
・威力、飛距離はスキルレベルに依存する。
【空歩】
・空間に魔力で足場を作ることができる。
【貍王】
・貍系統が稱號【王種】によって取得できるスキル。
・能力上昇。従屬化の功率上昇。王種への進化が可能。
【飛】
・を飛ばすことが可能。
・威力、飛距離はスキルレベルに依存する。
【幻魔法】
・幻屬の魔法が使えるようになる。
・幻屬で出來ることに限るが、イメージと魔力次第で幻屬の現象を起こすことが可能。
【氷魔法】
・氷屬の魔法が使えるようになる。
・氷屬で出來ることに限るが、イメージと魔力次第で氷屬の現象を起こすことが可能。
【四元素魔法】
・火、水、風、土屬のあらゆる魔法が使用可能。
【生活魔法】
・生活に必要な最低限の屬魔法が使用可能。
【熱作】
・自から一定範囲の空間、または質の熱量を一定時間作可能。
・生には直接干渉はできない。
・作範囲、作時間はレベルに依存。
【使い魔作】
・素材と魔力を使い、使い魔を召喚できる。
・自のの一部ならなんでも素材となる。
・自と同系統の魔を使い魔として生み出す。
・最大十まで召喚が可能で一定時間で消滅する。また、能力値は自の十分の一となる。
【合】
・太のを浴びることにより、力、魔力が回復する。またや神のの損傷も回復する。
【裁】
・裁時に補正がる。
・れることにより、加工されたに限るが、布の材質、革の材質、糸の材質を鑑定できる。
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へぇ…。
有用なスキルばっかだな。なんでハクが【裁】を覚えたのかも気になるが、【裁】が対象が限定されていても鑑定スキルのようなこともできることに驚きだ。
あと気になるのは【使い魔作】かな。俺の持っている【使い魔作(特)】よりも制限が多いな。後で見せてもらおう。
他は…まあ追々戦闘で見せてもらえばいいだろ。
確認が終わったので、未だに興冷めやらぬといったクー太たちに【共生】を使わせた。
そして今、キキが作ってくれた船の上にいるのは俺一人。靜寂に包まれ…ないなぁ。
『ご主人さまの中ー!』
『ご主人様! ご主人様と一化してるわよ!? ご主人様ちゃんと人間してるの!? 大丈夫なのよね!? 私生きてるわよね!?』
…ランが珍しくパニックになってる…珍しくもないか?
ちゃんと人間してるってなんだ。俺は人間だ…あれ? 霊種で貍人だから…人間じゃない…? いやいや、ランが言いたいのはそういうことじゃないだろ。
「ちゃんと人間してるし、俺もお前も生きてるから落ち著け。【共生】したらどうなってるかは知らんが、理的にお前たちを取り込んで俺のの一部にしたわけじゃない」
どうなってるのか不思議だよなー。
【共生】したこいつらが俺のや骨、管やら臓の中にいたら怖いよな。そうじゃないんだろうけど…なんて言えばいいか…ランたちが魔力になって一時的に溶け合ってる? 狀態とでも言えばいいのだろうか?
「まあ話してても良いが、あまりうるさくしてくれるなよ? ハクと風月。任せるぞ」
『お任せください』
『うむ。安心せい』
ハクは落ち著いているな。風月は誰よりも俺に【憑依】したり【共生】したりしているから勝手知ったるなんとやら…俺の中はお前の家じゃないけどな?
さてと…水棲の魔をテイムしに行くか。だいぶ時間をくったが…クー太たちと合流出來たし、急ぐ理由がなくなったな。
…あぁ、魔族の件がまだあったか。
俺の中でワイワイやってる面々がたまに話しかけてくるので相打ちを打ちながら潛って、水棲の魔がいるところまでやってきた。
『風月』
『どうしたかのぅ…ってこれは…水棲系の魔かの…。壯観だのう…』
外に目を向けていなかったのか、呼びかけると嘆したような聲が聞こえた。
『すごーい! ご主人さまー。皆仲間にするのー?』
『凄いわね! 初めて見るやつばっかりだわ!』
『これが水棲系の魔…以前食べた魚の魔と似たようなものも居ますが…凄いですね』
『おやつ…?』
『フェリ。おやつはまた後でな』
『それで、我に何が聞きたいのだ?』
『ああ。風月のオススメの水棲系魔っているか?』
『ふむ…我は水棲系の魔はよくわからないのう…。以前呼び出して拒否したやつなら詳しいと思うが』
『そうか…なら仕方ないな』
この後もダンジョン探索に連れて行くことを考えると…亀みたいな陸でもけるやつがいいよな?
この後の階層が陸だったら連れていけないし…。
邪神のやつちゃんと説明しろよな。気軽にテイムできないじゃないか。
邪神への文句を心の中で呟きながら、どんな奴が良いかと、魔たちの間をうように移していたら変な奴を見つけた。
『風月! あそこの熊! 鑑定頼む!』
『熊…? あやつかの…? 平泳ぎしておる白熊…かの?』
『あ、ああ。その熊だ』
俺の視線の先にはゆっくりと水を掻きながら泳ぐ白熊がいた。……平泳ぎで。
なんで平泳ぎしてんだよ! 白熊って水棲系の魔じゃないだろ!? なんてツッコミはしない。
実際目の前で悠々と泳いでいるのだ。この空気のない空間で。つまりアレは水棲系なのだろう。…納得できるかは別として。
『種族は水熊。好は珊瑚らしいぞ』
…食じゃないのか。あの平泳ぎ熊。
『あいつをテイムする』
魚の魔より水中でのきは悪いだろうが、水陸両用ならあの熊一択…あれ? 陸で生きられるのだろうか?
実はあの熊、エラ呼吸で陸で活できないとか…。テイムしてから考えればいいか…。
俺の前を橫切るように泳いでいる熊に向けピンポイントに【魔圧】を放つ。
すると白熊は、ビクンッと震え靜止し、こちらに顔を向けてきた。
テイム!
…無理か。
白熊はそれなりに強いようで、手加減した【魔圧】じゃあ戦意は折れなかったようで牙を剝きながらこちらに泳いできた。…平泳ぎで。
『っ! 平泳ぎのくせして早いな!?』
地上なら余裕で躱せるであろう速度なのだが、水中ではやはり咄嗟にけず、白熊の腕がを掠めた。
そういえば邪神が水中系のスキルのレベルを上げろと言っていたな…と今更ながら思い出したが殘念ながら手遅れである。
まあきは見えているし、初を地上にいる時より早くすれば避けられないことはない。だからやられることはないのでしばらく水中でのきを慣らしつつ白熊の攻撃を避けて行く。
この白熊。エラは見當たらないが、手足に水掻きが付いていた。平泳ぎであれだけの速度を出せる理由はこれだろう。
水棲系魔なのかは未だに疑問だが。
そして攻撃手段が當たりと腕を振るうだけなのだろうか? そう思っていたら離れたところで靜止し大口を開けたかと思ったら『キーン』という耳鳴りがし始め、だんだん大きくなり耳を抑えても頭痛がする。
『超音波かのう?』
『やっぱりこれ、あいつがやっているんだよな?』
『多分のう…。他の魔は攻撃してきておらぬし、あやつだろうな』
風月曰く超音波らしい…。耳鳴りによって頭痛がする程度の超音波を使っても決め手に欠けるだろう。あんまり強くない…?
『効かないとわかったようだのう。魔力を収束させておるぞ。魔法を使うのではないかの?』
『おっ。本當だ。魔法も使えんのか』
なんの屬だろうか? 水熊というくらいだからやはり水だろうか。
『悠長に構えておるが…彼奴の魔法が後ろの魔たちに當たったら、そやつらも攻撃してくるのではないか?』
『平気じゃないか? 超音波は平気だったし』
『どうかのう…』
白熊は手に魔力を収束させ…両腕を振った瞬間魔力の塊がこちらに向かってきた。
『速っ!?』
無事避けることが出來たが、目に見えなかった。
『風…? いや、水かのう?』
『水爪とか水刃みたいな魔法か』
白熊は更に腕を振る。それも何度も。
『最初の溜めはなんだったんだ…? 連発で撃てるなら溜める必要ないじゃんか…』
『タイミングでも見計らっていたのではないかのう?』
タイミングって…よし。もういいか。ステータスを見ると【水】と【水中呼吸】の両方のレベルが一つ上がっていたのでこの攻防を終わらせる。
『ちなみにお前たちは【魔圧】の影響けたか?』
『大丈夫だよー!』
『なんともなかったわ』
『…へいき。怖くない』
『ご主人様と一化しているからでしょうか? 全くじませんでしたので大丈夫です』
『よかった』
それならばと…先程よりも強く【魔圧】を放った。
《水熊が仲間になりたそうにしています。テイムしますか?》
【Yes or No】
うーん…。なんか歯応えが…。
俺の腳を齧った魚の方が強いんじゃないか?
まあ弱くても白熊珍しいし! 何も問題ないな!
YES!
《水熊が仲間になりました。テイムした魔獣に名前をつけてください》
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