日刊一位大謝の連日投稿継続です。

N2。それはユキにとって因縁の地。

翌朝。朝早くに目を覚ました私たちは、朝食を取る。

これまでなら、そこからも結構ゆっくりする所だったんだけども。次はインクリの方で遊ぼうという話になった。

そのため、一旦解散。奏がドゥーバの方まで街を移してくるまでの間、私は何をしておくかというと……

「さぁ皆。いよいよ、この時がやってきたよ」

アジーンの北門を臨(のぞ)んで、視聴者の人たちに呼びかける。

私の周りを飛ぶカメラドローンも、どことなく張しているみたい。

『唐突w』

『配信冒頭のセリフなのか(困)』

『あれ？ワイ配信遅刻した？』

『大丈夫皆ついていけてないから』

『北門…………あ』

『あーー』

「あはは。みんないきなりでごめんね。おはよー」

『おは』

『おはよう』

『ホントだよ』

『遅刻でガチ勢失格かと思った』

『わかる』

「いや、遅刻したからって失格とか、そんなことないからね？

むしろリアル最優先で、暇な時だけ見てくれたら嬉しいよ」

『常に暇です』

『暇です(目逸らし)』

『暇です(仕事中)』

『暇です(予備校)』

『お ま え ら』

「暇じゃない人多すぎない！？ 本當に大丈夫！？」

『大丈夫w』

『問題なし』

『バレなければ良い』

『まあ、そういうもんだよな』

「ええ……良いなら良いんだけど」

本當に大丈夫なんだろうか。

まあ、私に何が出來る訳では無いんだけども。

「よし。もう察してる人もいたみたいだけれど、今日はアイツにリベンジするよ」

みんな覚えているだろうか。このゲームにおける初日。

北門からフィールドに繰り出し、意気揚々と狩りをして。

レベルも上がり、順風満帆かに思われた折の……出來事。

「キングボア。あの時はすすべもなく敗れたけど、今回は絶対に倒す！」

『おー』

『頑張れ』

『期待』

『いよいよか』

『今ってHPどのくらいなん？』

「あ。そういえば、暫くレベルも見せてなかったっけ。

こないだのクエスト報酬もあって、一気に強くなっているよ」

ポチポチと作して、ウィンドウを可視化。

久しぶりに大畫面で映してみようか。

◆◆◆◆◆◆◆◆

名前:ユキ

職業:聖

レベル:28

ＨＰ:5720/5720

ＭＰ:0

右手 なし

左手 なし

頭 バンダナ

革のよろい

腳 布のズボン

靴 革のくつ

理攻撃:0

理防:8

魔法攻撃:3

魔法防:3

ＶＩＴ:350

ＳＴＲ:0

ＤＥＦ:0

ＩＮＴ:0

ＤＥＸ:0

ＡＧＩ:0

ＭＩＮ:0

所持技能:最大HP上昇 自HP回復 GAMAN ジャストカウンター 聖屬の極意 カバーリング 第六 致命の一撃 不屈 背水 格上殺し 浄化☆ 聖の歩み

稱號:創造神の注視 アンデッドキラー ゴブリンキラー 浄化の擔い手 魂の救済者 神の試練を乗り越えし者 命すら捧ぐ者

特殊技能[聖]祈り 唄 聖魔法 聖魔砲

◆◆◆◆◆◆◆◆

「うーーん。改めて見ると、ごちゃっとしてきた！」

『々とすごい』

『どんどん尖っていく』

『稱號多いね』

『HP５０００行ったかー』

『それすなわち火力も五千超え』

『ひーーw』

『おい 裝備欄』

『初 期 裝 備』

『最前線関係なく初期裝備の人かなり減ってきてるのに……w』

『裝備縛りですか？？？』

「そーそー。聖になったらポイントたくさん貰えるようになったのもあってね。なんとか5000突破したのですよ。

裝備は…………えーと……うん。縛ってる訳じゃないんだけど」

あまりにも殘念な裝備欄。

ゲームを開始した時から何も変えてないんだ。そりゃそうだよね。

「なんかほら、裝備ってよくわかんないっていうか、そもそもどうやって揃えれば良いかわかんないっていうか」

『思い出したかのような初心者設定』

『草』

『忘れた頃にビギナーの振りするのやめてもらっていいですか』

「辛辣(しんらつ)だな皆！？

いやだって、服とか鎧とか買うなら、見た目……はまぁなんとなくで良いとして、能も著心地とかも考えないといけないんでしょ？ めんd……難しそうだなって」

『おいw』

『いま面倒って言ったぞ』

『著心地……いやそりゃ多は変わるだろうけど！』

『サイズ調整とかは自なんだよ』

『まぁ、今のプレイスタイルだと単純に防ステータス上げれば良いかと言われると微妙だしなぁ』

『GAMANあるしね』

『HPガッツリ盛れる裝備があるのか試してみるべき』

「あ、サイズは自なんだ。

うーんHPが盛れるのはしいなぁ…………。裝備探し、意識してみるかーー」

『頑張れ』

『生産職探すのも良いかもね』

『こういう時の……？』

「そだね！カナに相談しよう！」

『笑う』

『安定すぎる』

『聖の知恵袋、魔王』

『↑www』

『そういえば、カナとはまたコラボしないん？』

「あ、まだ告知してなかったけど、リベンジ達した後はカナと二人で遊ぶよ。ついさっき、話した時に決めたの」

『お』

『おー！』

『これは期待』

『凄と魔王のコラボかぁ』

『今度はどのボスが犠牲になるのか』

『草』

「あ、そうそう。昨日カナから聴いたんだけど、視聴者さんたちが々報上げてくれてるんだって？ ありがと〜」

『ええんやで』

『報源助かってます』

『なお參考にならない報も多い模様』

「これからも、ゆるゆる やっていくので宜しくね」

『ゆるゆる(天罰)』

『ゆるゆる(最前線)』

『ゆるゆる(殺戮)』

『ゆるゆる(地形破壊)』

「どうやら私のビーム喰らいたい人が多いみたいですねぇ」

『ひぃ』

『ひぃ』

『威力5000は灑落にならんからw』

『全員消し飛ばされそうw』

『許して』

「はぁ……全くもう。ほら、N2……ワイルドボアのエリアに著いたよ」

兎が溢れる草原を越えた先は、初日も到達したエリア、Nの2。

あの日と大きく違う點としては、ちらほらとプレイヤーの姿が散見されることだ。

「おお、結構他の人がいるよ」

『四日経ったわけだしな』

『全的にも進んでるよね』

『まあ、やる気勢は南に意識向いている人が多いけど』

『北は一番ないよね』

適當にその辺りをうろついているワイルドボアにビームを放ちながら、コメントと対話を続ける。

うーん。HPは700~800ってところかな？安全マージンとして1000程度の威力にしとけばいいか。2発ごとに下級ポーション飲もう。

「北って人気ないんだ？」

『単純に他に比べると強いから』

『機力と攻撃力に特化した魔だからね』

『イノシシコワイ』

『そしてキングボアのオマケ付き』

「あー。そっか。フィールドボスの存在が重いのか」

『出現率はそこまで高くないけどね』

『出逢えば引き潰し確定』

『あれはテロ』

『まあそれに挑もうとしている凄サマがいるんですけどね』

『戦車(猛獣)VS戦車()』

『頂上決戦で草』

『意味わからないんだよなぁ』

「あはは。制せるように頑張ります」

軽い調子で豬を狩り続けることしばらく。

不意に、周囲の空気が重くなったのをじた。

これは……來た、ね。

さてさて。キングボアさんよ。 覚悟は出來ているか？

次回、決戦

皆様いつも本當にありがとうございます。

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